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電気の武者

楽しいこともロクになくて今後死ぬまで嫌なことを我慢するだけなわけですが、数少ない楽しみのバンド活動も、あんな密閉されたスタジオで飛沫飛ばしまくりは避けられませんからずっと遊べていません。私みたいな者はどうでもいいのですが、バンドメンバーには家族がありますから、少なくとも私の方からスタジオに誘うなんていう暴挙には出られません。つまんねえの。なので楽器も家で一人で演奏するしかないんです。

エレキギターを弾く場合は、アンプにつなげなくても一応ジャラジャラとは聞こえますし、ウサギ小屋みたいな住宅事情ではその方がかえって近所迷惑にならずに済むというところもありますが、やっぱり電気的に増幅された音を楽しむというのはロックンロールの醍醐味です。

アンプにつなぐとうるさい、そしてセッティングがめんどくさい、というわけでヘッドホンアンプというのを買ってきました。

割とポピュラーな製品だと思いますが、こんなパっとしない見た目とは裏腹にけっこう本格的な音が楽しめますね。音量、トーン、歪み具合の3つのボリュームと、3種類の音色切り替えができるようになっていて、家で遊ぶにはじゅうぶんです。想像よりもずっといい音でした。

こんなスタイルでギターに繋いで、音はヘッドホンとかイヤホンで聴けます。ちょっと気になったのはストラトみたいなジャックにもうまいこと刺さるのかな?フェンダーのギターは持っていないので私には関係ないですけど。

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エレキギターって、どんなに下手でも歪ませちゃえばそこそこカッコがつきますから、生音でジャラジャラやっている場合と比べて自分が上手になったような錯覚を楽しめて良いです。

しかし、イヤホンのコードがわずらわしいのが難点ですね。ワイヤレス対応の製品も探せばあるようですがけっこう高いっぽい。家でギターを弾いて遊ぶグッズとしてはこれ以上凝り始めるとコストに見合わなくなりそうですから、イヤホンコードくらい我慢するのがバランスの取れた楽しみ方という結論に達しました。

そういえば、ちっちゃいアンプは30年前からよく見かけたこんな感じのミニアンプの方がなじみがあります。

正式名称は誰も知りませんでしたが「コマーシャル」(小Marshall)と呼んでよく使ってたように思います。仲間同士のたまり場になっていた大学の食堂のにテーブルの上にこれが置いてあった情景が思い出されます。

こういった簡易アンプでも、エレキギターの楽しみは少しアップされることができてそれはそれでけっこうなものなんですが、やっぱり大きなアンプで演奏するときの、デカい音を耳だけじゃなくて体と楽器でも感じるあの楽しさをたまには味わいたいものです。

くされウイルス野郎は、元々何もないような私から全てを奪ってくれやがりましたね。せめてスタジオでの演奏くらいは楽しみたいのにさ。

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