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絵空事ではなく、未来を変えていくために考える。伊藤忠インタラクティブがサポートする、これからの時代の「環境ビジネス」

SDGsやESGなどの環境を意識した取り組みは、この数年で飛躍的に認知度が高まりました。伊藤忠インタラクティブ株式会社(以下、IIC)では、様々なプロモーションを手がけてきたノウハウを活用し、「環境ビジネス(環境を意識したビジネス)」に取り組む企業のサポートを行っています。
 
環境ビジネスを取り巻く状況の変化や、環境ビジネスに対してどのように向き合い取り組んでいるのかなど、アチーブメントデザイン事業部のメンバーに、その内容や思いを聞きました。
 
環境を意識したビジネスに取り組もうと考えている企業の担当者様、ぜひご一読ください。

◎interviewee ----------------------------------------------------------------------
・アチーブメントデザイン事業部 共創デザイングループ 野瀬雅之
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■環境ビジネスの土壌はできている。環境に良い商品を選択肢として提供できるかが肝

――SDGsやESGなどを取り巻く現在の状況について教えてください。

野瀬:以前に比べると、SDGsなどの認知度が上がり、環境に配慮したビジネスに取り組む土壌ができてきたと思っています。私がSDGs関連の仕事に携わり始めたのは2017年頃でしたが、当時サステナブルという言葉もあまり伝わらず、SDGsの認知度はたったの14%程度で、その頃SDGsの話をするときは、まず「国連がね……」から始めないといけませんでした。

それが今や、世間の80%以上の人がSDGsを知っている時代になりました。様々な企業やお店がサステナブルを謳い、テレビCMなどでもよく見かけるようになり、中学校の受験問題にSDGsが出題されるという段階になってきています。私たちも環境ビジネスについて、お客様とものすごく話がしやすくなりました。

野瀬さん

――SDGsなどへの企業の関わり方や取り組みについても教えてください。

野瀬:ブランディングやIRを意識した情報発信が多く見られるように思います。このような発信ももちろん大切ですが、今は世の中も意識が変わって、環境ビジネスの土壌ができあがってきています。そこで、環境への意識を商品にも反映し、「消費者が環境に良いものを選択できる状況をいかに作れるかどうか」、「その選択肢を伝えられるかどうか」が、これからの企業努力のポイントだと思っています。

例えば、生活者がスーパーに買い物に行ったとき、「環境に良いけれども値段が高い商品」と、「値段が安い商品」があったとします。その際、「良いものだとわかっているけれど、今日は安いほうを買う」「日頃は環境に良いものを選ぼう」といった選び方ができるように、企業として環境的な価値を持つ選択肢を提供するんです。そうすれば、消費者も自然と環境について意識したり考えたりする機会が増えます。

そのような最終製品を作る企業だけでなく、ものを作るための素材を扱う原料メーカーや、流通関係の企業などが環境ビジネスに取り組むのも意義が大きいと思います。

ただ、こういったものに関してはBtoB・BtoCいずれも発信の方法が重要で、表現によっては偽善的だとかマイナスに伝わってしまうこともあります。企業としては売れるかどうかは一番気になるところですから、消費者に選んでもらうためにも、「瞬間的なコストは高いけれども、世の中にとって本当に良いものなんだ」と、誤解なく伝わっていくようにすることが大切になってきます。

■「こうすると良くなるし、楽しくなる」という気持ちをお客様と共有

――IICで行っている「環境ビジネス」のサポートはどのようなものですか?

野瀬:企業様が取り組まれている環境ビジネスの情報を整理して、わかりやすく伝えるための支援をしています。例えば、SDGsの取り組みを発信するコンテンツを企画・制作したり、サステナブル経営方針の策定や情報発信に携わったりなど、幅広くサポートさせていただいています。

なお、多くの日本の企業は社会のためになることをもともとビジネスの中に取り入れられているので、何か新しいことを打ち出すというよりかは「今やっていること」をベースに考えていくケースが多いです。

例えば、経営者から「サステナブル経営をしたいけど、どういうことをしたらいいかコンサルしてほしい」とご依頼をいただいた際、現場の方々が気をつけて実施している細かいことも含めて、取材してリストアップしてみたんです。すると、トップが言わずとも、実はたくさんのことに取り組まれていたという事実がありました。そこで、それらを取りまとめて、この企業様のサステナブルの方針とすることにしました。現場レベルで普段から行っている努力を取りまとめてみたら、会社として打ち出せる大きなコンテンツになった例ですね。

――どのような思いで支援をしているのでしょうか? 大切にしていることはどのような点ですか?

野瀬:ただコミュニケーションのサポートをするというだけでなく、「どうすればこの先の世の中が良くなるか」という視点は持つようにしています。「どうしてもこれをやらなきゃいけない」という強迫観念的なものではなく、「こういう風にやっていくと世の中はより良くなるし、もっと楽しくなる。ゴミも捨てなくなるんじゃないか」という気持ちを共有しながら、お客様の商品が関わる領域でできることを一緒に考えています。

「こうしたら世の中がもっと良くなるのでは」と考えていることの例として、よく話題になるプラスチックを挙げます。今はまだ、環境に良いプラスチック素材はコストが高いと思われるかもしれません。しかし、将来を見据えて考えると、石油はいつか枯渇するといわれています。石油を新しく掘り起こして製品を作るよりも、今すでに世の中に広がっているプラスチックを回収して、それを原材料にするのが普通になっていけば、将来的には新たに掘り起こした石油のほうがコストは高くなり、リサイクルして使うほうが安い時代が来るかもしれません。「本当にそうなるといいな」と思って仕事をしていますし、同じように熱意を持って真剣に考えている方々とお話しながら、絵空事ではないリアルなSDGsをともに推進しています。

あとは、本質的なところがちゃんと伝わるようにすることも大切です。例えば、ストローをプラスチック製から紙製のものに変えるという取り組み。これによりプラスチックは世の中から減りますが、とはいえ、本来悪いのはプラスチックそのものではなく、プラスチックを道端に捨てるような行為です。本当は「どうすれば捨てられなくなるのか」という点が大切ですよね。そういうことがきちんと伝わるかどうかも、私たちの腕の見せ所だと思っています。

■届けるべき人に届くコミュニケーションを、粒ぞろいのチームで実現

――IICだからできる「環境ビジネス」サポートの強みはどういったところでしょうか?

野瀬:一貫して高いクオリティで、環境ビジネスに関するプロモーションをサポートできることでしょうか。ただ商材を商材として売るだけではなく、売った先の未来も意識している点がポイントです。しっかりとお客様にヒアリングを行った上で、「この環境ビジネスを通して、その先にある未来をどう描くか」というところまでストーリーを立てることで、ユーザーに伝わりやすいよう情報を整理し、届けたい相手に届けるための選択肢にすることを意識して取り組んでいます。実際にこの点を評価していただいて、ご相談をいただくことが多いように感じています。

また、そういったストーリーを伝えるための表現方法も重要です。その点、私の所属するチームのプランナーやクリエイターは、ただかっこいいデザインを作るだけでなく、一緒に考え抜いてイメージを的確に実現してくれるので頼りにしています。チーム全体で、本当の意味でクオリティの高いサービスを追求しています。「何から始めれば良いかわからない」という方でも、安心してご相談ください。