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韓国での留学時代に学んだ大事なこと「表と裏を作らない」

大学時代に3年間留学していた韓国で、最初に感じたカルチャーショックは、率直に自分の意見を言うということだった。初対面でも、嫌なこと嫌だと、嫌いなものは嫌いだと言ってくる人が多く、「この発言をしたら相手はどう思うかということは考えないのかな・・・」と思った。でも、韓国での生活が長くなるにつれて、率直に、そして、正直に意見を言ってくれる方が、その人の考えが分かりやすいので楽だなあと感じるようになった。

そして、韓国人からは「日本人には表と裏がある!」と言われることが多かった。そして、「日本人は建前と本音がある」と。仲良くなった韓国人の友達からは「相手の立場に立って考えてあげたり、遠慮しているから、本当の気持ちを伝えないのかもしれないけど、そうすると、本当の気持ちが分からないよ!友達の間に遠慮は必要ないし、自分の正直な気持ちを伝えてくれないと、何を考えているのか分からなくなるよ。率直に意見を言った方が良いよ!」と言われたことも。

例えば、韓国では朝でも昼でも夕方でも、あいさつの言葉として「パンモゴッソ(ご飯食べた?)」というのが定番になっている。まだ食べていないと言うとご馳走してくれたり、何かくれたり、食事を出してくれたりする。なので、遠慮して「大丈夫!」と言ったり「お腹が空いていない」と言うこともあった。そうすると、「なんで遠慮するの?友達の間に遠慮はしちゃいけない!」「兄(姉)だと思ってなんでも言って!」という風に、自分はどうしたいのかを正直に伝えるべきだと言われた。

振り返ってみると、日本社会では、自分の率直な意見を言うというよりも、相手の立場に立って行動したり、話をしたりすることが多いように思う。「率直な意見を言って嫌われたくない・・」「変な風に思われたらいやだ・・」「遠慮がない人だと思われたくない・・」など、相手の立場に立って自分の言動を知らず知らずの内に制限してしまっているようにも思う。

また、日本では他人からの視線を気にする人が多いのも実情で、個々人よりも自分が属する社会(会社・地域・学校など)での調和が大事にされるからこそ、本音を言いづらい、遠慮してしまうというのは確かにあるなあ・・と感じる。

なので、日本社会では、そういった気遣いに自分自身も時々疲れてしまうことが正直、今もある。逆に韓国では、率直に物を言うので時々言い合いになったり、喧嘩にまで発展していることを目にしたこともあったけど、お互いに何を考えているのか分かりやすいというのは間違いないと思った。

すぐお隣の国なのに、国が違えば、人の気質というか言動も変わるというのが面白い!そして、異なる部分があるからこそ、お互いに気づきもあるし、学びもある!

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