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crafts days

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毎年5月に長野県松本市あがたの森公園で開催され、多くの作り手と使い手が集まるクラフトフェアまつもと(松本クラフト推進協会)とiichiの新しいコラボ企画「crafts days(… もっと読む
運営しているクリエイター

#染織・フェルト

川風の調べと紡ぐ家 飯島たま

葛の布 生き物から布を作ることを夢見て、川原で葛をとり経、緯糸を績み(糸を作り)制作した一枚です。身近な草木で染め、身近な木々の灰汁で媒染し彩り手織りをしました。 仕上がった時、いつも歩いていた川原のヒカリを見つけられたようで嬉しくなりました。 笛吹川 川の音と川原の風景に支えられ、山に囲まれた山梨で生活しています。 糸を紡ぐことと、織ること、そして時には植物の世界に触れたくて植物で染めています。 無垢で純粋な素材から綺麗なものができるよろこびを探しながら日々制作

シャポー チホレーヌ鎌倉 / さかうち千帆

Sheep to Hat 羊から帽子になるまでのいくつもの工程を大切に、ひとつひとつ真心を込めて手作りしているウールフェルトの帽子です。 羊の毛の房の羊毛繊維一本一本を、透けるほど薄く並べ、わずかな水分と手から伝わる振動で羊毛が徐々に密に絡まって、やがて立体的なひとつなぎの帽子に変化します。 手のひらに想いを込めながら、指先の力加減で切ったり縫ったりすることもなく形作ります。 だいたい20くらいの品種・毛色の羊毛と絹で、ひとつずつ帽子の色をつくっていて、色合いや風合いがどれ

pom by Je brille  宮瀬加奈子

作品 手織りオリジナルテキスタイルネックレス このチャームは、まだ子供を産む前、ネイリストの友人に施してもらったネイルにインスパイアされ、織り上げた織物で制作したものの1つ。 今ではこの織物で制作したアクセサリーは、幅広い年齢層の方にご支持頂き、私の代表作となっています。 はじめまして はじめまして。pom by Je brilleの宮瀬です。 三河木綿の産地でもある、地元愛知県蒲郡市で、自ら手織りしたオリジナル三河木綿などの織物と現代の素材をリンクさせたアクセサリー

kaon

包 棉を紡ぎ草木から大地の色をいただき布を織っています。 触れて嬉しくなるもの。 包む・手を包む・身体を包む・心を包む。 そんな日々の布として育ててもらえたら嬉しいです。 はじめまして はじまりは糸紡ぎでした。糸を紡ぎはじめて月日は過ぎたけれど、いまも糸がうまれる瞬間や紡ぐ時間はとても心地よくて大切な時間です。 農家さんのもと育った棉たち。芽を出し、過ごしてきた時間を感じられるような、棉そのものの風合いを大切にした素の布や、季節の草木を採取したり育てて糸を染めた布を

清原 遥

works 直近で制作したマスク用のテキスタイルです。 銀座 蔦谷書店さんからのお声掛けで、「銀座 蔦谷書店のART MASK」のフェアに参加しています。 影を落とす場所によって木洩れ日も色味が変わって見えるなと思ったことから制作したKOMOREBI シリーズからピンクのテキスタイル。 空が溶けていくようにさまざまな色が混ざって見えたところから想像して制作しているmelting skyシリーズからブルーのテキスタイルの2展開。 知人が、夏ごろに多くの種類の布マスクを購入

Sawori works

作品 大切なものだけを入れておきたいようないれものを作りたいと思い生まれたシリーズです。 はじめまして 彫刻→機織り→フェルトへと辿り着き、作家として活動を始めました。今年は籠りがちな日々でしたが、実験や試作を行う時間が生まれ、学生時代以来、研究するような毎日を過ごしました。結果的には、まだまだ知らない事や分からない事の方が多いなあということがよく分かりましたが、新しい違う扉も開いたような気がしています。 ものづくりの相棒 ものづくりの相棒は、現実的にはチクチクの際

亜舎 曽木朝子

作品 【ワンピース】  素材:絹60% 綿20% 指定外繊維(大麻)20%  染料:マリーゴールド・紅茶 【ストール】  素材:絹70% 綿15% 指定外繊維(大麻)15%  染料:茜 ヒマラヤの麓より 夫の生まれ育ったネパールの小さな村で草木染めをしています。 山に囲まれ、自生する茜や胡桃、畑で育てたマリーゴールドなどを主な染料に、薪の火で沸かし、冷たい湧き水で糸を洗います。 自然素材のやさしい風合いをそのまま日本の暮らしに届けられたら・・・と思っています。 村の

