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AとBと十字キーと

画面が光る。


充電ができる。


ワイヤレスで通信ができる。


折り畳める。


全てが画期的だったあの時代。

親に隠れて布団の中でゲーム、なんてできなかったし


充電が切れたら電池を交換していたあの時代。


僕らのモバイルバッテリーは
単三電池」だった。

通信するためにゲーム機を繋ぐ
コードが必要だったことも、

もう信じる子供なんているまい。

ドットの粗く、小さな画面に食い入るように
みんなで眺め、


レアなモンスターでも出た日には

次の日は一躍スーパースター。

学習机で勉強するふりをして
宿題の問題集の下にゲームを隠し持っていたのも
懐かしい。

あの時代は
クラスにスパイ予備軍が10人はいたであろう。

攻略動画、なんてものはなく

自力で頑張るか、
攻略を買うかのどちらかだった。


銃撃ち合うゲームも好きなのだけれど。


RPG世代の僕はいささか
乗り気ではない。



二つのボタンに十字キー

ゲームボーイ“なんて名前は


今の時代では男女差別と言われるのだろうか。


金曜の晩は

ゲームのCMが多かった。


特にドラえもんやクレヨンしんちゃんの時間帯は


食い入るようにCMを見つめては
親に注意されたものである。

今やゲームのCMなんぞ
動画の広告でしか見なくなってしまったが。



進化、とは良いものである。


より、リアルに

より、面白く


色んなことをできるように
なって、


どこでも誰とでも。


はて、どこを押せばいいのか。


ボタンが多い。


まだ当分わかりそうもない。




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