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フリマアプリで、社会と再び繋がれた話

私は持病の悪化によりサラリーマンを退職した後、入退院と自宅療養を繰り返し、満足に外にも行けないほどの状態が、数年間続いた時がありました。

これはそのような辛い時期の、数少ない嬉しかった出来事の話です。

持病の悪化で社会人生活をドロップアウト

私は重度のアトピー性皮膚炎を持っています。アトピーって聞くと、多くの人は痒かったり、赤みが出るくらいの認識の方がほとんどでしょう。

しかしこれが重度になったり、薬を使用しない自然治療である脱ステロイドを行う期間は、社会生活にも深刻な影響が出るレベルになります。(興味がある人は画像検索の→重度アトピー性皮膚炎」「脱ステロイド」を見てみてください。ただし衝撃的な画像なので、ご注意を!)

私も新卒で入社した会社もストレスと肌に悪い職場環境により、薬が効かなくなるまで悪化、働けざるを得ない状態になってしまいました。

満足に働けない体でも、仕事をする必要性が出てきた

入院中や療養中は、基本的に引きこもっていました。それは日々体が乾燥し、肌がひび割れたところから血や浸出液が出でて、体を動かすだけで痛い。その苦痛で常にイライラしてしまい、動画やゲームすることで気を紛らわすか、痛みを忘れるために無理やり寝ているのかの、どちらかしかできることがありませんでした。

しかも当初想定していたよりも、体の回復スピードが遅く、長期間の療養生活となってしまいました。しだいに貯蓄が心許なくなり、この状態でもお金を稼ぐ必要が出てきので、在宅でもできる仕事を条件に、仕事を探し始めました。

体に合った仕事が見つからず、自分で起業する道を選ぶ

もちろん最初は役所やNPOなどで、支援がないかを探しました。しかし私に合う支援は無く、たらい回しにされ、世の中に自分の味方がいないような、強い孤独感を感じました。

その帰り道、ふと学生時代の東日本大震災や就職活動の記憶がフラッシュバックしました。震災当時の政府の対応が頼りなかったり、会社が内定を取り消す様を、目の当たりにしてきたことを思い出し、どことなく今の現状と似ているな、と。

そこで行政や他人を頼るのではなく、頼れる自分を一から作り上げようと決心し、起業する道を選びました。

渡辺直美が出演するTVコマーシャルで、メルカリを知る

書籍やネットから情報収集を行い、最終的にアフェリエイトとネット物販のビジネスが、自分に合うのではないかという結論に至りました。

しかしアフェリエイトは、稼ぐブログを育てるのに半年以上の時間がかかることが、お金に余裕のない自分にはネックでした。一方ネット物販の方は当時、渡辺直美がメルカリのTVのコマーシャルで宣伝しているのを見て、こちらの方から試してみることにしました。

そして家から売れそうな不用品を適当に出品したところ、なんと数時間ほどで売れていました。最初は全く期待していなかったので、けっこう衝撃的でした。それ以来エンジンが掛かったようにように、家にあるものを片っ端から売りに出しました。家電や衣服、本、物置にあった幼少期の玩具まで・・・

久しぶりに夢中になれるものができて、ある意味ハイのような感覚になっていました。そして売れたお金で物販に関する本を購入したり、ネットで情報収集したりして、フリマアプリの見識を広げていき、気づけば約2ヶ月で100品以上の不用品を出品して、売上も5万円ほどあげることができました。

フリマアプリを通して、再び社会と繋がれた話

そして取引をする中で、コメントで「ずっと探していた品物が手に入り、とても嬉しいです!大切に使わせていただいますね」「お安くお譲りして頂き、ありがとうございます。家族のために使わせてもらいます。」など、中には、取引後に心のこもったメッセージをしてくださる方たちもいらっしゃいました。

当時は実家住まいで、病気のためとはいえ、仕事もせずに親のスネをかじり続ける自分は、劣等感や焦燥感などの負の感情でいっぱいでした。

働きたいという気持ちはあっても、体が追いついていけない。

SNSを見れば、同世代の皆は出世したり、家庭をもったりして、仕事もプライベートも充実させている。

そんな中で一人、社会から外れたような感覚を持っていました。

そのような自分に、温かいコメントで人から感謝されたり、自力でお金を稼ぐという行為は、自分が再び社会の一員としての受け入れられたように感じ、久しく満たされていなかったモノを満たしてくれました。

いつか自分も、他人を笑顔できる仕事ができるように

不用品販売でお金も稼ぎながら、社会に貢献できるネット物販ビジネスに魅力を感じた私は、本格的にビジネスにしようと考えました。そして物販ビジネスのコンサルに入り、数ヶ月後には十数万円を稼げるようになりました。

また発送以外は、基本的に自宅で作業ができ、パソコンとスマートフォンのみで仕事をすることができる。たとえ体調が悪くても、商品自体は自動的に売れていくので、自分の体に合わせた働き方を創り上げることができました。さらには場所を選ばない仕事なので、ある程度体が回復してからは、持病に良い環境がある地方へ、移住することもできました。

現在はコロナの影響と、より柔軟な働き方ができる点から、ITエンジニアという職業にジョブチェンジしましたが、ここで得たビジネスの経験と知見は、今も自分の血肉として役立ってくれています。

今はまだ、駆け出しのITエンジニアですが、将来はこのフリマアプリのような、他人の助けになるアプリを作れるエンジニアなりたいという思いを胸に、仕事をしています。近い将来、昔の自分のように、誰かを笑顔にする仕事をしていきたいですね。


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