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インデックス投資は完璧な投資方法か?

結論から言うと、インデックス投資は完璧な投資法ではありません。

当たり前ですが、インデックス投資は絶対的にベストな投資法ではなく、経験則としてベターな投資法というだけです。

金融庁で交わされた議論

金融庁の金融審議会という、大雑把に言ってめちゃくちゃ頭のいい専門家達が集まっている人たちが議論を交わしています。

議論の内容は、公開されているので誰にでも閲覧できます。

その中で池尾 和人氏(慶應義塾大学経済学部教授)が、こんな発言をしています。

経済学の原則を踏まえると、私はこれが事実なんじゃないかと思います。

アクティブ運用をする人はコストをかけて情報生産活動をするわけですけれども、コストをかけた情報生産活動の成果というのは、全てその活動をした人に返ってくるわけではなくて、価格に情報が織り込まれることを通じてマーケット全体にその利益は拡散するわけですよね。
言い方を変えると、経済学で言う外部性がそこに存在するわけですから、リターンが全て当人に帰属するのであれば、適正なレベルの生産活動が行われると言い切って構わないんですけれども、今、申し上げたような外部性がある場合に、必ずそういうふうに適正なレベルの情報生産活動が行われて、市場の価格形成が情報効率的である状態がずっとキープされるというのは、ちょっと私は経済学者のせいか知りませんが、懐疑的なところがあって、やはり論点としては存在していると思います。

簡単に言うと「うまい話は存在しない」

専門用語が多すぎるので、正直わかりにくい人もいると思います。

前提知識も踏まえて、私なりに解釈すると

1. アクティブ投資家は、市場平均を超えるリターンを出そうと情報収集を続け、業績の上がる銘柄や市場から過小評価されている株を見つけ出そうとします。

2. インデックス投資は、そんなアクティブ投資家が動かす市場平均に投資することで情報収集をせずに美味しいところをいただくという手法です。

3. 統計的な事実として、継続的に市場平均を超えるリターンを生み出せるアクティブ投資家は、ほんの僅かです。

4. インデックス投資が優位であり続けるならアクティブ投資家が合理的に情報収集し、投資するメリットがありません。

5. 真面目に情報収集するアクティブ投資家に相応の利益がないのなら、市場は歪みます(効率的でなくなります)。市場が歪むということはインデックス投資の優位性はなくなります。

経済学の原則に「フリーランチは存在しない」というものがあります。

一言でまとめると「うまい話なんて存在しない」ということです。

まとめ

インデックス投資は、情報収集しないで美味しいところをいただくという行為です。今の所、これはうまく行っています。

しかし、これが継続する保証はありません。

有り体な言い方で締めてしまうと、投資に必勝法はありません。


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