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感覚だけでなくデータも活用!

今まで、真空管アンプを作るだけ作って、自分の耳で良い音だ~とほれ込んでいるだけだったのだが、自分の体と同じように健康診断をやってあげようという気になってきた。

私のバイブル、ペルケさんの「真空管アンプの素」、林正樹さんの「真空管アンプ製作入門」を何回も読み返すうちに、その必要性が見えてきた。

始めは、自分の耳で聴こえている音が良ければそれでよいし、下手に健康診断をして、数値の先入観を持って音楽を聴くようになると、そのプラセボ効果が自分の感性を邪魔するなんて考えていた。
確かにその先入観を取り除くことは大事だけれど、アンプの健康診断も、将来のトラブルを最小限に抑えるという事である程度必要ではないだろうかと考えるようになった。

とは言うものの、今までも作成した後の左右、各要所の電圧を図ることはしており、基本的に問題がなく動くことは確認してきた。

今回、一歩踏み込んだのは、周波数特性の測定、利得の測定、ダンピングファクターの測定の領域である。

最低限必要な物をそろえた。デジタルテスターは持っていたし、低周波発信機はWebGeneという無料のソフトをPCにダウンロードして使う。あとは、ミリバルと呼ばれているACミリボルトメータをネットで何とか入手した。

この様な試験データを元にアンプの音色の善し悪し、性能の善し悪しを判断するのではなく、あくまでも、健康診断的扱いで、大きな欠陥箇所がない事を確認して、不測の事故を未然に防ぐ目的で使う事を主眼に置きたいと思う。
また、自身の感覚で音がおかしいと思う事があった際の原因を見つけるための一手段になるのであれば幸いである。

そして、そのデータ測定を通して、真空管アンプの特性や、仕組みに対しての知識が深まるのであればなお有意義だと思う。

ペルケさんは、真空管アンプの趣味は、King of hobbyであると言っているが、少しずつその意味を体感して、益々、深みにハマっていくのを感じるこの頃である。