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AIは人間を超えられませんょ

既に、将棋/囲碁の世界でAIは人を超えていますが、いずれは他の
分野でも人を超えるだろうと考えるのは間違っていると思うのです。

その理由を書きます。

ある物事に特化すれば、AIやコンピュータは人を超えています。
しかし、それは特化しているからです。

少し複雑な事象になると限界がきます。
なぜかと言えば、AIは意味を考えているわけではないからです。

考えているのは飽くまで「人」です。
そこをAIがやれていると勘違いしてはいけません。

「少子化問題」や「経済(景気向上)問題」についてAIにやらせれば、人智を超えた解決策を考えてくれるでしょうか?

それは不可能でしょう。
なぜなら、どんなパラメータを入れて学習させればいいか分からないからです。
例えば少子化では、結婚問題、経済問題、育児負担、思想、と要因は挙げられますが、これで十分なのか、十分だとしても、それらをどうやってパラメータに変換すればいいのかと言う問題があります。

つまり、そこまでの事が分かっていなければAIに学習させる事ができないのです。

いえ、曖昧な内容でも学習させられますよ、と言うかもしれません。
「曖昧でも、AIが学習して正しく解釈してくれますよ」と。
勘違いしてはいけません。
きちんと学習させた後ならそれも可能です。
しかし、学習時に曖昧なデータを入れてAIが忖度して正しい解釈をしてくれるはずがありません。

猫の画像を学習させるのに、曖昧な猫の写真を使って精度を上げさせます。
しかし、その曖昧な猫写真は、「画」が曖昧なだけで、「猫かどうか」が曖昧なわけではありません。 100%猫とわかっているデータなわけです。

そして、これは人間が猫を明確に識別できているから成り立つわけです。
猫の姿を曖昧にしか知らない人が、AIに学習させても、正しい学習ができないのです。 

そもそも人がきちんと理解していなければ、それをAIに学習させてたところで、きちんとした回答は出てこないのです。 人のが理解してないデータをAIが正しく学習するとすれば、それは人のフィルター(解釈)がかかっていない入力、出力データがある場合です。

将棋/囲碁については、我々は正確に理解しています。
この場合の理解とは、ルールの理解です。抜け漏れなく100%理解できています。
だから、正しい学習をさせられるので、AIは強くなれるのです。

そして、AIでもう一つ重要な事は、そのパラメータ内の回答しか出せない事です。
つまり、新しい発想を生む事は無いわけです。

例えば、交通手段として何が最適かを考えさせる場合、データとして、「徒歩」、「車」、「電車」、「飛行機」の情報をインプットしたとします。 実は最適解は「高速バス」なのですが、AIに情報を入れた人はその手段を知らなかったので、入力しませんでした。 だからAIが最適解を出せるわけがありません。AIは、知り得た情報の組み合わせで最適解を出すのみです。

斬新な回答が出たとしても、それは今まで考えもしなかった「組み合わせ」が出てくるだけです。(それを「新しい発想」と言えばそれまでですが)

AIが人間を超えるとか、支配されるとか・・・、現在のAIの仕組みを考えれば、そんな事が起こるはずもないです。(別の仕組みのAIを考えなければ無理でしょう)


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