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新卒で法務部全落ちした私が、法務になるまでのお話

先日Twitterで「新卒法務は厳しい」という旨のツイートを見て、ふと自分の就活を思い出したので、新卒法務になれなかった私の話をしようと思います!


まず簡単に私の略歴

中央大学法学部で弁護士を目指す→ロー進学を諦めて就職へ→新卒法務は全落ちしてIT企業の営業職へ→司法書士事務所に転職→士業総合コンサルに転職→LAPARS株式会社で法務部門責任者へ とこんな感じです。

なんで弁護士諦めたかと言うと、当時一緒に勉強してたメンバーが本当に優秀で、「弁護士になったら司法試験に合格した後にも一生このメンバーと競わないといけない」というプレッシャーに耐えられなかったからです。

ただ、新卒法務の就活は本当に狭き門で、対策も認識も甘かった私は一次面接までに全て落ちました。まぁ、落ちた時の話は別にでも。

新卒営業職からどうやって法務にキャリアを戻したか?

この点ついて一番興味がある人が多いのかな?と思って書きますが、ぶっちゃけラッキーの連続です。ただ、他の人でも再現性のあるラッキーだと思うので、参考に自分の転職ロードを書いてみたいと思います。

IT企業の営業→司法書士事務所へ

転職先を選んだ決め手
・無資格者でも、勉強すれば顧客対応までさせてくれる事務所
・すぐにキャッチアップできるよう、自分の得意な民事系メインであること

決めた転職先
司法書士法人トリニティグループ

転職後、この知識・経験があって助かった!ってもの
・社会人として最低限のビジネスマナー
・社内の情シス担当が出来る程度のIT知識
・ビジネス実務法務検定の2級をとった事による知識
・予備試験の受験勉強&受験をしていたこと(行政書士を受ける時の勉強が楽だった)

今振り返ってみて
人生最大の良い選択だと言っても過言じゃない。まず、トリニティグループは無資格者でも採用して、育成して、一人前にしてくれる事務所だった。そして、単なる登記補助だけでなく、営業や採用やマーケティング等も広く経験させてくれた。なんでもやらせてくれて、しっかりフィードバックをくれる良い事務所でした。

違う事務所で働いていたら、果たして今も法務で居続けられたのだろうか...?と思うくらいには、私の中では大きな転機でした。チャンスをありがとうございました。

司法書士事務所→士業総合コンサルグループへ

転職先を選んだ決め手
・士業の採用に広く興味があったこと
・設立間もない企業で、ほぼ全てが手付かずであったこと
・体調不良でおやすみしていた時期があるので、ベンチャーの割に残業が少ないこと

決めた転職先
士業総合コンサルグループ(詳細名は出せず)

転職後、この知識・経験があって助かった!ってもの
・商業登記があらかた出来るようになっていた
・「士業採用」というニッチな分野の責任者を経験していた
・行政書士資格を取得していた
・普通の一般企業で働いたことがあり、サラリーマンの気持ちが分かった

今振り返ってみて
司法書士採用以外に、税理士・公認会計士・社労士等の採用にも携われたのはすごく良い経験だったが「法務としての」経験が積めたかと言われるとウーン...。一回得た法務の知識が抜けるのが怖くて、業務後に毎日択一六法の素読をしていた時期もありました。

ただ「法務に必要な」経験はたくさん積ませてもらいました。「士業サービスを営業する」経験をしたので、いわゆる「顧客」が「バックオフィス 業務」について割とネガティブな感情(本業に集中したい、面倒臭い、でも士業に頼むのは高い等)を持っていることを知れたのは面白い経験でした。

あと、SNS広告やWebサイト作成まで「〇〇士」ができないことは全て自分の仕事だったので、大体の職種の人に話が浅〜く合わせられるようになり、投げられたボールは全て拾う癖がつきました。この癖は本当に大事。

「なんでもやってみる」精神を広げてくれて、ありがとうござました。

そしてLAPRASへ

最初に補足しておくと、私がLAPRASに当初入社したのは「人事&広報」のポジションなので、転職理由や転職先の決定についてはあまり参考にならないので、理由とかは割愛します。すみません!!

ただ、この時点で実は「法務」と「人事」どちらでも転職活動ができていて、どちらでも複数内定をいただいて決めた先がLAPRASの人事ポジションだったので、言い換えればこの時点でスキルセットとしては充分「法務にキャリアを戻せて」いたんだと思います。

LAPRASで法務担当になった後、この知識・経験があって助かった!ってもの
・事務所時代に、単に登記するだけでなく、登記法や商法まで原典を辿り続ける癖がついていて、それを継続できたていた
・それにより「法律の勉強の仕方」が今までの職歴で身についており、初見の法律でも、数冊本を読めば大筋のキャッチアップが出来るようになっていた
・営業や広報やWebサイト作成等の業務を経て、他の職種から法務はどう見えるのかが意識できるようになっていた
・無茶ぶりに強くなっていた(笑)投げられたボールはとりあえず拾う癖がついていた

今振り返ってみて
色々な経緯があって、今は法務サークルのLL(いわゆる部門の責任者)になっていますが、入社当時から法務を狙っていた訳ではないので、本当に今法務として楽しく仕事をしているのは、全てが偶然の「結果オーライ」だと思っています。

弊社はいわゆる「人材系」のサービスをやっていて、法規制が絡んでくるため、ここで行政書士の勉強経験や司法書士時代の役所対応の経験が生きました。

もちろん、会社法や民法の知識も契約書作成等に役に立ったし、お客さんへの説明経験が社内メンバーへの質問回答に役に立ったし、IT企業の営業経験がここに来て「自社プロダクトの理解」という点で役に立ったし...と、本当に自分の人生結果オーライだなと思ってます。

また、自社がそもそも「採用」サービスを扱っているので「士業採用の経験が生きる」と感じる場面も多く、でもエンジニア採用はまだ奥が深く、楽しく沼に嵌っていく感覚があります。

「法律が分かる採用の人」が「採用が分かる法務の人」になっただけで、私の中ではそんなに不自然なことじゃないけど、他の人はすごく不思議な顔をするからそれがまた面白い。ふふふ。

新卒営業職からどうやって法務にキャリアを戻したか?(結論)

さて結論ですが、振り返ってみて思うのは全部が今の自分につながっているなぁ、ということ。

その中でも、3つだけ挙げるとすると...
その1:未経験OKの司法書士事務所で経験を積んで方向転換ができたこと
その2:「原典にあたること」をずっと続けてきたこと
その3:拾えそうなボールは全部拾う癖がついたこと 
この3つが合わさって、今LAPARSで法務の仕事ができていると思っています。

終わりに

最近、大学生の就活相談を受けていて「法務の内定がもらえなかったのですが、諦めた方が良いですか?」と聞かれました。

その時に胸を張って「まだ道はあるよ」と言えたことが、最近結構嬉しかったりしました。ありがとう、過去の私!!!

そういう「道が分からないから進めない」人の道標になるようなサービスを、LAPRASでも届けたいなという思いが、最近強くなってる気もします。

そして、法務アドベントカレンダーにこの原稿持っていけば良かった!先に公開しちゃったから、頑張れ未来の私!!(笑)







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