見出し画像

旭川実-鹿児島商 1995年夏の甲子園2回戦

旭川実は、春夏通じて初の甲子園出場。中学時代に旭川中央シニアで全国勝利を経験した選手が多数集まり、さらに同シニアと交流がある大阪の枚方シニアからスラッガー・岡田隆紀が入部した世代です。しかしこの代は秋春ともに旭川支部予選で敗退しており、北海道内での前評判はさほど高くありませんでした。実際、夏の大会前に発売された「報知高校野球」では、旭川実は名前すら挙げられていません。

それでも北北海道大会では杉山俊介(のちに横浜、ダイエーなど)を擁する前年の優勝校・砂川北や、鈴木貴志(のちにロッテ)を擁する翌年の優勝校・旭川工などを破り、無欲の野球であれよあれよという間に勝ち上がりました。決勝では帯広南商に勝って・・・いつの間にか優勝していた、という表現を敢えて使わせていただきます。

甲子園では1回戦で名門・松山商(愛媛)と対戦。1点を先制されますが、4回裏に坪崎貴志の意表を突く三盗で松山商バッテリーのリズムを乱し、この回6安打を集中して一挙5点を奪って逆転して5-4で勝利しました。
そして2回戦の相手が鹿児島商でした。
今でも甲子園の歴史に残る大激闘となっています。

ここから先は

4,736字 / 3画像

¥ 250

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?