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法務の私が"レスが早い"と言われるために裏で頑張っている3つのこと

いつもの簡単な自己紹介


LAPRASで法務部門の責任者をしています、飯田裕子です。LAPRASでは法務全般にプラスして、労務、働く環境づくり、新入社員オンボーディング 等 興味のある仕事を欲張ってやらせてもらっています。

実は今度(1/20水)、LegalForceさんのイベントに(弊社はLegalForceさんのプロダクト導入していないに関わらず)呼んでいただきました!

そこで、弁護士の先生に質問できるということで、色々と自分の仕事を振り返っていたのですが、その中で「これは私らしい取り組みなのか?」と思ったことがあったので、アウトプットしてみようと思います。

ちなみに、今回色々と考えるきっかけになった、弁護士の淵邊先生の最新の著書はこちらです。重要なテーマなのに、さらっと読めるのでおすすめです。

法務の私が"レスが早い"と言われるために裏で頑張っている3つのこと

LAPRASで一人法務(&いろいろな他の仕事も兼任)していると、限られた時間内で、ビジネスサイドのスピード感の邪魔をせずに、でもリスクが高いものはちゃんと止める、ということが求められています。

実は私が最初に法務責任者になる前は、法務の専任メンバーがおらず、法務チェック待ちで事業部側の施策が止まってしまう...という問題が社内で起きていました。そこで、法務の責任者になった時に、まずは「法務が変わった!」と思ってもらえるように、「事業部のスピードについて行けるような法務」を目指して、少しづつ成長してきました。

今は、ベンチャーでかなりスピード感のある弊社でも、「法務は熱量がすごくてレスが早い」「爆速チェック」「次にもし転職したら、次の会社の法務のレスが絶対遅く感じて困りそう」という評価を社内メンバーからもらっています。これ、すごく嬉しい。

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ということで、今回は私がスピードを上げるために試したいろんなことのうち、スピードアップへの貢献度が高いと思うTOP3を紹介したいと思います。

自社の契約書雛形、利用規約、プライバシーポリシー等の内容を全て把握する

「いや当然だろ」と思う方もいらっしゃると思いますが、途中からタスクが積まれている状態で法務メンバーとして入ると、案外じっくり雛形を読み込む時間なく、いきなり契約書のチェックとかを始めざるを得ないんですよね...。

そこで、私は一度覚悟を決めて、自社の契約書雛形や規約を全て読み下ろす作業をしました。具体的には、一つ一つの条文に解説をつけるようなイメージで、「この条文はなぜ必要なのか」「この条文は何のリスクをヘッジするための条文なのか」毎日一定の時間を確保して、1つ1つコメント付けしていきました。

幸運なことに?弊社は現時点で契約の種類が限られており、さほど規約や雛形の種類が多くなかったので、頑張ればできる範囲です。そしてコメント付けが終わると、確かにその規程についてはレスのスピードが上がりました。

例えば、弊社雛形の修正依頼がきた時には「この条文は何のリスクをヘッジするためか」が予め分かっていれば、削除して良いのか?どこまで粘って欲しいのか?が即答できます。
少しイレギュラーなアカウント利用を発見したが利用規約違反になるか?の質問がきた場合でも、利用規約が頭に入っていれば、違反になる理由・ならない理由とその根拠条文がセットですぐに出せます。

また、先方雛形の契約書がきた場合でも「この条項は外せないから追記してもらおう」「これは弊社の規定にはないから、なぜ記載されているのか考えよう。場合によっては、弊社雛形に追加してもいいな」「この条項は弊社雛形の強気な箇所だし、無くされても譲ろう」という判断の土台ができたことで、差分も取りやすくなり、格段にレスが早くなりました。

インプットするために、他の業務のスピードが一時的に落ちるのですが、「ちょっと時間をかけて刃物を研いだ方がよく切れる」パターンなので、とってもおすすめです。

書籍のインプットは「何がどこに書いてあるのかを把握する」ことを優先する

実は法務の責任者になったタイミングで、書籍の読み方を大幅に変えました。今までは、本をしっかり読むのが好きで、買った本は頭から最後まで完全通読していたのですが、それをすっぱり辞めました。

その代わり、我流の「すっごい斜め読み」をやります。

1.「目次」をとにかく頭に入れる。
そのために、目次だけを4回も5回も読みます。その本で「何を調べられるのか」だけしっかり把握します。

2.「はじめに」or「第一章」を読む。
扱っている法律の全体像やその本で重点的に扱われているテーマ、著者の問題意識をざっとインストールします。

3. 今一番興味があるorさっと読めそうな章や項目だけ読む。
記載されている情報や引用されている判例等の粒度を把握します。

この作業を通して「何に困ったらこの本のどこを読めば解決しそうか」というあたりをつけて、読書完了です。

元々通読派だったので、この方法は非常に気持ちが悪くて、すごく抵抗がありました。でも、事業部からの質問対応の時に、通読していた本でも結局は再度目次から探して→本を開いて→読んで→内容確認してから→回答することが多く、そこで再度読むなら時間をかけて通読する意味は...?となったのが問題意識の出発点だったので、嫌々ながらもトライしました。

