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生成AIが企業の課題解決の一助に。伊藤忠インタラクティブの「生成AIを活用した業務改善支援」

学習データから、新しいコンテンツを作成できる人工知能システム「生成AI」。2022年にリリースされて以降、一気に注目を集め、テキスト生成AIや画像生成AI、音声生成AIなど、さまざまなシステムがビジネスシーンで活用され始めています。

一方で、「生成AIをどのように活用したら良いかわからない」「そもそも生成AIとはどんなことができるの?」など、疑問や不安を抱えている企業担当者も多いのではないでしょうか。

伊藤忠インタラクティブ株式会社(以下、IIC)では、生成AIの導入から実装までを伴走する業務改善支援サービスを実施しています。今回は、アチーブメントデザイン事業部のメンバーに、サービスの内容と生成AIの活用方法について聞きました。生成AIを活用した業務改善を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
 
◎interviewee ----------------------------------------------------------------------
 アチーブメントデザイン事業部 共創デザイングループ 浅井晶子
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■「研修」で生成AIへの理解を深め、「ワークショップ」で活用方法を検討
 
―― 生成AIに興味を持っているお客様からは、どのような相談が寄せられていますか?
 
浅井:「業務マニュアルを探しやすくしたい」「文書作成を自動化したい」「新規作成した資料と過去の資料の内容を自動で照合できるようにしたい」など、さまざまです。特に、生成AIの代表格とも言えるテキスト生成ツール「ChatGPT」の期待値は高く、「ChatGPTを使ってみたい」とピンポイントで指定される方も多い印象です。

浅井さん

――「生成AIを活用した業務改善支援サービス」の内容について教えてください。

浅井:お客様のご要望に合わせて柔軟に対応させていただきますが、基本的には、生成AIについての「基礎研修」と「ワークショップ」から始めることをお勧めしています。 昨今、生成AIへの注目度は非常に高く、既にシステムを導入している企業様も少なくありません。私たちも、生成AIはコスト削減や業務効率化につながる強力なツールであると確信しています。しかしながら、システムを導入したものの、社員が機能を正しく理解しておらず活用しきれていないなど、現状に悩みを抱えている方も多くいらっしゃいます。 そこで私たちは、「生成AIがどのような業務に応用できるのか、どのような課題にアプローチできるのか」という基礎研修を、全社員に向けて行うプランをご提案しています。その後、各部署の選抜メンバーによるワークショップを実施。「生成AIに置き換えられる業務」についてご検討いただき、現在抱えている課題を浮き彫りにした上で、最適な解決方法をプランニングさせていただきます。 新たにシステムを導入した場合、その後のチューニングや現場に浸透するまでの環境構築など、お客様のフェーズに合わせて伴走支援させていただきます。 

―― どのような体制で取り組んでいますか?

浅井:今回提供を開始したサービスは、基礎研修やワークショップの他、プロンプト集の作成と提供や社内浸透支援、DX/AIの戦略立案、環境構築や保守といったエンジニアリング、運用代行まで、幅広く提供が可能な体制をたて、それぞれの状況やフェーズに合わせて複数の協業企業にご協力いただいております。
 
またワークショップ後は、テクニカルプロデューサー、エンジニア、ファシリテーターなど、複数名でチームを構築し、エンジニアリングに特化した企業と協業して対応させていただきます。各フローにおいて、専門的な知識と技術を持つメンバーをアサインすることで、より精度の高い内容になると考えています。
 
 
■システムごとのメリット・デメリットを理解し、最適な提案を行う
 
―― 企業ごとの課題に対して、どのような提案を行っていますか?
 
