落合陽一さんが荒ぶっていた件を勝手に解説。
イケハヤです。
今日は珍しく時事ネタです。
落合陽一さんのXでの行動について、勝手に解説してみたいと思います。
というのも実はこの話、ぼくも無関係ではなくて、同じような被害に遭っているんですよね……。
なお、本件はすでに当事者間において解決済みの事象です。
ネットの誹謗中傷の問題を考える上で、解説をする意義があるなと考えたので、記事をしたためております。
====
事の発端は、「堀元見」というライターの行動にあります。
この堀元氏は、信じがたいですが、「他人の悪口」を有料コンテンツにして、noteで販売してお金を稼いでいます。
と、自分でも書かれてますね。
で、このライターはイケハヤの悪口も有料で販売しており、「特級呪物」呼ばわりされているようです。
マガジンの説明文からもわかるとおり、このパターンは「訴訟すればいいじゃないか」という話が通用しません。
訴訟したところで、それすらも有料コンテンツにされ、メシのタネにされてしまうんです……。
プラットフォーム側が規制する様子もないですし、どうすりゃいいんだよ、と頭が痛い思いをしていました。
====
で、ここにきて、落合さんが動きました。
落合さんは堀元氏から長年「悪口」を書かれており、どうしたものかと感じていたのでしょう。
で、ここは誤解をされやすそうなので丁寧に解説すると………。
今回、落合さんは、ライター本人ではなく、「社会的接続」のある人たちにアプローチを始めました。
具体的には、
・堀元氏が関わるメディアに出演している共演者
・堀元氏が出演する動画をリポストしたインフルエンサー
・コラムを掲載した出版社、学会
・プラットフォーム運営者
などに対して、Xでひたすらメンションを送付しています。
「人の悪口を好奇心を煽ってお金を稼ぐことを、あなたはどうお考えなのでしょうか」
という問いかけを、堀元氏の関係者、関係する組織に送ったわけですね。
つまるところ、本人を訴訟しても効果がないどころか、ネタにされてマネタイズされるので、周りの人たちに問いかけることで、間接的にプレッシャーをかけた、という流れです。
====
この落合さんのアプローチは、正直、賛否両論あると思います。
そして、そのこともご本人はよくわかった上で実行しているとも思います。
まず、ぼく個人の感情論としては、。彼がこのような行動に出る気持ちはよくわかります。
なんといっても、だいぶ落合さんよりマシとはいえ、ぼくも同じような被害に遭っていますから……w
誹謗中傷されて、訴訟しようとしても、それすらネタにされてしまう。プラットフォームは動いてくれない。どうすりゃええねん、という感じです。
で、そこから「社会的接続」に問いかけていく(外堀を埋める)のは、ぼくは思いつかなかったアプローチなので、「なるほど!」と膝を打ったのはたしかです。
====
そもそも落合さんは、ネットの誹謗中傷問題についても、長年関心を寄せ、行動してきた方です。
2020年の記事です。
そして、それは「被害者だから」というよりは、社会全体の問題として認識し、起業家的に取り組んでいるようにも見受けられます。
本件について落合さん自身は「自分の評判を下げてでも」という表現を使っています。
賛否両論はあれど、彼がこうしてリスクを取って、問題解決のアプローチを模索してくれていることは、ありがたいことだと感じます。
====
ここを論考していくと長くなるので深掘りはしませんが、落合さんは、「後味の悪さ」というキーワードも使っています。
これは今のネットに、もっとも必要なものかもしれません。
というのも、リアルな社会では「後味の悪さ」という体験が暗黙的に共有されており、それが一定程度、軽率な悪意の発生を防ぐ機能を持つからです。
でも、ネット上では、個人が「後味の悪さ」を感じることはほとんどありません。
その身体感覚がないことは、「他人の悪口を書いてマネタイズする」なんて、信じがたいことが罷り通ってしまう要因の一つになっているんどえしょう。
VRやメタバースによって「身体感覚」がインターネットに付随しつつありますが、「後味の悪さ」のような、精神的な意味での身体性もまた、同時に実装していくべきなのでしょうね。
====
最後に、落合さんが試したアプローチ(社会的接続をターゲットにする)にも課題はあります。
まず、被害者を受けている側が、このアプローチを続けるのは相当大変です。
加えて、自分の評判も下がってしまうので、この選択を取る人は多くはなさそうです。
さらにいうと、対象の人に社会的接続がない場合は効果がありません。
結局は法的手段に頼らざるを得ないのですが、それはそれで効果も薄い……という。
プラットフォームの規制にも期待したいですが、残念ながら、こうしたケースはコンテンツの方が強いので、規制されたところで、イタチごっこになってしまうのも否めません。
とはいえ、今回の身を切るような「実験」は、結果的にはうまくいっているように見えるので、そこはさすがだなと思います。
そして、なんというか、曲芸的なアプローチではあるので下手に真似する人が出ないといいな、とも思います。
炎上ビジネスがなくなるまでには、まだ当面の時間がかかるのでしょう……。
====
最後に強調しておきたいのは、堀元氏のような「炎上ビジネス」に本当に迷惑を被っている人がいる、という事実です。
訴訟しても効果がない、むしろネタにされてしまう。
訴訟自体にも、そもそも費用も時間もめっちゃかかる。
プラットフォームは規制してくれないし、規制したところで、別の場所で似たようなことを繰り返される……。
さらにいうと、堀元氏のようなパターンは狡猾で、「これは批評だ」という
立て付けを維持するんですよね。
で、その批評を読んだ匿名の攻撃者が「やっぱりイケハヤはカスだ」「さっさと消えろ」などと誹謗中傷してくるのも理解した上で、ファンネル攻撃を仕掛けるわけです。
でも、本人は法的責任がないから無傷。批評でマネタイズして何が悪いの?と。
「炎上ビジネス」が成り立ってしまう構造は、社会のバグだと思いますね。
以上、外野なので的外れなところもあるかもですが、勝手な解説でした。
ありがとうございます!サポートをいただけると、高知の山奥がもっと面白くなります!