
かきつばたの記録 2010~2023
毎年夏には杜若をいける
私が所属している流派ではそういうことになっている。
大きな流派ではないので、各支部に属している人が集まりやすくコミュニケーションの密度はそこそこあるのではないかと思う。
普段はmustでやらなければならないことはないのだけど(だから忙しかったり普段来る曜日によってお稽古では会わない人もいる)、全国数か所で開催される年に1回の夏期講習だけは参加する必要がある、ということになっているらしい。
夏期講習で師範代への昇級試験(実技)が実施され、この講習を受講することが次の免許の申請要件となっていたはずだ。
最近はコロナ禍を経てシステムが若干変わって、講義の受講はオンラインで受けることになっており、かきつばたの実技講習は任意ということになっているらしい。
任意ではあるものの参加率はそこそこ高い。
特殊な花材なので生けられる機会が珍しいのもあって、私もいけばなを習い始めて4年目に夏期講習を受講するようになって以降は大体毎年参加している。
ちなみに4年目くらいまでは免許の階級が初心者マークだったので、夏期講習は任意であり、会場も家から若干遠かったのもあって受けていなかった。(今はシステムが変わって基本的に受講することになっているはず。)
毎年いけて写真を撮っていると、どんどん変化していくのが面白い。
初めての時にいける少し簡単な形、2回目以降~ちょっと上達してきた頃の基本の形、応用発展形の2つの形、と生けあがりの姿も段々と変わっていく。
13年もいけていれば、さすがにちょっとはマシになっていると思いたい…
そんなかきつばたのお稽古の記録を、ここら辺でまとめておこうかなとふと思って今回のnoteにしてみました。
杜若は本来は春の花なので、春の杜若の方がいけやすいと思います。

初めての夏期講習
初めていけた基本の杜若の形
終わったあとはものすごく疲れたのを覚えている

2回目の杜若
いちばん基本の形で丁寧に葉を選んでいけたのがわかる

3回目は中級編
葉選びに苦労しているなぁ…
使う枚数が増えると、作業工程が増えるので時間内になかなか終わらない

この年だけ9月なのは、8月の時には師範代の実技試験を受けていたから
無事に合格して、師範代に昇級した
いけた杜若は中級編の形

中級編の形
毎年毎年、葉選びに苦労しているのがわかる
この頃メンタルの調子を崩していて、仕事は休職中、お稽古もしばらくお休みしていた
脳がぼんやりして思考力が不安定なのか、寸法も怪しいもんな…

2015年は1年お休みして、久しぶりのお稽古は夏期講習
この時から上級編
以降は横姿のこの形か、もう1つの縦姿をいけることが多い
難易度があがっていくにつれて、使う葉の枚数が増えるので作業量が各段に増える
いけた後の達成感が凄い

形に慣れるまで大体2回は同じ形をいけることにしている
上級編の難しいところは、葉の枚数も多いこともそうだけど、葉の曲線を作るのが一番の難所
花に針金を入れるのに毎度苦労している

上級編その2
はじめての上級編の縦の形
とにかく肝は葉の曲線の作り方に尽きる
久しぶりに仕事をしながらのお稽古でくたくた

縦の形の上級編
初めてつゆ落としを作った(くるんとしてる葉っぱ)
毎年無理だ~!といいながら少しずつ技術が向上してる…(はず)

上級編の縦の形の応用系
つゆ落とし(くるんとした葉)とつゆ受け(その下のくの字の小さな葉)まで作った
完成するとオシャレな形なのです
めちゃくちゃ達成感あった!

直前にコロナワクチンの2回目接種があって、副反応に苦しんでいたため自習
自宅に花材を送ってもらって、手直しなしで全部自分で入れた
難易度を下げてこれは中級の形だけど、きれいに入ったと思う

横の形の上級の形の完成形
なるべく自然に見えるように曲線の形を作っていくことを意識した
とにかくこの曲線をつくるのが難しくて毎回苦労する
いける度に少しずつ感覚を修正していく

一番いい葉をどこに使うのか?というのが杜若の一番の肝なんだけど、
そこを丁寧に確認しながらいける
なかなか時間内でいけるのは難しいけど、段々手直しが減っていって悪くないのではないかと思う

師範代への昇級試験(唯一の実技試験)でいけた朝鮮まき
師範代試験を受ける年は直前まで集中的に朝鮮まきをいけるんだけど、
今から考えると花材としてはかなりいけやすい
過去の写真を見返して気づいたけど、師範代になってから10年経ちました
やってみたい人がいれば教えるのもやってみたいという気持ちはあるのだけど
時間と場所がなぁ…(あと需要)