ミクシィの決算に見るキャッシュリッチ企業再評価の可能性

どうもコージです!
私は、毎日決算書を読んで企業の未来を妄想しています。
そんな私が決算書の中で面白かったポイント、未来への妄想ポイントを説明しています。

今日見ていくのは株式会社ミクシィです。
会社名でもあるSNSのmixiや、モンスターストライクなどのゲームアプリを提供しています。
私は学生時代はバスケ部だったので、日本のプロバスケットリーグであるBリーグの強豪チーム千葉ジェッツを買収したニュースも記憶に新しいです。

最近では野球ではDeNA、サッカーではメルカリのアントラーズ、バスケではミクシィなど、IT企業がリアルなエンターテイメント市場に参入してくることが増えていますね。
プロスポーツの広告効果は抜群ですし、IT企業の技術力や改善のスピード感を持ち込むとプロスポーツも黒字化しやすいのでしょう。

こんなニュースがありました。

ミクシィの19年度1~3Q、最終利益97.5%減 モンストのV字回復ならず

 ミクシィが2月7日に発表した2019年4~12月期の連結決算は、売上高が前年同期比31.7%減の723億6400万円、営業利益が88.6%減の30億7600万円、最終利益が97.5%減の4億2600万円と減収減益だった。主力のスマートフォンゲーム「モンスターストライク」(モンスト)のARPU(ユーザー1人当たりの平均売上高)低下が影響した。
 同社の木村弘毅社長は、19年11月に開いた19年度上半期(4~9月期)の決算会見で「下半期は復調したモンストのMAUを生かし、消費意欲をかき立ててARPUを改善したい」と発言。年末年始キャンペーンなどによってV字回復を狙う方針を掲げていたが、業績は振るわなかった。

どうやら主力のモンストが不調で、売り上げは31.7%・最終利益は97.5%も減って4億ほどになってしまったようですね。

株価もちょうど1年前の2019年3月11日には2640円だったところから、1632円まで下落しています、新型コロナの影響から市場自体が大暴落している影響もありますが凄い下げ幅です。
そして、現在の時価総額は1276億円となっています。

今回はそんなミクシィの決算を見ていきましょう。

それでは、こちらの資料をご覧ください。

ミクシィは、現預金1240億円、売掛金99億円、有価証券90億円と現金もしくは現金にすぐに代わる科目で約1430億円あることが分かります。(資産には金銭に変わらない科目・一方負債には金銭的な支払いが行われない科目が多々あります)
一方有利子負債はゼロで、今後支払いが行われるであろう科目の未払金、未払い法人税、賞与引当金を合計してみても127億円ほどしかないことが分かります、内訳の分からない、その他の額が95億円ほどありますのでそれを足してみたとしても220億です。

つまり1430億円-220億円=1210億円にもなる余剰資金をもっていることになります。
凄いキャッシュリッチ企業です。

先ほど書いた通り時価総額が1276億円で、余剰資金が1210億円ですからあまりに割安な水準にいる事が分かります。

どうして割安なのかというと、冒頭のニュースにもあった通り業績が悪化していてモンストの次の収益源が見えてこないう事が一番の要因でしょう。
また、創業者が45%ほどを保有する大株主だという事も理由に挙げられます。

大株主がいなければ他の企業が買収する可能性も高まりますし、株主から声も影響力が大きくなりますので株主還元なども起きる可能性も高まりますので株価が上がりやすいです。

続いてこちらの資料をご覧ください。

営業キャッシュフローが120億円のプラスですから、まだまだ稼げる体質だという事が分かります。
利益よりもキャッシュフローがいい要因として、キャッシュアウトを伴わない費用である減価償却費とのれんの償却費が増加している事が分かります。

のれんや減価償却が増加しているとは、投資が増加しているという事です。
次の収益源を見つけようと積極的に投資している事がわかりますね。
具体的にはBリーグの千葉ジェッツや、国内最大級の競馬メディアである
netkeiba.comなどを買収しています。

ミクシィの未来!!

モンストの次の収益源は見えておらず、新しい投資が当たるかどうかも不明という難しい状況にあります。

しかし、現在はまだキャッシュを稼げているという事と、時価総額と余剰資金がほぼ同等という状況である事、さらに相場が急落してしまって不安定な現状を考えると、これだけキャッシュリッチな会社というのは株式市場で再評価される事を予想します!!

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