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【特典】寡占市場とゲーム理論

※今回はわりと前後関係なくても理解できそうな話なのでnote会員全員向けに公開してみました

 さてミクロ経済学講義もそろそろ佳境です.寡占の基本モデルを説明しました.クールノー競争やベルトラン競争はゲーム理論の枠組みで統一的に理解できます.今回の講義ではナッシュ均衡を取り扱いますが...

 「生産量を戦略変数とする同時手番ゲームのナッシュ均衡」が「クールノー競争の均衡」であり,「価格を戦略変数とする同時手番ゲームのナッシュ均衡」が「ベルトラン競争の均衡」なわけ.

 また戦略を同時選択するジャンケンのようなゲーム(同時手番ゲーム)に対し,プレーヤーが順序に従って行動を起こすチェスや将棋のようなゲームは逐次手番ゲームと呼ばれます.逐次手番ゲームでよくつかわれる均衡概念が部分ゲーム完全均衡です.「数量を戦略変数とする逐次手番ゲームの部分ゲーム完全均衡」はシュタッケルベルグ競争(の均衡)と呼ばれます.

 というわけで今週はゲーム理論特集?ですよ~!

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