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ジーンズのチャックが壊れても決して彼氏に見せびらかしてはいけない

昨日、大学時代の部活の集まりがあった。

とてもいい1日だったな。
ご無沙汰していた好きな人たちに会えて。
パンデミックから時を経て3年余り、祝・飲み会解禁ということで夜中まで旧友と酒を交わし。(私は終始ノンアルだったが)

そう、ほんといい1日だった。
ただひとつ、無自覚だった己のデリカシーの無さを指摘されたことを除いては———


それは後輩数人を囲った飲みの席で起こった。
学生時代に返った気分で恋愛話を披露していた中で、恋人とのLINEのやり取りに関する話が挙がった。
1人が「恋人とのLINEのやり取りは業務連絡が目的に過ぎない」という見解を述べた。
その意見も理解できるが、個人的には"日々の何気ない出来事もやり取りしたい"派だ。

この持論を展開すべく、元彼とのLINEのやり取りを例に挙げた。

「外出先で彼氏との待ち合わせ前にジーパンのファスナーが壊れてさ、社会の窓が全開になったから写真送ってん〜」

これを聞いた後輩たちには、
「あはは何ですかそれ〜。でもそういう雑談したいですよね」
くらいの軽い返しを期待していた。

ところが、彼らの返しは
「え、どういうことですか?」
といった、ちょっとした未知との遭遇のようなテンションだった。

「え、だからチャック全開で会うの恥ずかしいから、事前に報告しとこうと思ってさ?」
「いやそれはやめといた方がいいですよ、男的には彼女からチャック全開の写真が来たら"え〜"ってなっちゃいますよ」

チャック全開の写真がNG…??
目から鱗だった。
後輩は婉曲的な言い回しをしてくれたが、さしずめ
"彼女にそんな写真見せられたら引くし、最低限の恥じらいは持っていてほしい"
ということだろう。

確かに私は恋愛における振る舞いに関して、これまで幾度となく友人から指摘を受けてきた。
しかし、恥じらいに関しては人並みに持ち合わせていると思っていたのだ。
服の着替えは彼氏から見えない所でするし、人生で一度も彼氏とお風呂に入ったこともない。
(お風呂に関しては、彼氏と一緒に湯船に浸かりたいが故にLUSHで可愛いどピンクの泡ボムを買ったことはある。
しかし肝心の「一緒にお風呂入ろ?」の一言が言えず、彼氏をリビングに放置している間1人で黙々と泡の量産に勤しみ終わってしまった。)

"チャック全開でも下着が見えてないので無問題"という判定で、引かれるなんて思いもせず送信した写真。まさかアウトだったなんて。
実際の写真を見せて下着が写っていないことを理由に弁解を試みたが、結果ますます引かれた。


「人によっては面白く捉えてくれる人もいるとは思いますけどね、でも良くは思わない人の方が多数派だと思います!」

優しいフォローとトドメの一言が入り混じった後輩の追撃で完全に打ちのめされた。
元彼からしたらこの写真が恋が覚める一因になった可能性だってあるし、後輩たちからもデリカシー0の女認定を受けただろう。
自覚せぬ間に各方面に対して取り返しのつかないことをしてしまっていたなんて…

とは言え過去の発言は取り消せない。
今回もらった指摘は大変有用なので、今後はより言動を慎しむしかない。

本当はこのチャック全開話の後に
"海外で謎の虫に噛まれてワインレッド色の水玉模様ができた生足の写真を元彼に見せた"
という追加エピソードも話すつもりだったが、さすがの私も"これを話したらレッドカードくらうな"と察して、このエピソードは封印したまま飲み会を終えた。


三十路ともなると様々な経験を積み、諸々の価値観もある程度固まってきたなと感じる。
だからこそ、思いがけない他人の助言ってめちゃくちゃ有難いな。
これだから人間って面白いだからさ〜


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