絶望する瞬間

自分に絶望する瞬間が時々ある。現在も絶望真っ只中だが、気持ちはやっと上向いたので、忘れないためにも記録する。

20代の上肢骨折で骨接合術後の患者さんを担当している。

勤めているのは総合病院で入院患者さんのリハビリがほとんどであり、外来にあまり時間をかけられないので、力を入れているとは言えないし、診察の後に最低限運動をやって、自主練習指導をするという印象である。整形分野で言えば、私は手の外と脊椎疾患をすこーし担当させていただく程度だった。

主治医とリハ科の主任クラスの人達が話し合って、その20代の対象者さんを、最初のうちは週2-3回程度で当院で対応すると決めた事だから、受け入れるしかなかった。正直なところ、20代の肘関節の未来を考えると、お願いだからエコーとかで適宜確認しながらできる専門的な整形クリニックに行って…!というのが本心であった。(受け入れたなら経験豊富な上司が担当してくださいよ、とも思った。笑)

受け入れるしかないなと思ったものの、20代の上肢機能が託されるって責任重大じゃない?+遠方からわざわざ時間を空けてリハビリに来てくださるという事実に目が眩むぞ、やばい、、。今のままじゃまずいと思った。

教科書や論文調べて今やるべきことを考えて、数回介入した。調べたからこそ、自動運動開始時期からなかなかな可動域制限があることも分かったし、できれば時間をかけて毎日リハビリテーションを受けるべき状況だと感じた。それも含めて当院の状況では対応しきれないのでは、と上司に意見したところ、ご丁寧に相談にのってはくれたが、要は「上手いこと患者さん本人に通いやすい専門的なクリニックに行ったほうが良いですよ〜話を伝えていき、患者さん本人の口から主治医に言って貰えば?」というような内容だった。いい意味でも悪い意味でも個人の裁量好きですね!あなた方が受け入れる判断をして、実際に関わっているのは私で、3回ほど経過を見て評価した上で言ってる。そのまま続けたら、良くなるのも良くならんかもしれんじゃん!個人の裁量主義すぎるんじゃないかと私は思うのですが!はい、心の声漏れました。全然怒ってないです、上司はいい人です。笑

逃げたくなったけど、自分が担当になった以上責任もって向き合おうと思った。

いざ他動運動開始して良いですよってなった時にも制限がありすぎて、これではまずいと思った。画像見ては骨性制限もありえるんじゃない?と疑って、忙しそうにしていたPTの先輩に骨性制限はありえるかどうか、画像を一緒に見ていただけませんか?と相談した。

ある程度教えていただき、ありがとうございました〜と行こうとしたら、「で、どういう治療プランを考えてるの?どう評価してる?」と。久しぶりに実習生の時の全身に緊張が走る感覚を覚えた。自分でも嫌になるくらいプライドが高いので、なんとか言葉を絞り出して、相当取り繕ってたなぁ。今思えばなんて自分浅はかだったんだろう。

そして先輩と話しているうちに、自分相当バカだと思い知った。教科書読んで論文調べて、自分なりにやっているつもりだったが、第3者に説明できない。それは解剖生理もろくに分かっていないから。普段やっているストレッチングとかも改めて考えてみると、原理や効果を説明できないなぁ。皮下組織の滑走性ってどうやって促すの?は?え?

これが最近1番自分に絶望した出来事である。

絶望したままではいられないので、続きは次のnoteで!



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