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オンライン授業への道 1歩目

2020年2月27日(木)の夕方,高校生の補習から職員室に戻ってみると,室内がちょっとした騒動になっていました。3月2日から春休みまで,全国一斉に休校にするとの方針が,国から出されたためでした。

休校に入るまでの通学日数が限られるため,ICT係として次の事項について,全校生徒に2月28日の朝に確認するようにしました。

・家のWi-Fiに自分のiPadを接続して,通信することができるか?
・Classiにログインして,入力や閲覧ができるか?
・ロイロノートにログインして,カードの送受信ができるか?

普段からこれらのサービスを授業や家庭学習で使っていたので,不具合を申し出てくる生徒は全校あわせて数名でした。

また,これらのサービスだけでは休校期間中の学びをサポートできないと判断し,ZOOMのアプリを生徒の端末にMDMを使って流し込む作業をしました。

Google Classroomの利用も頭をよぎりましたが,以下のような心配があり,今回学校として利用することは避けました。非常時には,使い慣れた物を,いつものように使うほうが,余計な不安をしなくて済みます。

・新たにIDとパスワードを発番して,生徒に知らせなければならないこと。
・ほとんどの生徒・先生が使ったことがないサービスなので,習熟に時間がかかり,そちらへエネルギーを割くことは得策ではないこと。
・学校全体の文化として,双方向性やリアルタイム感のある授業の方が好まれること。

まとめ
非常時にICT機器が力を発揮することは,これまでの大規模災害でも証明されてきたことです。しかしながら,大規模災害が起こったときのためにICT機器を整備する,というのは目的と手段が混同をおこしています。平素からICT機器を正しく使っているからこそ,今回のような非常時に力を発揮するものだと考えています。


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