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お正月花のはなし🎍

毎年、12月には正月花をいける。

いけばなをはじめた当初は、こう言ってはなんだけど、なぜ12月には型の決まった正月の花をいけるのかさっぱり理解できなかった。
今も正しく理解できるかというとぜんぜんそんなことがないけど、はじめた頃よりかはちょっとわかる。
なにより、正月というのはすっきりした気持ちで迎えた方が気持ちいいし、お正月の花をいけておくと、少しだけいつもよりスッキリとした気持ちで迎えられる。
(たとえ大掃除が終わってなかろうと!)

たぶんおそらく、お正月の花はどの流派もそんなに使う花材や要素や構成にはあまり差がない。
いける技術や道具、どういう風にその形を作るか、というのはかなり流派の色が出る部分だとも思うけど、お正月みたいなお祝いごとのイベント花にはちゃんと決まりがあって、大体それは守られていると思う。
慶事、ってつまりそういうことなんだけど。

歴史を尊び、敬うとはたぶんそういうことなのだ、とよくわからずに積み重ねてきた今ではそう思う。
形式を尊ぶことも時には大事なのだ。
特に、こういうときには。

自分のそういう感覚はどこで育まれてきたのかというと、やっぱり伝統を大事にする女子校時代の影響だと思う。
在学中は校則の穴を見つけてはグレーゾーンをついて生きていて、伝統?そんなもの知らん、伝統よりも今どう生きるかが大事でしょ、と諸々を一蹴して生活してきたわりには、結構伝統を大事にする精神は身についてるな、と思う。
おかげさまなのか、はたまた呪いに近いもなのか。
信心深い、のかもしれない。(いやそんなことはないな。)
まあどっちでもいいけど。

お正月の花材は、松竹梅や、万年青、千両、南天、菊や薔薇などがパッと思いつく。
毎年ここ10年近くは自身は若松ばかりいけてきて、時折実家に帰っていける時にパッと鮮やかな花を入れたりしていた。
だから自分のお正月の花のイメージはずっと松で。
松は難しくて、一年やらないと忘れてしまう、というのもある。
去年くらいにようやく、なんか覚えた気がする、という触感があって、今年初めて万年青をいけた

いくつになっても新しいのをいけるのはたのしい。

そんなわけで今年は万年青。
もちろんこのあと松もいける予定です。

松は、ひとついけておくとまあやっぱりサマになるし、正月だな、って感じになるからいいですよね。


下の写真は今年のお正月に実家で入れたもの華やかなもの。

ヤナギ、オンジューム、スイートピー、バラ、センリョウ
(いちおうさりげなく5種になってるな(´-`).。oO)

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