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今までのBtoBマーケティング施策の流行とこれからの予測

こんにちは、EventHub スーです!

2015年ごろからB2Bマーケティングに関わっているのですが、流行りのマーケ施策はそれなりに経験しているつもりなのです。自分がやってきたことを思い出しつつ、BtoBマーケ施策でどんな流行りがあったのかを振り返りたいと思います!そして、今後のB2Bマーケティングについての予測をしていきたいと思っています。(僕が所属していた企業がやっていたことに左右されてしまう部分もあるので全然違うことがあったら教えて欲しいです!)

この記事は、B2Bマーケティング Advent Calendar 2023 と EventHub Advent Calendar 2023 の記事としてお届けます。(こっちはこっちでやっているよ!イベントマーケティング Advent Calendar 2023 )

2010年以降のBtoBマーケティング施策の流行の一覧

2010年以降どんなBtoBマーケ施策が流行ったのか?をザーッと書き出して見たんですがどうでしょうか? 皆さんの感覚とあっていますでしょうか? 自分がやってきたことと合わせて振り返っていきたいと思います。

BtoBマーケティング施策の流行の一覧(皆さんと感覚合ってます?)

「デジマ・SNSマーケティング」の流行

TOPICS
 2011〜2013年:Facebook、X(当時Twitter)のビジネス活用が加速
 2014〜2016年:バズマーケ
 2015〜2017年:モバイルシフト、インスタグラムの急成長
 2023〜2024年:サードパーティCookie規制スタート

2010年くらいからFacebookやX(旧Twitter)が徐々にビジネスユースとして日本に入ってきて、2013年くらいにはデジマに注力している企業は必ずSNSアカウントを作ったりしたのではないでしょうか?

2010年に原宿の1LDKのマンションの一室から始まったFacebook日本支社
MarkeZineより引用

そんな中、SNSの最大の特徴であった拡散力を使って、バズマーケが非常に流行っていたと覚えています。個人的にはこの頃、バズを生むコンテンツ作りといえば、LIGさんが得意で「世界一即戦力な男」の菊池さんとの記事はとてもセンセンショナルだったのを覚えています。ちなみに、記事公開から今年で10周年だったようです。(時代の流れは早い。。)

またデジタルマーケでも、BtoBマーケティングでリスティングやリタゲのみがCPA合う広告から、Facebook広告やインスタグラム広告が流行り出したのがこの2015〜2017年くらいからかなーと思っています。 カオナビ社にいた時に、まだBtoBマーケではFacebook広告実施の実績が多くはなかったので、Facebook、GDN、YDNで同じクリエイティブの広告を配信して、どの配信が一番効果がいいんだっけ?をひたすら検証していた記憶があります。

2013年からセールスフォース社はFacebook広告で効果を出していたみたい。すごい
ITmedia記事から引用

また、その後、SNS広告はFacebook広告が主流からインスタグラムにも波及していきました。THECOOさんの調査によると、インスタグラムでのスポンサー投稿が、「2015年度は16件だったのに対し、2016年度は1,000件超に急増している。」ということで、この波がBtoBマーケティングにおけるインスタグラム広告の活用に通じていると思っています。

2016年からスポンサー投稿めっちゃ増えている
THECOOさんのプレスリリースより引用

「動画・コンテンツマーケティング」の流行

TOPICS
 2014〜2017年:オウンドメディア
 2016〜2018年:動画マーケティング
 2017〜2020年:タクシー動画広告、運用型TVCM

2014〜2017年ごろのBtoBマーケティングにおける「オウンドメディア」ブースは、すごかったなーと思っています。SEO目的や認知獲得・ブランディング目的など目的は様々だったと思いますが、多くのBtoBマーケターは取り組んでききたのではないでしょうか?(オウンドメディア乱立時代なんて言われたこともあったような) Google Trendsで調べてみると、2016年春頃がピークになっているのが分かります。

