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【囲碁】級位者のための棋譜解説 第11回「偏らないための石運びを意識しましょう!」

皆さん、こんにちは。

IGOcompany【U】@毎日note継続中(363日目)です。

公益財団法人日本棋院での15年間の勤務を経て、文章を書いたり、
川崎囲碁普及会川崎囲碁サークル(宇佐美囲碁教室)」「新百合囲碁学園などなど「囲碁」の普及活動をしたりしています。

最近、X(Twitter)のプロフィールを更新してみましたので、もし良かったら、フォローをお願いします!!

さて、

本日のnoteは、

級位者のための棋譜解説シリーズ、

【囲碁】級位者のための棋譜解説 第11回「偏らないための石運びを意識しよう!」

です。

こちらは前回のnote。

※必ず前回のnoteを載せていますので、良かったら遡ってみて下さい。

級位者のための棋譜解説マガジンは、こちらです。

このシリーズも、少しずつnoteの本数が増えてきました。

読んでくれている方、本当にありがとうございます!!

棋力向上の為には、囲碁の棋譜解説に、兎に角、たくさん「触れる」ことが大切だと思うので、少しでも役に立つようにコツコツnoteに書いていこうと思います。

(僕のnoteは、有料でも半分以上は無料で読めますので、その部分だけでも眺めてみて下さい!もちろん、応援してくれると嬉しいです^^)。

それでは、

今回の棋譜解説を始めてきます!

【囲碁】級位者のための棋譜解説 第11回「偏らないための石運びを意識しよう!」


【今回のメインテーマ】

今回のテーマは「石の効率」です。

囲碁って、お互いに一手ずつ代わりばんこに打つゲームなので、より効率よく石を置くことが出来れば勝ちやすくなります。

この「効率よく」って事を、どう伝えるかが難しいトコロなのですが、

ちょっとこの図をご覧ください。

この図は、どちらが「効率」が良いでしょうか??

この図を見た人は、白の方が効率が良いと判断すると思います。

黒石は、ダンゴ石という込み入った形(効率の悪い形=愚形)になってしまっています。

逆に言えば、実戦で相手を、このようなコリ形にすることが出来れば、自然と有利になっていくのが「囲碁」なのです。

普通に打っているつもりでも、知らないうちに形勢が悪くなってしまったって経験は誰しもがあると思いますが、今回のnoteが、そんな疑問を解消するキッカケになれば嬉しいです。

ちなみに、今回の碁で言えば「黒の石が左辺ばっかり打たされてしまっている」展開になってしまいました。

【実戦の進行 黒1手目~白16手目まで】

僕の指導碁から題材にしました。

実は、つい先程終わった火曜オンライン教室で講義した内容です。

こちらは教材。

互先の練習をするための、定先の指導碁で、逆コミが15目あります。

左上隅のダイレクト三々、

右下隅の白16手目のツケヒキ定石までは自然な進行。

【実戦の進行 黒17手目のカカリ】

実戦は、黒17のカカリを選択しましたが、これはやや小さいカカリだったかもしれません。

黒17は若干石の方向が良くない

【参考図① ここでの大場は】

左辺は、左上隅の黒△の三子の切っ先が出ているので、

黒Aのツメや、黒Bの三々(僕はここでの三々はちょっと違和感があるんですが)、黒Cのシマリなどが素直な大場になります。

【実戦の進行 白18手目のツケ】

ちょっと単調な展開になるかもしれませんが、左辺を「固めても良い」と判断して、僕は白18のツケを選択しました。

黒が「左辺に偏って欲しい」というような意図です。

黒も、そんなに悪い手を打っているワケではないのですが、ちょっとずつ「効率が悪くなっていく」ような進行になりますので、意識して眺めてみて下さい。

左辺を固める意図のツケ

【参考図② ツケノビ定石】

白のツケに対して、黒2とハネを打てばツケノビ定石の進行。

最近は別の変化もあるのですが(後述)、白7まで進めば基本の「ツケノビ定石」です。

ちなみに、(ちょっと宣伝ですが)ツケノビ定石について本を出したりもしています。実は、この定石について書いている本は、Amazon内で僕の本しかありません。良かったら、サンプルだけでも見てみて下さい。

【囲碁】「ツケノビ定石」を使ってみよう!!いちばん最初に学ぶ基本定石の考え方 | 宇佐美 太郎 |本 | 通販 | Amazon

【参考図③ 最近のツケノビ定石】

最近はAIの影響で、白1のツケに対してハネを打つ前に隅へノビる変化も示されるようになりました。

最近のツケノビ(?)定石

【実戦の進行 白24手目から、黒25手目まで】

ここで黒25手目の応手が悪く、黒は形が悪くなってしまいました。

皆さんだったら、黒25をどこに打ってみたいでしょうか??

実戦の手は、黒25のトビ。

自然な手に見えますが、この手が実は「緩着」

石の効率がやや悪いトビ

ここではもっと石を張って打つ「自然な一手」が必要です。

当たり前の手かもしれませんが、それを打たないことで左辺の黒の効率が悪くなっていってしまったのです。

以下の有料部分で、

この後の展開を解説してみますので、良かったら読んでみて下さい。

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以下、有料部分です。

まずは、ここまで読んでいただき、本当にありがとうございました!!

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