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続・一太郎だと電子書籍化が簡単、ただし……
一太郎を使ってKindle本を作る際のヒント集です。私がつまずいたポイントを主に取り上げます。Kindle本出版に必要な、一太郎以外と共通の一般的な手順に関しては、参考になるサイトを最下部に掲載します。
主に縦書きで文芸的な本を作る場合を想定しています。狭い対象ですが、一太郎は日本語ワープロ・アプリとして、特に縦書きで使う際に優秀なので、その特性を活かして使う人が増えて欲しいという願いをこめています。
1.文書の書式設定
前回はEPUBファイルを選んで保存を始めるところまででした。EPUBで保存する小説なりエッセイなりの原稿は既にあり、また、第三者による原稿校正がすんでいるという前提です。電子書籍でも校正は不可欠です。
なお、文書の書式設定は、用紙を単票縦方向にしておけばたいてい問題ないでしょう。『宮殿のアルファベット』では、私は紙の単行本に近い形を想定して「A5単票縦方向、38字×20行」にしました。一太郎の「ツールパレット」中の書式テンプレ集「きまるスタイル」を使う手もあります。
2.EPUB保存の実行
実際にEPUB保存をしてみましょう。下のような小窓が出て来ます。最初から「リフロー」が選択されています。これはそのままに。ファイルの保存場所は、私はわかりやすいPCのデスクトップ上にしました。何度かファイルを修正し、そのつど確認をする可能性が高いからです。
![](https://assets.st-note.com/img/1672704776291-MxbpgJ7xpE.png)
表紙については「ツールパレット」の「表紙ギャラリー」から選択して自分なりに手直しして使うと簡単です。『宮殿のアルファベット』では、手持ちのJPEG写真を加工し、同じパレット中の「モジグラフィ」のレタリングを組み合わせて作成しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1673303814259-YiBew2IODU.jpg?width=1200)
Amazon Kindleにアップする時には、再度画像化された表紙を「入稿」する必要があるので、実は二度手間になります。ただ、ここで「表紙→画像→ファイル選択」で「入稿」しておくと、下の3の手順を踏んで、表紙がどう見えるか予め確認できます。
3.プレビューで確認をする
Amazon Kindleでは、ファイルをアップする前にkindle previewerというアプリで確認することが強く推奨されています。Kindle本の仕上がりを確認するためです。kindle previewerで検索して、Amazonのサイトからアプリをダウンロードしてください。
保存したファイルを修正する場合、EPUBファイルには直接手を入れることができません。いったん一太郎に戻し、直した上で再度保存します。ちょっと面倒ですが、逃げられない手順のようです。
再保存の際には、新規のファイルとすることを私は勧めます。理由は省きますが、トラブル回避のおまじないと思ってください。既存のファイルは、保存の前にゴミ箱に放り込んでおきましょう(復活の呪文が使えるよう、完全消去はしない方が安心)。
4.目次は一太郎の作成機能にお任せ
目次は電子書籍には不可欠ですが、一太郎ではEPUB用の目次が半自動で作成されます。これに任せると、面倒がかなり省けます。Wordなどにはない利点です。せっかく縦書きにこだわっているのに、横書きの目次になってしまいますが。
![](https://assets.st-note.com/img/1673429390647-j2Cuky8uXU.png)
目次作成では、本文内の章のタイトルや、短編集なら各題名ごとに、ツールパレット内の「目次1」を押した後、手指マークに変身したカーソルを押して、原稿上のタイトル行を選択します。この「目次1」を押す作業をタイトルや題名ごとに繰り返します。こうしておくと、EPUBファイル保存をする際に目次が自動生成されます。
「目次1」は本の主たる目次で、「目次2」以下は、章タイトルの下に小項目が入るような目次のためのもののようです(私は使ったことがない)。また、プルダウンメニューの「ツール」中にある「目次」でも作れますが、ツールパレットを使う方がクリック数が少なくてすみ、楽です。
5.目次は必要ない、あるいは目次も縦書きにしたい人へ
目次のない本を作ろうとして、上記の目次作成作業を省いても、一太郎は強制的に目次を作成します。下のようなものです。
![](https://assets.st-note.com/img/1672707185256-6AAIYnn8qh.png)
こんなけったいな目次はいらないと思ったら、少し面倒な手順を踏む必要があります。下のサイトなどを参考にして目次ページを削除してください。難しいと思ったら諦める方が吉かもしれません。
目次ページを省いたKindle本で、表紙の次に白紙ページが表示されることがあります。我慢しましょう。また、Kindle本では、プルダウンメニューの目次に同じようなけったいな目次が出て来ます。どうやっても消去できないはずなので、これも諦めてください。
本文が縦書きなのに目次が横書きなのは嫌だ、というまっとうな美意識をお持ちの方がおられると思います。縦書きの目次を作る方法はあります。ただし、私はこれをやろうとして地獄に墜ちました。なので、お勧めはしません。
が、実行したいという方がいれば、そう遠くなく、ここか、あるいは別の私のブログでご紹介します。地獄行きではなく、厳しい修行程度のものにしたいと考えています。そうできればいいのですが……。
![](https://assets.st-note.com/img/1673307013557-gVA4CKOkVe.jpg)
この記事は、前回記したように、私自身の備忘録も兼ねたものです。情報の正確さについては保証できかねます。以下、Kindle本作成の一般的な手順を紹介するサイトへのリンクです。
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