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強すぎる欲には御用心
ご訪問ありがとうございます。
はじめです。
昨日よりちょっとだけ良い人になるための日本思想
今日のテーマは「強すぎる欲には御用心」です。
鎌倉時代に北条重時という人がこんな言葉を残しています。
人の身に貪欲といふ心あり。その心をわがみにまかせ給ふべからず。彼心を獄卒のつかひと思ひ給ふべし。かの心にさそわれ、地獄におつる也。貪欲の心にて、一紙半銭の物にても、ゆへなき物をとりぬれば、今生にては百倍千倍の物をうしなひ、後生にては地獄におつべし。
あふれ出る欲求に身を任せてはいけない。強すぎる欲求は地獄からの使者だと思いなさい。たとえ少しでも、欲に任せて取ってはいけない物を手にすれば、生きている間に何倍もの物を失い、死んだら地獄に落ちるぞ。
現代の若者にはハングリー精神が足りないとよく言われます。
「貪欲」という言葉は現代ではもてはやされがちです。
しかし、強すぎる欲求に身を任せてしまうのはやはり破滅への道です。
なぜなら、身体的欲求は理屈を超えて人の体を動かすからです。
例えば、ダメだと分かっているのについつい食べ過ぎてしまったり、飲み過ぎてしまったりすることがあります。
「ダメだと分かっているのにやってしまう」
つまり、必要以上に欲求を満たそうとしてしまう。
これは貪欲の仕業です。
貪欲に負け続けると過剰に欲求を満たすことが習慣化します。
すると、必要な分だけで満足することが出来なくなります。
欲求を満たすにはお金と時間がかかります。
欲求を過剰に満たすことが癖になっている人はそこに大量のお金と時間を使い続けます。
結果として、自分を磨いて社会に貢献することにリソースがさけなくなってしまい、誰からも必要とされない人になってしまうのです。
お金と時間という大切な資源は自分の成長に投資しましょう。
そのために、身体的欲求(食欲、睡眠欲、性欲)に関してはダメだと思ったらやめる訓練を積むべきでしょう。
参考文献
小澤富夫編集・校訂 『増補改訂 武家家訓・遺訓集成』 2003年 ぺりかん社
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