見出し画像

醒めない夢……🩷🫧

 あんな色今まで見たことなかった、17歳。目が痛くなるようなショッキングピンク。shockingしたのはわたしのほうだよ。もう2度とみることができないあの色には段々時間という抗えない影が差し、今では深い深いグレーになってしまった。ピンクが恋ほどグレーが濃い。記憶の中でさえもう2度と見ることのできないピンクが惜しくて悲しいような、別にどうでもいいような気がする。もうどうでもいいと思っている自分が居ることが1番深く虚しい。不覚に深すぎた恋は、時間に自覚される程遠のいていって、それからの上書き保存の恋はまた違った新鮮な輝きを孕みながら、走馬灯の速さで駆け抜けていった。LEDライトじゃなくて蛍光。蛍ほど希少なものだと勝手に錯覚して勝手に楽しかったよ。君は今どこでなにをして居ますか。貯金はいくらありますか。どんな女の子と長い時間を過ごしてきましたか。優秀な君はきっとやさしい心を宿した頑丈な肉体で、日々社会に貢献し、誰かの生活を豊かにしているんだろうなあ。真面目で誠実な、ショッキングピンクが世界一似合わない人。わたしにもあれから様々なことがあって、それは劣等生のわたしにはよくわからないことばかりで、今はよくわからない文章を書くことによくわからない希望を見出しています。また音のうるさいカラオケの個室で、小さな声のわたしのよくわからない話を聞いてね。君は優しいからきっとあの人達とはぜんぜん違って、最後まで遮らずに聞いてくれるよね。音楽で思い出される恋こそが1番の恋なのかなあ。何番でもいいけど、あの時の燃え盛る気持ちは絶対に絶対に、わたしの胸の奥底で永遠の小さな煌めきを灯し続けると信じたい。だから、死ぬまでにあともう一度だけ、ショッキングピンクの服を着て欲しいな。おねがい。もうすぐクリスマスだね。また一緒にカラオケ行こうね。

🩷 


🩷 🩷 🩷


🩷 🩷  🩷 🩷 🩷

🩷 🩷 🩷 🩷 🩷 🩷 🩷

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?