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ボーカリスト槇原敬之に学ぶJ-POPの秀逸曲#6 「秋の気配」

 私はこの曲を知らなかった。
「こんなことは今までなかった ぼくがあなたから離れてゆく」
 ウソのような事態が進行しているというのに、まるでドローンを飛ばして俯瞰するように、状況を客観的に観察している自分がいる。それほどに自分の心は冷めてしまった。
 そんな〝心の季節〟の変わり目を、「秋の気配」に託して歌にできるのは誰だろう?

 またしても彼だった。

 オフコースの作品(1977年。作詞・作曲:小田和正)。
 原曲がすでに素晴らしいが、アレンジがシンプルだ。
 カバーし甲斐のある曲に違いない。
 2-①「原曲より優れている」に分類したい。

 ちなみに最初のページで触れた德永英明も同じ曲をカバーしていた。
 獲物に対する嗅覚は似ているということか。

(次回に続く)

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