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夫親族との外食、子供が飽きるので順番に子供をお外に連れ出して気分転換をする。
わたしの番がきたときは、お店の駐車場の周りを少し歩いた。
梅雨の時期の晴れ間。湿気と気温がとても心地良く、こどもに「お外はちょうど良い、心地いい気温だねえ」と話しかける。
子どもに伝えた瞬間に、心地よいものは過去との答え合わせなのだと、ふと思った。
27歳、わたしの“心地いい”は、幼い頃に一身に受けた感覚なのだ。
今起きることによって、むかしの記憶と肌感覚が想起される。それが、心地いいという言葉になって発話される。
子どもに、『わたしの昔』を伝承している気分だ。
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