我らの、グランメゾン東京!

キムタクが主演のTBSドラマ (日 21時~)
「グランメゾン東京」見てますかー??

あ!! みなさんの言いたいことも何となく分かるが、ちょっと待った~!

「見てません、以上。」というアナタもちょっと待った~!!

アナタは本当のこのドラマの快感を知らないかもしれません…!

グランメゾン東京公式サイト  https://www.tbs.co.jp/grandmaisontokyo/

このドラマ、面白いかは個人の趣味によるとしても、「本当」に「良くできている」んですよ! 
以下3つの面から解説しましょう! (※あくまで個人の感想です)

①それはもはや水戸黄門
②お帰りなさい、トレンディ
③料理って最強コンテンツ

①それはもはや水戸黄門
もともとTBS 夜9時のこの枠(日曜劇場)は、
潤沢な制作費がかかったであろうセット、豪華キャスト、外さない脚本で、話題作を量産しています。

華麗なる一族(キムタクとソフトバンクのお父さんこと北大路欣也の共演)
もこの枠でした。

そして「池井戸潤枠」でもあります。
半沢直樹
ルーズヴェルト・ゲーム
下町ロケット
ノーサイド・ゲーム etc.

これらサラリーマンドラマが何故面白かったのか。
それは「時代劇」だからです。

時代劇は、別に江戸時代を舞台にしてなくても成立します。

「時代劇」の良さは、いいもんとわるいもんがハッキリしていて、だいたい悪いことするのはお上で、最後は庶民の正義が勝つことです。

見てるこっちが何の心配もせずに楽しめて、最後の10分だけ見ても「今日はこういう話だったか」となんとなく把握できるくらいの分かりやすさ!

つまり、時代劇の要素は

・勧善懲悪かつ下克上(上の階級が悪事を働き、下の階級である庶民がそれを斬る)
・王道のストーリー
・安定のキャラクター
なのです。

この不安定な時代、
「こいつ、ほんとは裏切り者かも」
「死んだと見せかけて生きてるかも」
「この話どこへ行くの?」
など、不確定要素が多すぎるテレビドラマは、
時に現代人を疲れさせます。

そんな中の救世主が、日曜日夜の現代に舞台を移した時代劇、なのです!

時代劇といえば言わずと知れたTBSのお家芸「水戸黄門」!

王道・勧善懲悪・キャラクター→完全に満たしております。

ではグランメゾン東京の時代劇性とは??

勧善懲悪
王道のストーリー
安定のキャラクター
を満たしているのでしょうか?

グランメゾン東京とは、キムタクと鈴木京香が切り盛りするフレンチレストランの名前。2人がすったもんだしつつも、仲間を増やし、三ツ星を目指す!という、もう全員が「だよね、そのキャスティングなら」という分かりやすーいストーリー。
これで王道はクリア。

勧善懲悪というのは、ちょっと変形なのですが、ライバル店ガク(尾上菊之助)のオーナーは手塚とおる。
このオーナーが金に物言わせて、あの手この手で、グランメゾン東京から情報を盗もうとしたり邪魔したりします。

手塚とおるといえば、半沢直樹で悪役(小物)を演じて一気にお茶の間にも浸透、「悪役の記号」バイプレーヤー。
手塚とおるがオーナーやってるだけで、「む、このレストランはワルだな!」と分かる。。。(※ただし、ガクのメインキャラである尾上菊之助や玉森くんは純粋に料理だけで勝負しようとしている良い人たちです)

金に物言わせて汚い手も厭わぬ(言うて、そんなに汚い手は使ってませんが)ライバル店ガク VS グランメゾン東京!

最終回ではグランメゾン東京が勝つに決まってるので、これも勧善懲悪の1つと言えましょう。(文体が酒井順子さんみたいになって来たな…)

そして、キャラクター。
もう本当に上手い。余分なキャラクターがいない!!!

キムタク→いつものキムタク。ぶっきらぼうで破天荒な天才。でもほんとはいいヤツ。
京香→キムタクをリスペクトしつつも張り合っちゃう。負けん気の強いヒロイン。

この2人を軸に、

スタッフ(ソムリエ):沢村一樹→キムタクを恋のライバル視(※キムタクは京香に全くその気なし ※今のところは。)
シェフ:ミッチー→和ませ役(娘がいて元妻とよりを戻したがっているので恋愛には絡まない)

ライバルシェフの尾上菊之助→孤高の天才だがどこかでキムタクをうらやましがってもいる
その弟子・玉森くん→菊之助に異常に可愛がられる。BL要素すら感じさせる師弟愛っぷり。でもそんな玉森くんもグランメゾン東京をやはり意識していていて…。

