右耳が聞こえないからタトゥー入れてみた
「飯田に無視された…」
「聞こえていないフリしてるのかな」
「あの人に声かけたのに反応してくれなかった」
人伝てにこういった言葉を投げかけれた回数は手と足の指を使っても数え切れません。
はじめまして、飯田さん(@iida_shi)と申します。
先日、自身の身体に生まれて初めてタトゥーを入れてきました。
その報告をツイートしたらたくさんの方からいいねやコメントをいただくことができました。ありがとうございます!
ここで何人かの引用RTを紹介させていただきますね!
通知をオフにして普段通り生活しようと思ったのですが、想像以上に注目していただいているので、私がタトゥーを入れた経緯を記事にまとめることにしました。(※最後まで無料で読めます)
本題です。
ツイートにも書いてありますが、僕は”生まれつき”右耳が聞こえません。
面白いのが、自分の身体なのにその事実を知ったのは生まれて初めて学校で聴力検査をした小学3年生の時でした。
検査が始まっても右耳から音は聞こえない。
「真面目にやりなさい!!」と先生から一喝。
事情を説明し検査は終了。
後日、健康診断で引っかかった人にだけ配られるプリントを受け取り、右耳が聞こえないことが発覚しました。
当時この検査をする前の僕は「え、こんな検査する意味あるの?」と鼻で笑っていました。
なぜなら、みんなも僕と同じように耳が聞こえないものだと思っていたから。
あなたは地面に足をつけて歩くことができますよね?
目を開けることができますよね?
しゃべることができますよね?
当たり前のようにできるはずです。
みんな身体の構造は同じだと信じていたので、みんなも僕と同じように耳は片方しか音を受け取ることができないと思い込んでいたのです。
聴力検査によって、9年間信じていた事実はひっくり返されたのです。
といった感じで、物心ついた頃から右耳が聞こえない状態がずっと続いています。
最近だと僕は仕事をするとき必ずイヤホンをするのですが、みんなみたいに両耳にはめ込むわけではなく、左耳にしっかりイヤホンをはめ込み、右耳はイヤホンの紐をかけます。
僕の右耳が聞こえないことを知らない人からしたら、話しかければすぐに反応してくれると思いますよね。
ただ僕の右耳はもはや飾りなので、聞こえていません。
こういうとき、隣に人がいたら「あの人が話しかけてるよ」とアナウンスをしてくれてやっと気が付きます。
目から見たらわからない障害を抱えていると、気がつかないうちに人間関係に亀裂が入っているときがあります。
僕はポジティブなので、無視されたと思って離れていってしまう人は、飯田と関わる機会を無くしてもったいないなとしか思っていなかったのですが、この個性を人の目に触れずに隠すのはもったいないなとも思っていました。
そこで今回は右耳が聞こえないことが視覚でわかるようにタトゥーを入れました。
こちらがタトゥーを入れるきっかけとなった記事です。
https://academic-box.be/archives/13636
ところでタトゥーを入れると「親からもらった身体を大事に!」みたいな声を聞きますが、タバコをバコバコ吸ったり、ジャンクフードばかり食べている人がそんなこと言っても説得力がないよね。
日本のお風呂に入れなくなるかもしれないけど、それなら貸し切りにすればいいじゃんと思ってしまっているポジティブ思考をここに置いておきます。
最後に、片方の耳が聞こえないことはたしかに不便ではありますが、それが当たり前の環境下で生きているので不幸だと思ったことはありません。
むしろ右耳にこのようなタトゥーを入れたことで、これから新しく出会う人がどんなリアクションを取ってくれるのか、楽しみで仕方がない。
なおこのタトゥーは東欧にあるジョージアという国の美容院兼タトゥー屋で入れてもらいました。
約1,900円(50GEL)でした。
タトゥー入れるならジョージアへ🇬🇪
ジョージアという日本からはあまり馴染みのない国へ拠点を移し、現地で部屋を借りるまでをまとめたKindleがございます。価格は500円ですが、Kindle Unlimitedに入会されてる方は無料で読めます。
海外移住に興味関心がある方はぜひ読んでみてください!
「結局、本の宣伝かよ!」と思われて終えてしまうのは、真面目な性格であるがゆえに歯痒さが残るので、僕のタトゥーに対する思いを述べて最後にします。
日本ではタトゥーといえば、
「怖い」
「近づきにくい」
「印象があまりよろしくない」
などと思われてる方は未だ多くいます。
「海外ではタトゥーなんて当たり前なんだから保守的になりすぎるべきではない!」と僕は思いません。
なぜなら国によって歴史も違い、築き上げられた時代背景によって物の印象はどうしても変わってしまうから。
ただタトゥーに対してネガティブな印象だけを抱き続けて人生を歩むのも僕はもったいないと思うのです。
ツラい過去を乗り越えるべく、自分を勇気付けるなんて言った動機でタトゥーを入れる人も多くいるのが現実。
僕が今回タトゥーを入れたのも、自分の欠陥を個性として捉えてもらえるようにといった理由からです。
「タトゥーはだめ!絶対!」と頭を固くするのではなく、タトゥーの在り方にポジティブな視点を持った人が1人でも増えたら、世の中もっと生きやすくなるんじゃないかな。
日本の息苦しさから逃げるために海外へ飛び出した男の話でした。
【更新】
僕の右耳のタトゥーがTwitterで反響を呼び、よろず〜ニュース様とYahoo!ニュース様にて取り上げていただきました。
そしてインタービューのお声がけをくださった野中比喩様、ありがとうございました!上記の記事では文字数の関係上書ききれなかった内容がまとめられております。
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