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12年ぶりの再会

嬉しかったことがあった。初めて担任をした頃の生徒から急に連絡が来たのだ。写真が添えられていた。一人は僕の生徒で、もう一人はオーストラリア人の生徒。


ふたりが出会ったのは、12年前で僕が生徒をオーストラリア研修に連れて行った時。彼らは研修中のバディーだった。当時勤務していた学校の海外研修は、現地校の生徒の家にホームステイをしながら学校に通い、英語を学ぶ形で実施していた。

日本人の生徒にとっては、初めてのホームステイなので、緊張するし、馴染めないこともある。でも、同年代の生徒が家にいて友達になることができれば、きっと研修期間を乗り越えられると思い、バディーを組む。バディーの組み方は、日本の教員と現地校の教員によって決める。趣味や性格などから考えるのだが、二人が会ってみないとわからないので、「賭け」のようなものだ。

そのように決められたバディーと2週間濃密な時間を過ごすことで、涙を流し別れを惜しんで帰国する。そのような海外研修をずっと行っていた。

そんな彼らが12年ぶりに再会したのだ。オーストラリア人の彼が日本に来るタイミングで、日本人の彼に連絡を取ったと言う。きっと彼らは連絡を定期的に取り合っていたのだろう。偶然にも彼らは二人ともデザイン系の仕事をしている。すごい!

教育は人と人をつなぐことだと思う。つながりは時を超え、国を超える。こう考えると、「教育の成果」で即時的に見えるものもあるけれど、12年の時を経て、あの時のあの教育は良かったのだとわかることもある。もちろん死ぬ前にわかることだってあるかもしれない。だから、面白いんだよな。

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