Niimi 新美典子

正解のない世界 織物とは不思議なものだと、つくづく思います。 糸の素材、密度、色の合わせ方。経糸と緯糸が複雑に絡み合い、その少しの違いで出来上がるものはガラリと表情を変えます。そこが魅力であり、悩みでもありますが、楽しみでもあります。 柄はその都度考えながら作り上げます。糸からイメージが膨らむこともあり、魅力的な糸と出逢うと我を忘れてしまうこともしばしば……。その糸を眺めながら、新しい作品を作る想像をするのも楽しみです。 私の人生と手織りの妙 私の工房は、愛知県の知

小河幸代

自然を感じる素材 自然素材を染めて織って、身につける布を時々ほんの少し縫って、暮らしの中で使う小物などを作っています。 太細やふしのある絹糸を天然染料で染めて織ることから始まりましたが、その糸に合うウール、リネン、野蚕の糸が加わり、羊の原毛を紡いで糸にすることもしています。 身の回りの草木を採ってきて染めることは楽しくて、染められる草木を庭や畑に植えて少しづつ増してもきました。 写真はわっかショール、頭からかぶって首周りにふんわり色どりと温かさを添えてくれます。シルク+天

irooto 色音

【自然に向き合い『ものがたり』を表現する】 生み出す色にも描くモチーフにも、それぞれにひとつひとつの『ものがたり』があります。 下記の手順で日々試行錯誤を繰り返しながら制作しています。 ①【ボタニカル(草・木・花)で手染め】 綿糸を煮洗いし汚れを落とし、ひとつの色をつくるのに5~10回の染め作業をくりかえします。 ②【布を絞りボタニカル(草・木・花)で染める】 煮洗い後、シンプルに一色で染めることもあれば、布を糸で絞り、染めることで柄を出すこともあります。布素材は、綿、

はなぐもり 加藤未希

柿渋染めの服 縫製から染色までひとりで制作しています。 生地は上質なリネン。 染色液は伊自良大実柿の柿渋。 ムラ染めし、1枚1枚違う表情をした服。 柿渋で様々な色が出ることを皆様に知ってもらい、昔ながらの柿渋を身近なものに感じていただきたいと思っています。 はじめまして 私が扱っている柿渋は、世界でも岐阜県山県市伊自良地区にしかなく、飛騨・美濃伝統野菜でもある「伊自良大実柿」という柿から作られたものです。 半世紀前まで同地区ではこの柿渋の製造が盛んでしたが、化学塗

Veriteco

葉の重なり、緑色のハーモニー 色々な染めの色、植物の色彩がぎゅっと詰まった葉。 葛、黄花秋桜、背高泡立草、マリーゴールド、セントジョーンズワート、赤紫蘇..….etc. 染めた緑系の毛糸を端から端まで使って、葉脈ごとに色を変えて刺繍したブローチ。 手染め糸ならではの、グラデーションの世界。 瀬戸内海の豊島に暮らして 瀬戸内海を望む棚田の畑を借りて種をまき、藍や紅花、黄花秋桜、マリーゴールドなど染料に使う植物を育てています。夏の暑さの中では草むしりや植物の世話は大変で

工房 月慈 滝沢 都

作品 うちの畑で栽培・収穫した、和綿と亜麻の繊維を紡いで織った布です。現在、植物繊維は100%自給しています。 はじめまして 長野県上田市に自宅兼工房と畑があります。 染織は沖縄本島北部の工房で学びました。 石垣島も含め約14年の歳月を沖縄で過ごしたあと、2012年に生まれ故郷に戻り、今は祖父が遺してくれた明治元年築の古家を直しながら暮らしています。 沖縄では芭蕉布を織っていました。その土地に育つ植物の繊維を自分で糸にして織ることを長く続けていたので、長野でもやはり土

新藤佳子 homespun Atelier

愛すべき羊の個性 ホームスパンをしています。ホームスパンは羊毛を手紡ぎ手織りした布のこと。刈り取ったばかりの羊毛を手洗いするところから始まり、糸に紡いで、機にかけて織っています。 写真の布は染めた色ではなく、羊の天然の色。羊には白以外にも、さまざまな色の羊がいます。色だけでなく柔らかいもの硬いもの、光沢のあるもの、弾力のあるもの、短いもの長いもの……。実にさまざま。 その個性を生かしながら、マフラーやブランケットにしたり、コースターやポットマットをつくったりしています。