浅井:新たなシステムの導入や既存システムの活用など、各企業様に合わせて適切なご提案をさせていただきます。
 
中には、「新たに生成AIを導入しなくても業務改善できる」ケースも少なくありません。以前ご相談いただいたお客様からは、経理の事務作業において「膨大な資料の整合性をチェックする手間を短縮したい」とご要望をいただきました。既にChatGPTを導入していたため、機能の活用方法をご紹介したところ、人力で行っていた確認作業をワンクリックで自動化することに成功。「残業時間が大幅に減った」と感想をいただき、業務の効率化に貢献できたことを嬉しく感じています。
 
このように、「環境は整っていても、活用できていない」ケースも多いため、必ずしも「新たなシステム導入を勧める」という方針ではありません。
 
―― IICに依頼するメリットは、どのような点にありますか?
 
浅井:お客様の本質的な悩みや課題を見つけ、成果につながる支援ができることです。どんなAIをどのように使うか、状況によっては「そもそもAIを利用するかどうか」も含めて、課題解決に伴走します。
 
お客様の中には「新しくシステムを導入してみたけれど、期待したアウトプットが出せなかった」と、ご相談にいらっしゃる方もいます。この背景には、さまざまな問題が隠れています。
 
まずAIの領域では、目的が同じシステムだとしても、そこに至る「過程が異なる」ことに注意しなければいけません。例えば、「アルバイトのシフト作成を自動化するため、システム導入を検討している」というご相談について。この機能に特化した製品は多数ありますが、「シフト作成機能」と一口に言っても、AIの計算やアルゴリズムは様々あります。つまり、そのAIの種類によって出力される結果も千差万別ということです。
 
また、システムごとにどのようなメリット・デメリットがあるのかを正しく理解することも不可欠になってきます。AIの導入は、本当に自社の課題解決に向いているのかわからない状態で「このシステムを使って何かしよう」という気持ちから入ってしまうと、うまく定着できずに失敗してしまうかもしれません。
 
そこで私たちが重きを置いているのが、お客様の本質的な課題に踏み込み、「最適なご提案」をすることです。「製品を導入すること」を前提とせず、「この課題をどう解決しよう」という視点でご提案をさせていただいています。
 
合わせて、AI導入後の社内活用を推進するためのインナーコミュニケーションのサポートも行っております。
社員の方が自ら進んでAIを活用していただくために、生成AIの導入によって社員の方にどのようなメリットがあるのかを利用者の目線で分かりやすく伝えるツールを作成したり、活用している社員が評価される仕組みづくりなどを企業様ごとにご提案させていただきます。
また、生成AIの活用を推進するだけでなく、企業と社員の方との関係性を深め、従業員エンゲージメントの向上につなげる施策などもご提案可能な点がシステムとクリエイティブの機能を備えているIICの特徴と考えています。
 
――「生成AIを活用した業務改善支援サービス」は、どのような方に適していると考えますか?
 
浅井:「生成AIを使って、何かしらの業務改善につなげたい」と考えているお客様に適していると思います。「ここに改善点がある」と見定めていても、蓋を開けてみたら別の場所に問題があった、といったことも多いです。私たちが目指すのは、本質的な課題を見極め、確実に課題解決へとつなげるためのアプローチ。生成AIをきっかけの一つとして、企業様の新たな価値創出のお手伝いができたらと考えています。
 
 
■「生成AIで業務改善したい」という思いに応えるために
 
―― 新しいシステムを定着させるために必要なことについて、お聞かせください。
 
浅井:社員が同じ方向を向くことだと思います。そのためにも、導入前の研修は重要だと考えますね。研修の場では「導入した場合、このように業務が変わる」と「未来」を伝えることを意識しています。
 
会社のシステムを新しくしようとすると、必ずと言っていいほど抵抗する声があがります。業務改善のためだとしても、「新しいことを覚える」ことに抵抗感がある社員も一定数いるのです。
 
まずは社員の皆さんが、納得して新しいツールと向き合うために、基礎研修を入り口として、「生成AIの必要性」への理解を深めていただけたらと思います。
 

生成AIを活用した業務改善に興味がある方は、ぜひ一度ご相談ください。
 
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