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フルレンジの扱い方

コロナの時期に自宅に篭って始めたオーディオの趣味なので諸先輩方の作品を聴いたり、アドバイスを受けたりすることもなく「井の中の蛙」状態でありながら、自分なりに良い音を日々求めてきた。

真空管アンプには、バックロードホーンの相性が良いという事で、Fostexのフルレンジ、FEシリーズを83,103,126,166,206を使って自作した。取説にある設計図を参考にしながら、その場に合わせて適当に作った。初めは設計図にあるように支那合板(15mm,18mm)を使ったが、どうしても無垢で作ってみたく、最近はブナを使い作っている。個人的には、無垢材で作った方が、低音の締まりが良いようで気に入っている。無垢板では、板加工が難しいので103や126止まりになっているが、それでも、低音の締まった、そして心地よい響きは上位の166、206に負けないほどだ。

いろいろ作って、個人的に思うのは、FostexのFEシリーズは、完成度が高く、それだけである程度の中、高域を綺麗な音で出してくれるので、いかに低域を豊かに、心地よく出すかが箱の役割のように感じている。ジャズベースの弦の響きがソリッドで、爪弾く弦の音を体で感じるとワクワクしてきる。クラシックのオーケストラで地を這って届く低音は、身体中に染み渡るので気持ちがいい。

無垢で作ったバックロードホーンは、それ自身が楽器のような響きを放つ。人によっては、バックロードホーンの音が好きではない方もいるようだか、私は、気に入っている。ただ、無垢を使う問題点は、木が動く事をマネージしなくてはいけない点。家具を作るように框組を取り入れたり、木の膨張収縮を吸収する仕組みを取りづらいので、無理があると直ぐに割れ、ひび、ズレが出てくる。大きくなればなるほど対応が難しい。ある程度の割れ、ヒビは仕方がないと覚悟の上使っている。塗装は、下地の色をステインでつけた後、バイオリンなどにも使われるシェラックで仕上げる。ウレタン塗装のようにガチガチにならないので、音の響きも良いのではないだろうか?