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アンガーマネジメントとコーチング、どっちを学べばいいの?

<Point>

最近、イライラの上手なコントロール『アンガーマネジメント』の講座を受けたり本を読んで勉強されている方が増えてきました。

そんな中、『アンガーマネジメント』の講師をしていて、こんな質問をされることが時々あります。

「アンガーマネジメントとコーチング、どっちを学べばいいですか?」

結論から言うと、私はアンガーマネジメントをしっかり使おうと思ったら”コーチングも必要”だと思います。(ちなみに、先にどちらを学んでも問題ありません!)


ちなみに、この記事のトップ画像のデジタルアートはiPad + ApplePencilで書いてます^^ )

<Reason>

何故なら、アンガーマネジメントを活用するために、コーチングのテクニックで話を聞いたり考えたりすることが必要なシーンが多くあるからです。

この記事では、具体的にどのようにコーチングが必要になってくるかを解説します。

<Example>

イライラの上手なコントロール『アンガーマネジメント』の講師をしていて、こんな質問を頂いたことがあります。

その方(男性)には奥さんと中学生の子どもさんがいらっしゃって、

『子供(中学生)が片付けをせず、それについて奥さんが怒るというのを繰り返している。こんな時、父親、夫の立場ではどうしたら良いか。』

という質問でした。

『奥さんの子どもに対する怒り』っていう部分ではたしかにアンガーマネジメントにつながります。

ですが、まずこの質問を頂いて1番大切だと思ったのは、この質問をされた男性が”(奥さんやお子さんが)どういう状態になったら良いと感じるか”を上手に『引き出す』ことでした。


アンガーマネジメントの前に、まさにコーチングの『引き出す』が必要なんですね。(この『引き出す』についてはこちらの記事をご覧ください。)


具体的には『旦那さんの理想としては、奥さんと息子さんがどんな状態になっていたらいいなって感じるのか。』を聞いてあげる。

その理想のイメージの中で、『奥さんが息子さんに対してどんな気持ちを持つようになっているのかが具体的になる』と、ヒントが見つかります。

奥さんの中で、子どもに片付けをして欲しいと思っているのは間違いないんだろうけど、アンガーマネジメントでいうと、『奥さんが片付けをして欲しいのって「どうして?」なのか』が1つ目のポイントになります。

もちろん、奥さん目線で、片付けしないで散らかりっぱなしはいけないって思っていても、それを子ども自身に片付けをするように言うのは、

「子どもに、自分で片付けをできないままだと、大人になって苦労してしまう」
「周りの人のことを考えられるようになってほしい」
「モノを大切にすることを覚えて欲しい」

みたいな、きっと子どものことを考えての親としての気持ちがあるんじゃないでしょうか?
その気持ちに奥さん自身や旦那さんが気付けると、その状況の見え方が少し変わってきます。

アンガーマネジメントの2つ目のポイントとしては、『奥さん的には、具体的に子どもに「どの程度」片付けをするようになったら「気が済むか」』を考えられると良いです。
理想で言えば、すべてきちっと片付けができるようになって欲しいと思うかもしれないけど、「まずは何から?」とか「せめてどれくらいできたら気が済むか(まあいいなと思えるか)」っていう、第一歩目が見えてくると良いです。

もし、旦那さんがまさにコーチングの「引き出す」で、奥さんの中からこのようなことを聞いていってあげられると大きく解決に近づきます。(実際にこの質問をされた男性はコーチングのテクニックを学ばれている方なので、この辺りは安心でした)

あとは、子どもの視点に立って、「どうして片付けをしないのか」っていうのも考えられるともっとヒントが見つかりそうですね。

「どんな理由があるんだろう?」
「なんでお母さんの言うことを聞かないんだろう?」

とか、旦那さんが子どもの視点で考えることも大切ですし、奥さんと話しながら、「奥さんの目線では子どもがこれらのことをどう思っていると感じているのか」を引き出してあげるのも、奥さん自身の子どもへの認識が変わってくるため効果があります。

まとめると、
アンガーマネジメントでこの問題を解決するのに1つの方法としては

◆1. 「片付けなさい」という指示ではなく、先ほどの

「自分で片付けをできないままだと、大人になって苦労してしまう」
「周りの人のことを考えられるようになってほしい」
「モノを大切にすることを覚えて欲しい」

のような、子どものことを心配に思う気持ちがあることをまず伝える。

◆2. その上で「どの程度」「まずは何から」っていう部分を、奥さん(または旦那さん)が「まずは◯◯からやってみて欲しいな」って伝え方がをすると、具体的にまず何をするのが良いのかが子どもにもしっかり伝わりやすくなります。

<Point>

「アンガーマネジメントを学んでも、コーチングが必要なのか?」の結論としては、

『アンガーマネジメントを実際のシーンで使えるように加工するために、コーチングが必要になる』

という感覚で良いと思います。

つまり、アンガーマネジメントのテクニックをどう使うのか、実際のシーンに合わせて加工するためにも、相手から『引き出す』コーチングのテクニックが必要になります。

そして、コーチングにはこの例のように、男性が”奥さんの視点”や”子どもの視点”に立ってどう感じるのかを考えるための『視点の移動』というテクニックがあります。

これらコーチングのテクニックを活用することで、『実際に奥さんやお子さんがどんな状態(気持ち)になることが良いのか』という男性の中での理想のイメージを引き出します。

あとは、コーチングもアンガーマネジメントも同じで、「まずは何からやるのか(どう片付けたら気が済むのか)」という第一歩目のアクションを明確にして伝えます。伝える際には、指示・命令ではなく、奥さん(または旦那さん)の子どものことを大切に思う気持ちを合わせて伝えるようにします。


もしかしたら実際にアンガーマネジメントの講座を受講したり本を読んで学んだ方の中には、うまくアンガーマネジメントが日常の中で使えないと感じている方もいるんじゃないでしょうか?

私自身もそうでしたが、コーチングを学ぶことで、これまで持ってはいてもうまく扱えなかったアンガーマネジメントという道具がそれまでとは比べものにならないほど便利に使いこなせるように変わりました。

この『いからずnote』やYouTubeの『いからずチャンネル』では日常で使えるアンガーマネジメントのテクニックや、今回のテーマのコーチングのコミュニケーションを実践で使える形でお伝えしていますので、ぜひフォロー・チャンネル登録をしていただいて、一緒に学んでいってください!

では、また!


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