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自宅から移住先を探す3/3~統計データ

ご訪問ありがとうございます。
子育てをきっかけに地方都市へ移住した、移住ビーバーです。

今回のテーマは「自宅でできる移住先の探し方、その3」。
統計データを利用した移住先探しについての解説です。

今回紹介する統計データは、「これだけを見て移住先を探せる」というものではありません。
ですが、補助ツールとしてはとても便利。

私が「あれもこれも」と欲張ろうとしてなかなか移住先を絞り込めなかった時に、統計を参考にすることでようやく都道府県の選別が進みました

膨大な統計データを観るのは大変ですが、ポイントになるデータだけでも見ておけば、後で悔しい思いをする可能性をグッと下げられます。

前回の”その2”は以下の記事にて。


私が見ていたサイト

私がよく統計データを見ていたのは、次のサイト。

都道府県別統計とランキングで見る県民性

統計データが見られればなんでも良かったのですが、このサイトは

  • 掲載データが多かったり

  • 都道府県が色分けされて見やすかった

と、使い勝手が良かったです。

表とにらめっこして、数字の羅列をじーっと見ていくのも大変ですからね。

チェックしていた項目とその理由

では実際にどんなデータをよく見ていたか。
ここでは私がよく見ていた項目と、なぜ見ていたかについて簡単に紹介します。

子育て目線の項目→5種類

①全国学力テスト小学生正答率、全国学力テスト中学生正答率
全国的に行われる学力テストの結果が良い県であれば、子どもがどの学校に行くかにかかわらず、学習面で不自由する可能性を下げられるのではないかという理由からです。

②四年制大学進学率
全国学力テストは小学校、中学校で行われますが、高校はないようです。しかし、高校から県ごとの学力水準が変わる可能性は十分にあります。実際、小中学力テストのトップクラス常連である「秋田県」は、高校からの停滞をよく指摘されています。
そこで四年制大学への進学率を参考にしていました。高校での学力を推測する統計はいくつかありますが、自分は子どもに「四年生大学へは進学してくれたらいいな」という思いがあるため、このデータを見ていました。

③校内暴力発生件数
できるだけ荒れていない学校に行ってほしいという思いから、このデータを見ていました。ただし、現場で「それを校内暴力としてカウントするかどうか」の判断次第で数値は大きく変わってしまうでしょうから、他の指標と併せて参考にする程度としていました。

④不登校小学生数、不登校中学生数
「学校で嫌な思いをすることが少なければ、不登校も少ないのでは」という考えから見ていました。こちらも統計としてカウントされるもの、されていないものがあるでしょうから、あくまで参考程度です。

⑤小学生自己肯定率、中学生自己肯定率
これは本当にサラッと見ていた程度。
「自己肯定感の高低は幸福度に直結するであろう」との理由からです。

子育て目線で見ていた統計はおおまかに以上の5つです。
以下のイメージで統計を眺めていました。

  • ①と②は「攻めの部分」

  • ③~⑤は「守りの部分」

また「学校でのマイナス面」として③と④に加えてチェックしていたのが、いじめの認知件数。
先述のサイトにはデータがなかったと思います。
なので別途検索して、『児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要』なるものを見ていました。

出典:令和4年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要


生活者目線の項目→4種類

①年間日照時間
②年間雪日数、雨日数、晴れ日数
③年間降雪量、降水量

気候関係は、

  • 暮らしやすさ

  • 洗濯ものが乾くか

  • 外出のしやすさ

に直結するデータのため、参考にしていました。
私が気になる県は、なぜか天気に恵まれない傾向(雨や雪が多い)に。それでも豪雪地帯はさすがに厳しいため、降雪量が多すぎるところは候補から外していました

④犯罪系ひととおり
先ほどのサイトで見られる犯罪関係の統計は、おおざっぱにですが全体的に眺めていました。
住んでて不安になるような場所は避けたいからです。

ここまでもそうでしたが、私の統計の使い方は、

  • プラスの土地を探すというよりも

  • マイナスの土地を候補から外す

という意味合いが強かったかもしれません。

統計を見る時に気をつけていたこと3点

統計データは移住先探しの助けになりますが、あくまでサポート材料。
「統計が絶対」などとはゆめゆめ考えず、以下の点に気をつけていました。

①実態を反映しているとは限らない

まず統計データが現地の実態をちゃんと反映しているとは限らない、ということ。
先ほどの校内暴力発生件数やいじめの認知件数でも、

  • 現場でカウントするかどうか

  • そもそも大人が気づいているかどうか

で結果は大きく変わってしまいます。

また全国学力テストに関して一つ。トップレベルの常連である石川県について、次のような趣旨のニュースを偶然目にしました。

「石川県では学力テストの結果を引き上げるために、過去問を生徒に解かせるなど”対策”を講じていたことが明らかになった。ありのままの学力を計ることが目的である学力テストの趣旨から外れてしまっており、問題である。」

ありとあらゆることが見えないところで起きつつ最終形態として出てきている統計データ。
参考にはするけど、まるまるは信じない。これぐらいの感覚で見るようにしていました。

②統計データが古すぎる場合もある

統計データが古すぎる場合は、「今には当てはまらない」可能性が十分あります。
5年以上前のデータは「あまり参考にできないかな」という温度感で見ていたでしょうか。
私の場合は、全国学力テストの結果やいじめ認知件数など、重視したいデータは最新版を自分で調べるようにしていました。

③自分の子どもに関係するまでに時差がある

統計が自分たちに関係するまでの「時差」にも注意が必要です。

例えば私は学力テストの結果を気にして見ていましたが、次のようなことが起きるかもしれません。

「中学の学力テスト結果が高い県に移住したけど、自分の子どもが中学生になる10年後には、その県の学力は落ちぶれていた」

こうした「見ている統計」と「それが自分事になるタイミング」に時差がある場合は、気をつけた方がいいと思います。

まとめ

今回は統計データを利用した移住先探しについて解説してきました。
統計単独で移住先を探すことは全くおすすめしませんが、移住先を探すサポートツールとしては便利です。

特に、私のように「あちこちの県が良さそうに見えて全然決められない」となった時には、大きな判断材料になってくれるかもしれません。

移住先探しのスパイスとして、ぜひ活用してみてください。


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