#3 抗がん剤は怖い
こんにちは。
マガジンであったり、日常的にinstagramやスレッズで備忘録もかねて日々の体調も発信していながら、思ったより大丈夫だな、人の優しさに支えられて前向きに向き合えてる!と思ったのですが、先日急に全てが無理に感じられてしまった日がありました。
どうしてこんなに身体がめちゃくちゃなんだろう。と。
抗がん剤はがん細胞を攻撃してくれるのですが、がん細胞だけでなく正常な細胞にも影響があるのでさまざまな副作用が出ます。抗がん剤の種類もさまざまで相性もあるので、どんな副作用が出るかは人それぞれです。
それでも昔に比べて吐き気などの副作用は抑えられるように薬が処方されたり改善されています。
治療前に言われていた避けられない副作用として「脱毛」
本当に抜けました。髪の毛はほとんど抜けて、(全部ではないのでそれが半端で逆に嫌なんですが)抜けまくる時期は掃除が大変だし、あちこちに抜けた髪の毛がついちゃうから不快でした。
気をつけなきゃいけない副作用は「白血球減少」
細菌への抵抗力が落ち、感染症にかかりやすいため、正直最近の感染症対策が甘くなり流行りまくっている状況がとても怖いです。
人混みの多いところへはあまりに行かない、行っても滞在を最低限にする。
電車移動もなるべく避ける。手洗いをしっかりする。マスクをする。
など気をつけてます。
それでもなにかの細菌で熱が出てしまったときもありました。(抗がん剤1回目投与後の13,14日目あたり。)
あとは細かいものが色々あり、投与後数日間の身体のだるさや、微熱気味なのが常にだったり、爪が黒ずんだり、生理にも影響があったり。。
それでも想像していたより身体がしんどくて寝たきりになるというわけではなかったので、大丈夫、と言い聞かせてました。
でも、攻撃力100!みたいなのがなくても、攻撃力10とか20のものがちり積もっていったら100にどんどん近づく…。
あれ、ぜんぜん私の身体めちゃくちゃじゃん。って急に思ってしまった。
こんなに身体全体が攻撃されてて、大丈夫なわけがなかった。
がんが見つかるまで、普通の身体だったのに、毎日今日は体調大丈夫か、熱は出てないか、気にしなくちゃいけない。髪がない。ウィッグのヘアセットも地味に大変。人混み怖い。見に行きたいものもいろいろ諦めた。エトセトラ。
「がん患者」ってこういうことか。
病院の先生も自身ががんになったわけではないから知識から「最近のは副作用も重くないから仕事できると思いますよ」って言ってくれてたし
実際仕事しながら治療に向き合えそうだな、と思えたからその選択をしているけれど、こういうわかりにくいしんどさがあるのだとわかった。
ただ、わかりにくいしんどさを抱えて仕事したり日々を生きている人ってたくさんいると思う。休むほどではないけど、絶好調ではない。
例えば女性はホルモンバランスだったり生理だったりで月のなかでとても調子がいい日って1週間くらいしかないよね、という話を友人ともよくする。
それでも、みんなそういうのと付き合いながらやってるし、と思ってみんな気丈に大丈夫なように振る舞ってくれてる。
仕事って体調がいつでもいい前提で組まれてるけど、それってなんか変だ。
コロナによって熱が出たら休む、人にうつさない、ということが周知されていったけれど、それまでは下手するとインフルでも隠して働いてしまう人もいたし、今まるでコロナが終わったかのようになってる世の中で、それに近いことをしてしまってる人、いるだろうと思う。
私は今のこの、わかりにくい、地味なじんわりと身体がめちゃめちゃになってる感じをちゃんと覚えておこう。
それは人は健康が当たり前ではないことを忘れないで、人に対して想像力を持てる、とても大きな経験だと思うから。
生きている人たちがみんな何かしら抱えている。
私は今会社があることで自分の仕事のあり方や作り出せる場所、事業のあり方を考えて工夫ができる。
この経験をしたからこそ、人がいろんなことを抱えて生きていて、そのうえで仕事があって、不調があっても付き合いながら仕事も続けられるような。
もちろん休むべきときは休めるような。
安心して仕事ができる環境を整えたい。
安全で、安心できる居場所。それをハンドメイドしていきたい。
きっと小さな場所なんだけれど。
優しさがめぐる。そんな場所づくりをこの経験をしているからこそできることを、少しずつやりたいと思います。
今投与されてる抗がん剤を今月もう一回投与されて、そのあとは薬を変えて、HER2タイプに効く薬になる。また、体調がどうなるか様子見しなくてはいけない…。自分の身体がどうなるかわからないのは正直とても怖い。
でもやっぱり、仕事を続ける選択をしてよかった!と思います。
今展開しているサービス、心を聴く「hear/t」ではお話をしながら私の方が心を洗われる経験をしているし、気軽に写真を撮って残して欲しいと価格を抑えた「Erika Photo Plan Lite」では写真を撮ることで人と関われること、その人らしさを撮って残せることのやりがい、この仕事をすることで元気になるし、喜びがあります。
人と話したり、写真を撮ることでその人自身の自己肯定感があがったり、喜びになってくれたらいいなと願いながら、仕事をしています。
こないだ急に心が萎んでしまった時、あー病気ってこうやって心を蝕むんだ!と心底思った。心が傷つくんだ、病気って。
しんどさを誰にもわかってもらえない。孤独がそこにある。自分だけ苦しい。みたいな気持ちになってパニックになった。
卑屈になってしまう人がいるのもわかる。それは本当に苦しさのなかにいるから。自分がひとりで闘うしか、ないんだけど。それはあまりにも心細いから。
落ち着いたらひとりではなくて、周りの人とか病院の人とかが一緒に頑張ってくれてることを思い出せるんだけど、そういう気持ちになっちゃうときがある。こういう気持ちで病気と闘ってる人がたくさんいると思う。
「怖いこと怖いって言っていいですよ。」とがんを乗り越えた人からメッセージをもらった。
怖いと思うことすら、ちょっと怖かった。
自分が忘れないための記録として、そういうものなんだとちょっと知ってもらえたらいいなという発信としても。
今抗がん剤治療の真っ只中で感じていることをここに書き記しておきます。
私が撮影するサービスなど気になる方はぜひ、HPや予約ページを見てください◎
2023.8.13
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