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6FQ7シングルアンプ+直流点火費用

先日、6FQ7シングルアンプを直流点火で試した記事を書いた。
以前作った交流点火の6FQ7も十分いい音で聴けているけれど、今回のアンプは、スピーカー近くでのサー音が格段に下がった気がする。

余談だが、6FQ7の交流と直流点火のハムの違いは、無音状態のスピーカーの近くに耳を近づけて大きな差がわかる程度で、リスニングポジションでは、交流でもほぼ影響がない。うちの300Bの方がもっと大きなハムが出るし、それでもリスニングには影響がない。と私は思ってる。

ところで、このMT管シングルミニワッターの費用を計算してみた。
コストカットに貢献したのは、電源トランスの分割(100Vと6.3V)、そして倍電圧整流を利用して、低価格のトランスで構築できた点である。(東栄変成器、Z-01とJ632)
アウトプットトランスも、定評のある東栄変成器のT-1200で、コスト削減の一役を買っている。
真空管自身は、以前一個50円で購入したもので手持ちだったので、トランス、抵抗、コンデンサー、ダイオード関連だけ購入したが、計算すると合計で14,000円でもお釣りが来る。今回は、直流点火の為のダイオード、抵抗コンデンサー、そして、クロストーク対応で一段多く両サイドに抵抗、コンデンサーを入れているので、それらをもっとシンプルにすると、もっと費用を抑えられる。
後は、アルミケース、RCA、スピーカージャック、スイッチ、ヒューズ、9ピンソケット、配線材等上手く入手すれば20,000円以内でできるかもしれない。

それでも出来上がったアンプの音質は、他の所有するアンプと殆ど差がない。パワーや多少の音色の違いはあるかもしれないが、どちらが優れているという優劣はつけ難い。

まだ、ブレッドボード上にあるので、これからこれをアルミケースに載せ替える。トランスからの熱は、長時間使用しても気にならない程なので、木工で作ったケースに入れてリビング仕様にしてみようと思う。

この物価高の時代に14,000円+αで自作できる真空管アンプ。高いか、安いか?ちょっとしたコンサートチケット一枚分の価格で、設計から作成まで、一週間、いやゆっくり楽しめば一ヵ月ものづくりに没頭して、完成後自宅での音楽鑑賞が堪らなく楽しみになって、達成感による次への一歩を暗示させる自分への自信に繋がるのであれば、これ絶対安い投資だと思うのですが?