グルメ界のインフルエンサー:冨永愛→ミステリアス美女はキムタクの元恋人

どうですか!!
みんなキムタクが大好き!!
世界はキムタクを中心に回っている!!!
なんと無駄のないキャラ設定!!! お手本にしたい。


②お帰りなさい、トレンディ
グランメゾン東京は時代劇的王道の面白さを持っているのですが、
さらに、「往年のトレンディドラマ」でもあります。

TBS 日曜劇場は、実は
2000年に「ビューティフルライフ」、
2003年に「GOOD LUCK!!」
を放送した、まさに「トレンディドラマ LOVES キムタク」の枠。
それを20年後にもう1回やろうっていうことですね。

このドラマは、おそらく役が20年若くても成立する。でも今回、メインの出演者はほぼ全員が40代でしょう。
ポイントは視聴者も出演者も、往年のトレンディドラマの共犯であることです。
つまり、20年分、年を取った演者とファンの世界。
トレンディドラマで一世を風靡した役者たちと、それに釘付けだった視聴者。
お互い、いろいろあって、今は中年。
そんな視聴者が見て
「キムタク、今も輝いてるな」「京香、やっぱ綺麗だわ」。

そう、これは「同窓会」ドラマなんです!!

おかえり、キムタク。
ただいま、みんな。

前回放送で、沢村一樹が
いつものとおりじゃれあうキムタクと京香に向かって
「俺はリンコ(京香の役名)さんが好きです!!」って宣言。
うわあーーーーーーーーーーーーーー。

あのー、キムタクと京香と沢村一樹は同じ店で働くいわば同僚。
なのに「好きです」って社内恋愛宣言しちゃったら
オトナの世界ではめちゃくちゃ気まずくなるはず。
しかも40過ぎた大人が「好きです」って宣言するかあ?!
と一瞬鼻白んだ私ですが、次回の予告編を見て思い直した。

キムタク、失踪。

えええええー!!!!

これがほんとの職場だったら恐ろしいわ(笑)

これはね、大人のファンタジー、大人の少女マンガです。
いきなりセックスするわけでもなし、
不倫もなし、
ただ純粋に好きだから好きって言っちゃう。
言われた京香、戸惑っちゃう。
言われたキムタク、いなくなっちゃう。
もーーーーーーーーーーー大人になれよ!!(いや、大人にならないから、いいのか。)
嗚呼、トレンディ(…そうか?)。

③料理って最強コンテンツ
グランメゾン東京は、「三ツ星レストランに俺たちはなる!」というドラマですから、見た目も美しいフレンチがこれでもかと出てくる。しかも調理工程付き。自炊が大嫌いな私も(https://note.com/iincho/n/n81715f7f04e2?magazine_key=m5e7e3d0d959b 参照)、料理の工程を見るのは飽きません。

…そう、こんなところで「ビストロSM〇P」が復活(笑)

このところ、
肩の凝らないB級グルメ(孤独のグルメ)
居酒屋グルメ(深夜食堂)
一人ご飯(孤独のグルメ等)
家庭の味(きのう何食べた?)
と(テレ東が火付け役となって)料理ドラマが流行っておりましたが、

フレンチは王道です・・・!

とにかく見た目が美しい。

「手長エビのエチュベ」
「鹿肉のロティとコンソメ」
「ガレットシャンピニオン」
必殺技的なフランス語の料理名もいちいち語感が楽しい。

…以上、まとめますと「グランメゾン東京」は
時代劇と9時台のトレンディドラマをけん引してきた
TBSの最強の申し子であり、
「料理」を扱うことで家族層をさらに取り込み、
もうどうやっても失敗することがないだろうという
王道中の王道ドラマに仕上がっているわけです。

視聴率は11~12%台みたいですね(wikipediaより)。
テレ朝のドル箱番組「相棒」が直近回で14~15%だそうなので
かなり好調な数字なんではなかろうか。

なお、私は「トレンディドラマ」というものは、
学生時代、フジの月9もTBSもほぼ見たことがありません。
見たことないけど、周りで噂になったのは知っている程度。
それでもこんなに楽しめるんですから、
「同じ時間に同じ番組を見てた」っていう経験はすごいことなのでしょう。

そんな体験はもう私たちが最後の世代なんでしょうね。
今や「番組」はTVだけでなく、YouTubeやNetflixなど、無限大に増えてるし、見る時間も、録画したりスマホで見たりバラバラだからなあ。。。

ここまで読んで「逆に見たくなったわー」というアラフォーのアナタ、
ぜひ見逃し配信で、一緒に同窓会しましょう!! 

録画しなくてもドラマが見られる、いい時代になりましたねえ。

▼TVer   https://tver.jp/corner/f0042965
(※他に「Paravi」でも見られるみたいです!)
参考:Wikipedia「グランメゾン東京」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%A1%E3%82%BE%E3%83%B3%E6%9D%B1%E4%BA%AC

これからも書き(描き)続けます。見守ってくださいm(__)m