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函館大有斗-郡山 1997年センバツ1回戦

プロ通算165勝を挙げた佐藤義則(元阪急→オリックス)や、奇跡のストッパーと呼ばれた盛田幸妃(元大洋→横浜・近鉄)らをプロに送り出した名門・函館大有斗。間違いなく北海道高校野球界に大きく貢献した高校でしょう。
前年秋の神宮大会では日南学園(宮崎)に勝って1勝を挙げています。
アルプスには系列校の函館大柏稜の友情応援が入って盛り上げてくれました。

郡山は奈良県大会準優勝、近畿大会では東洋大姫路(兵庫3位)、平安(現・龍谷大平安、京都1位)を破って4強でセンバツ出場を決めました。

函館大有斗は秋の公式戦で10試合、72イニングを投げ、最速140キロと評判のプロ注目投手・神田朋和が先発。開会式では神田を一目見ようと近寄ってきた他校の選手もいたそうです。

一方郡山は投手3本柱のチームで、誰が先発するか読みにくい中、秋の公式戦で9試合、35イニングを投げた背番号10の2年生右腕・竹村和泰が先発。持ち球はストレートとカーブでしたが、冬の間にシュートやスライダーを身に付けたとのことで、成長ぶりを森本達幸監督に買われたのかもしれません。函館大有斗は、準備はしていたものの想定した投手とは違ったそうです。
秋の近畿大会では3試合とも近藤→竹村という継投で戦っているので、近藤祐司の先発を想定していたのでしょう。

両校とも監督生活30年を超えるベテランが指揮をとり、とりわけ郡山の森本監督はこの試合に勝てば甲子園通算10勝となるメモリアルゲームでした。

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