変動損益計算書を作ってみよう-決算書をじっくり見たことない経営者向け(2)
(続き)
来期の経常利益の目標100をあげるには、売上をあげる以外にも他の方法もあります。それは明日にします。ありがとうございました!
で終わった昨日のnote。
経常利益を増やすには、変動損益計算書は次の3つから構成されているので、
①売上高を増やす
②変動費を下げる
③固定費を下げる
のどれか、またはそれぞれを増やしたり、下げたりすることが必要です。
ここまでは、顧問の会計事務所は対応できます。ここから先は、決算書だけでは見えてこないので、経営者の改善の努力が必要です。
1.売上高を増やす
売上高は販売数量×販売単価で構成されています(サービス業の場合は、提供時間×時間当たりの単価等で構成されます。)
販売数量を伸ばして販売単価も上げるが理想的です。ラーメン屋さんなら、一日の販売数量を100杯から120杯に伸ばし、ラーメンの1杯当たりの平均売上高を800円から1,000円に増額する場合が該当します。
経営者の一番の腕の見せ所であり、経営の醍醐味です。販売数量の増加より、販売単価の増額の方が難しいです。販売数量の増加による売上高アップより販売単価の増額による売上高アップの方が、経常利益は増加します。果敢に挑戦してみましょう。
2.変動費を下げる
一般的にはあまり下がりません。特に変動費を構成する材料費は飲食店であれば食材に該当するものなので、職人的な経営者の場合、より良い(その分値段の高い)食材で料理を作る傾向にあるため、なおいっそう下がりません。直販の仕入先を開拓する、材料ロスを削減する等の検討も必要です。
3.固定費を下げる
どんぶり勘定的な経営をしている会社は、固定費は下がる余地大です。経費は領収書や請求書を丹念に見て、人件費は実際の作業の見える化をしていきます。
○ 人件費
・ 業務の内容を詳細に検討し、正社員、パート、派遣社員、専門家の役割分担を明確にする
・ 作業内容を見直し、無駄な資料を作っていないか、もっと早く作業はできないか等の業務効率アップの検討を行なう
○ その他の経費
・ まずは経費全体の2割程度を占める項目について、前年実績より経費をかけないようにするにはどうするか社内で検討し実施する
・ 下がった部分については、下がった額の(例えば)半額を決算賞与で還元する等の報奨を出す
①売上高を増やす、②変動費を下げる、③固定費を下げる、どれも実行したからといってすぐには結果はでませんが、試行錯誤しながら、改善を続けていくと、そのうち成果となって現れます。
日々、努力です。
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