【4.3.9】セルフマネジメントの振り返り(Team check-in sessions)

※ティール組織の著者Frederic Laloux によるINSIGHTS FOR THE JOURNEYの日本語訳の個人的なメモを公開しています。
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■元のURL
https://thejourney.reinventingorganizations.com/439.html

■翻訳メモ
今回は特にお勧めしたい実践方法を紹介したいと思います。というのも、「セルフマネジメント」の初期段階におけるそれらの実践は、とても重要だと思うからです。

それは、「セルフマネジメント」がきちんと機能しているか、全員で定期的に話し合う時間を持つことです。そこでは、何がうまくいっているか、何がうまくいっていないのか、それらを変える必要はあるのかについて話し合います。立ち止まって話すという、この種のチェックは、忘れがちということもあり、なおさら重要だと言えます。日々働いているといろんな不満も溜まってきます。それ用の、疑問を解消するためのミーティングは普段からあるはずです。それより重要なのは、「セルフマネジメント」がきちんと機能しているか、変更を加える必要がないか、しっかりした話し合いできる場所と時間を用意することなのです。そして、必要な場合は、外部コーチを招聘します。最初のうちだけ、外部コーチの力を借りるという方法もあります。慣れてくれば、チームだけでもできるようになってきます。

特に初期段階にかんしては、私は、一定の頻度で振り返りのミーティングを実施することを推奨しています。もちろん、そこから独自の方法に移って行くことは自由ですが、基本は定期的な開催にあると思っています。最初は、月に1回くらいがいいと思います。それが習慣化し、その頻度で実施する必要がなくなったら、その次は四半期といった具合に、実施の間隔を延ばして行きます。その際、様々な事柄がどのように機能しているか、多面的に確認できるよう、あらかじめ、チェックリストを用意しておくことをお勧めします。

こちらで何度か、ビュートゾルフ社での「セルフマネジメント」の実践のことが書かれた、アストリッド・フェルメールとベン・ウェンティングの『自主経営組織のはじめ方―現場で決めるチームをつくる』という本の紹介をしました。その本の中で、いくつかのチェック項目がありました。例えば、チーム編成にかんしてのチェック事項がありました。他にも、組織に価値観や個性の違いを受け入れる文化はあるか。アドバイス・プロセスを始めとした意思決定プロセスにおいての決定が実行できているか。タスクや役割分担はうまくいっているか。お互いの才能が活かしきれているか、といったチェック項目があるました。今、画面に映っているリストが見えるでしょうか?自分のチームのリストを作る際の参考にしてください。チームにとって、物事がうまくいっているのか、それともいっていないのか、あらゆる可能性をこの表を使ってチェックします。そして、チームが自ら学習できるようになってくると、自己修正の機能が始まります。そうなれば、何かうまくいっていないことがあってもすぐに対処できるようになります。問題を引きずることも減ってくるはずです。

「セルフマネジメント」の機能をチェックする時間を持つことの重要性はここで説明した通りですが、もう一つのチェック機能を紹介します。それは、会議の最初にチェックインを行うことです。あなたの組織ではすでにやっていることかもしれません。実際、多くの企業がこれを取り入れています。会議を始めるタイミングでのとても価値がある方法です。まず1分間の黙とうなどの後、自らの現在の状態をチェックします。そしてそれをシェアしていきます。今の進捗状況はどうか?そこで、うまくいっているものは何か。逆にうまくいっていないものは何か、感じたままのことを言葉にします。アウェアネスを維持できれば、余計な感情を会議の場に持ち込まなくても済かもしれません。会議を実りあるものにするには、うまくいっていることを、その後の会議で取り上げてもいいかもしれません。

■お願い
動画の最後にもあるとおり、この取り組みはすべてギフトエコノミーによって成り立っています。
この取り組みを支援されたい方は、以下のリンクからLalouxへのご支援をお願い致します。
https://thejourney.reinventingorganizations.com/in-the-gift.html

■翻訳メモの全体の目次
https://note.mu/enflow/n/n51b86f9d3e39?magazine_key=m3eeb37d63ed1

最後まで読んでいただいて、どうもありがとうございました。