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安全確認なんてそんなもんです

羽田空港で日航機と海保機が衝突した事故について書きたいと思います。
(事故原因の分析とかではなく、一般的な安全に対する持論です)

最終結論は出ていませんが、結果的に海保機が滑走路に出てしまった事が原因のようです。 何にしても、ヒューマンエラーである事は間違いありません。事故の多くはヒューマンエラーです。それを100%防止する事はできません。 

問題無いのが当たり前になると、確認しなくなります。
(確認してるつもりでも、漫然として見逃してしまう)。
悪意のある言い方をすれば、問題のない状態が当たり前になると、そのうち緊張感が無くなり、ちゃんとやらなくなる訳です。

安全確認とか点検なんてそんなもんです。
東北震災の時に、大津波が来るのに避難しない人が大勢いたのも同じ理由です。 過去数十年そんな事はなかったので、大津波などくるとは思わなかったのです。 警報で避難命令が出ているにもかかわらず。

量産工場のラインで、きちんと溶着できてるか目視チェックする工程があります。 チェックした証として、溶接部にマジックで線を引きます。
しかし、ほぼNGなどありません。 するとたまに発生したNG品にマジック線が引かれて流れて来るのです。 つまり、きちんとチェックする機能が甘くなるのです。

1時間に1個くらいNG品がでれば、緊張感をもってきちんとチェックできるのでしょうが、NGが出る頻度が低くなるほど、チェック機能も低くなるのです。

滑走路上に海保機がいる事に気付けるのは管制官か日航機です。
双方が気づけなかったのも、普段ほとんど問題が発生していない事が原因なのではないでしょうか。

管制官は事故が起きても身の危険はありませんが、パイロットは事故が起きれば自分の命に関わるわけです。 ですから着陸する滑走路上に何か無いかを確認したくなるはずです。 でも、津波と同じように自分の命がかかっていてさえもダメなのです。(確認したけど夜間なので発見できなかったのかもしれませんが)

この様にヒューマンエラーは防止できません。
ですから人がミスしても、バックアップしてくれるシステムが必要なのです。
いくら確認の補助装置(滑走路占有監視支援機能)があっても、人が見なければ気づかないようなシステムは意味がありません。 今回だって、それは機能していたのに管制官が見てなかったのですから。 警報を出す仕様にしないと。


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