2022年4月ごろから再び盛り上がりを見せていますが、これでなんだろう?
誰か詳しい人に教えてほしい。。

オウンドメディアの盛り上がりはコンテンツマーケティングの盛り上がりとも被ってきますが、一緒に語られることも多いのがキュレーションのメディアの盛り上がりです。キュレーションメディアの繁栄をリードしたのがDeNA社などですが、DeNA社は2015年10月30日にDeNA Paletteと呼ばれるジャンル特化型キュレーションプラットフォームを発表しています。しかし、2016年11月29日にはすべてのサイトの記事の非公開にする発表をしており、いっときの盛り上がりは、このくらいの時期から落ち着いてきているようにも感じます。

また、この頃からテキストコンテンツへの投資のみならず、動画コンテンツへの投資も2016〜2018年ごろはすごかったのでは?と感じています。これは、2017年ごろからYoutuber市場の拡大により、動画や動画メディアへの馴染みが増えたことや、スマホや5Gなどの普及により、大きな容量の動画でも配信できる媒体が増えたこともあると思っています。

CA Young Labの調査より引用

動画等のコンテンツは作る目的があって作ります(当たり前ですが)。Facebook広告、Youtube広告、商品説明用、タクシー広告、TVCMなど利用目的は様々ですが、当時は、タクシー広告、TVCMでの利用で初めてCM動画を作るBtoB企業は多かったと思います。(私もその一人でした)

特に、ノバセルさん等が提唱する「運用型TVCM」の実施が多かったと思います。 「運用型TVCM」の考え方は、TVCMへの考え方を大きく変えましたよね。少額から実施できる地方でスピーディにCMが試せ、複数動画を同時に配信してクリエイティブをチューニングしながら効果の最大化をしていく。(この考えを広め推進されていったノバセルさんには本当にリスペクトです。)こういった新しい考えが、スタートアップ企業の考え方にもフィットして、多くの企業がごぞってやっていたと取り組んでいたと記憶しています。僕も、OLTA社の時の2021年くらいにノバセルさんに依頼して、静岡県でCM動画を配信してに、同僚と車でCMを見に行ったのは良い思い出です。(個人的には、ノバセルさんのCMでは、HR Brain社の小峠さんを起用したCMをよく覚えています。)そして、同時にこの頃から、タクシーに乗ったらSaaS企業の動画CMばかり流れるなんてことが言われるになった気がします。

時代的には、2018年がSaaS元年と呼ばれる年であったり、SaaS企業をはじめとしたスタートアップの大型資金調達も多かったこともあり、認知・マス向けのマーケ施策への投資意欲が高まったことも、動画コンテンツの普及に一役買ったのかなと思います。(この頃は良かったなんて言わない言いたくない)

国内スタートアップへの投資が2022年に向けた高まり続ける
2022年 Japan Startup Finance - 国内スタートアップ資金調達動向決定版 -より引用

「イベントマーケティング」の流行

TOPICS
 2013〜2014年:Japan IT Week 来場者数3万人を超える
 2020〜2022年:オンラインイベント
 2023〜2024年:リアルイベント・交流会

今やJapan IT Weekは4万人を超える来場者数ですが、Japan IT Week 秋2014 で、初の来場者数3万人を超えるイベントになったようです。僕自身、2018年に初めてRX Japan(当時リード エグジビション ジャパン)が主催するHR EXPOに出展しましたが、お客様の温度感も高くて来場者数も多くてびっくりした思い出があります。

businesswireより画像キャプチャー

その後、コロナ禍になった2020年2月からオンラインイベントが爆発的に普及していきましたが、コロナが落ち着いくに連れ、2022年10月にはリアルイベント(オフラインイベント)と同等のトレンドになりました。

Google Trends

最近は、リアル回帰と言われていますが、オンラインイベント、リアルイベント問わず、コロナ禍前と比べるとトレンドは上がっています。コロナ禍をきっかけに、イベントが施策として定着しているように感じます。(みなさん、これからはイベント力が大事なようですよ。イベント力を鍛えるには当社は良い環境なので、ご興味ある方はぜひご応募ください!)


