モノ・ローグ 阪神7801形
1960年代から70年代に大量に製作された、阪神の優等列車用の車両。モデルはおそらく1970年代の、体質改善工事と冷房化を済ませた頃の姿を現していると思う。
この車両が製作された背景には、まだ阪神の急行や特急には小型の旧型車が多く使われ、輸送力が逼迫していたという事情があった。また、神戸高速鉄道への直通を控え、地下鉄対応、架線電圧の1500Vへの昇圧にも対応する必要があった。このため設計を簡素化し、付随車(7901形)は旧型車の台車を流用するなどして短期間に大量に製作されたのが、この7801形である。(7901形の台車は乗り心地や安全性に問題があるということで、後に新製した台車に振り返られた。)
その他には、簡素化といっても、前面が平面的で簡素な造りであったり、車体の裾が丸められていなかったり(関東の私鉄では当たり前)、車内の蛍光灯にカバーが付いていなかったり(これも関東の私鉄では普通)ということなのだが、神戸高速鉄道に乗り入れて、同時代の阪急や山陽電鉄の車両と比べると見劣りがするのは避けられなかった。
後に冷房化、蛍光灯の増設とカバーの取付などが行われたという。
実車は、西宮市内でよく見たが、多分乗ったことがない。
一時期、阪神電車の特急といえば「これ」というくらい代表的な顔だった。乗っておけば良かった。
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