結果、調査業務にかかる時間が短くなり、レスが早くなりました。

今の私のレベルだと「書籍なしで100%大丈夫な回答を法的根拠込みで出せる」レベルに達するまでに、必要なインプット量が多すぎて、全部の書籍を通読している時間は正直ないです。しかもベンチャーは意思決定が早くて、新ビジネスによって突然の関連法令が出てきたりするので、一人では守備範囲を深く広くは守りきれないんですよね。

そこで「質問がきた時に、自分の蓄えた知識で即回答する」ルートを最初から諦め、「質問がきた時に、最短ルートで回答にたどり着く」ルートを作る方に全振りしました。この方法、読書中は通読に比べて知識が蓄積されずに不安になるのですが、後追いでQA対応中に知識はつくし、自分が扱える情報量が増える結果、何よりレス速度は圧倒的に早くなるのでおすすめです。

伝わるか不安なんですが、魚を自分で取りに行くのではなく、鵜飼になるイメージでインプットしてます。(伝われ〜!)

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一応補足しておくと、一切通読しない訳ではなく、初見で馴染みのない法律が出てきた時は、必ず基本書か条文の楽な方を通読しますし、趣味で「AIと法」みたいなものを通読することもあります。通読が例外「すっごい斜め読み」を原則にしたというお話です。

事業部のチャンネルにも目を通して、次に必要そうな調査を先読みしておく

これは、元々私を叩き上げてくれた先輩がよくやっていたのを真似しました。

法務にとって「それはもっと早く言ってよ!」という問題って、事業部からすれば「え、そんな前から言わなきゃなの!?」って感じのことが多いんですよね。ただそもそも法務の専門家は"私"な訳で、「法務に聞くタイミング」を事業部に丸投げするのは無責任だよねぇ...という問題意識が発端です。

幸いにも、弊社はまだ規模がさほど大きくない&いろんな情報をオープンにする社風なので、事業部が何やっているかはSlackのチャンネルをちゃんと追えばざっくり把握できます。
契約書が立て込んでいたり、QA対応が積まれているとチェックをスルーしたくもなるのですが、そこをグッと堪えて「事業部が今何しているのか?」ちゃんと時間をとって把握するようにしています。

そうすると「いやまってストップ!」とこちらから傷が浅いうちにプロダクトにストップをかけられたり、逆に「なんかこういうのやりたそうだから、関連法令調べておくか...」と先に網を張っておけたりすることが多くなります。網を張っておけば質問がきた時にも待ってました!とばかりに「即レス」ができます。そして、すっごくうまく行くと、魔法が使えます...笑

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これは完全に読めていたレアケースですが、先回りできる部分は先回りして、法務チェックのタイミングは法務が握れるようにしています。

まとめ

一人法務の私がレスを早くするためにやっていることは以下の3つです。

・自社の契約書雛形、利用規約、プライバシーポリシー等の内容を全て把握する 
土台があれば差分がわかる&情報アクセスが早くなる
・書籍のインプットは「何がどこに書いてあるのかを把握する」ことを優先する 
インプットの時間が短縮+情報アクセスが早くなる
・事業部のチャンネルにも目を通して、次に必要そうな調査を先読みしておく 
インプットが終わっている+情報アクセスが早くなる

最後に

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。少しでも誰かの参考になったら幸いです。

前も書いたのですが、今、法務では「弊社のメンバー、メンバーの先にいるお客さん、そして弊社法人」の三種類の顧客がいると定義して、私は全員の顧客満足度を上げるために仕事をしています。

レスが早いだけで顧客満足度は抜群に上がりますが、早いだけで中身がないと今度は「リスクヘッジ」という法務の役割を果たせていないことになるので、そこはちゃんとバランスを取りながら、勉強し続けないとなぁ と思う日々です。

他にも「顧客満足度」をあげる良い方法があれば、是非教えてください!

おまけ:弊社採用の告知をさせてください!

現在、LAPRASでは、Corporateメンバー(人事労務・経理)を始め、複数ポジジョンを募集しています。
是非、私と一緒に働きませんか!オンボーディングの担当も私です!!笑

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わあああい🦈 わああい🦈
『言葉の力を信じて、前に進む』 LAPRAS株式会社 法務部門責任責任者