「ツール・組織」の流行

TOPICS
 2015〜2017年:MAツールの導入加速、The Model型組織の普及
 2017年:Google Optimaize リリース

BtoBマーケティングにおいて、最も重要なプロダクトのひとつがMAツールだと思います。「顧客ごとに行動ログが見えるの?!」「スコアリング何それ面白そう!」「自動でメールも送れる!!」初めてMAツールの打ち合わせに出た時の衝撃は忘れません。

THE MODELはBtoBマーケターの必読書。
この本は2019年出版ですが、もっと前からあるかと思っていました。

また、Google Optimaizeの無料提供もびっくりしまた。ABテストし放題じゃん、と。ABテストは確実に、マーケの検証スピードも、施策の効果もあげていたと思いますが、2023年9月の急な廃止にはとても悲しんでいます。。

(そして、マーケツールの大きくは海外製品が強いので、国産のマーケツールとして EventHubも頑張りたいっすね)

2024年以降のBtoBマーケティングの流行を予測

①貴重性の高い"情報"や"場"が求められる。五感を全てを刺激する体験作り

②ファーストパーティーデータの獲得がポイント。自社でターゲットリードを多く保有し、ナーチャリングを重視した施策

③営業と連携した営業成果につながるマーケティング施策

①「貴重性の高い"情報"や"場"が求められる。五感を全てを刺激する体験作り」とは?

AIによってオンライン上には情報が溢れかえり、各社消費者の可処分所得時間の取り合いが激化していると思います。なので、誰でも知り得る情報というのは徐々に価値が低下していくと思っています。

そのため、信用できる"人"からの情報、この"場"でしか聞けない情報など、貴重性の高い"情報"や"場"のニーズは増していくと思っています。 また、"体験"はAIでは作りえないものなので、情報とセットで、体験も踏まえて提供していくことが極めて大事になってくると思っています。

講演を見たり、聞いたり、軽食を食べたり、デモ機を触ったり、、イベント空間において提供できるあらゆるコンテンツで、ブランドを体験してもらったことで、五感が刺激され、記憶定着や認知獲得が促進されます。

ALL STAR SAAS CONFERENCE 2023にて撮影
どら焼き美味しかった

②「ファーストパーティーデータの獲得がポイント。自社でターゲットリードを多く保有し、ナーチャリングを重視した施策」とは?

Apple社のブラウザの「Safari」内でサードパーティーCookie(3rd Party Cookie)の規制や、Google社の「Chrome」での規制も徐々に始まり、ブラウザベースの情報獲得が大きな意味を持てなくなってきました。そうなると、Cookie情報を使った広告配信も効果が落ちてくる可能性も高いはずです。

なので、ブラウザベースでの情報を持っておくのではなく、自社でできるだけ多くリード情報を保有する必要が出てきます。莫大な顧客獲得費用がかからないようにするため、CPA単価を抑えて多くのリード獲得できるチャネルの確保が急務だと思っています。

例えば、オンラインイベントや展示会で単価低くリード情報をGETするのは一つのチャネルとしてありだと思っています!そして、しっかりとお客様との接点は持ち続けないといけないので、よきナーチャリング体験が求められるようかなーと思っています。

③「営業と連携した営業成果につながるマーケティング施策」とは?


日本経済や海外経済の先行きが不安な中、今までのマス型のマーケティング施策からよりレベニューになりうる可能性が近い顧客に絞り込んだマーケティング施策になってくると思っています。

そのためには、BtoBマーケティングは営業とより連携をしていきながら、営業成果につながるマーケティング施策が大事になってくると思っています。

アドビ社のファネルへの考え方
NewsPicksより引用

まとめ

今までのBtoBマーケティング施策の流行の一覧と今後の予測いかがでしょうか? 過去こんなことやったよねとか、このマーケ施策効果あったよね、とかの話しのタネになったら嬉しいです。僕も皆さんとそんな話しをわいわいしたいのでぜひ混ぜてください!

明日は、B2Bマーケティング Advent Calendar 2023 は、テテマーチPdMのオオワシさん(@owashi017)でEventHub Advent Calendar 2023 は、Sho Hamaguchi(@sho_hamaguchi) のブログです!ぜひお楽しみくださいー!


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