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もらったレモンから考える公務員の副業?

今日、職場の仲間からレモンをもらいました。「我が家の庭でレモンができたので、お裾分けです」って。香りがとってもいいレモン。

福島県いわき市という人口30万あまりの地方都市の市役所に勤めています。うちの職場は、市役所のなかで、上司含めて総勢5名の小さな部署です。レモンをお裾分けしてくれたスタッフとは別のスタッフの趣味も園芸。仕事が終わったあとにちょっと雑談になりました。

俺「二人とも園芸が趣味なら農関係の部署で働くのもいいね」
彼ら「いえいえ、趣味ですから」
上司「かつて農の部署にいたけど、耕作放棄地が悩みの種なんだ」

ふと思いました。
耕作放棄地をはじめとした「課題解決」に限って、公務員の『副業』をいわき市でもオープンにしたらどうだろう?

先進事例である神戸市では、次のような副業制度を設けているそうです。

「職員が勤務時間外で、社会性・公益性の高い地域貢献活動をする場合において、市が正当だと認めた場合は報酬をえて従事することを許可する”地域貢献応援制度”」を導入しています。


課題に対して、きちんとした予算と組織で真正面から解決に向けて取り組む。超大事です。でも、それだけではなく、その10分の1、100分の1ぐらいのリソースで、別のトライもしてみる。

たとえば、今回のレモンから考えた雑談妄想でいけば、いわきの農業の発展と耕作放棄地の解消について、農のセクションと農業関係者が真正面から本業として取り組む。
これまでは、それ一本槍だったところに、それだけでなく、園芸が趣味の二人の若手公務員が、NPOを新たに立ち上げ、自分たちのアプローチでいわきの農業の発展や耕作放棄地の解消に向けた取り組みをトライしてみる。

「努力」は「夢中」に勝てない

賛否はあるかもしれませんが、個人的にはなるほどと思ってしまうこの言葉。本業としてだけではなく、”好き”を力にしたアプローチも、この言葉のとおり、大きな可能性があるかもしれません。

課題が大きければ大きいほど、こんな迂回路的なアプローチ、本筋だけではない複数のアプローチを持つこと、持ってみることが大事なんじゃないかなと個人的には考えます。


「全体の奉仕者」に変わりはない

社会の課題解決に取り組む。
自分の配属された部署で取り組む仕事も、それとは別の社会的課題の解決に取り組むのも、公務員として見れば、そして、それが社会的課題であるならば、結果、「全体の奉仕者」であることに変わりはないのではないでしょうか。

副業というと言葉のイメージが人それぞれになってしまいますが、セカンドキャリアとして、取り組みたいことがある人、意欲ある人が(社会課題の解決に限れば)チャレンジすることができる。そんな選択肢を仕組みとして用意しておくことを検討してはどうでしょうか。


人事異動、人材の配置、職場での人間関係…
若手に限らず、どんどんストレスが高まっているように感じられます。
人口減少、課題の多様化とスピード…
誰かが不調をきたすと、その分、組織にしわ寄せが来る。また、誰かが不調をきたす。さらに組織にしわ寄せが、、、の悪循環。

そんな閉塞的な中にあってこそ、意欲や興味や「夢中」を活用してみる。意欲や興味があれば、ひとつの職場や分野だけでなく、別の分野の課題にも取り組める、チャレンジできる。

かけがえのない職員本人にとっても、多くのプラスがあるじゃないでしょうか。環境の変化によるリフレッシュ、別分野の課題解決による学びや視座、新たな出会いやネットワークなどなど。きっと本来業務にもプラスのフィードバックをもたらしてくれると思います。

青くさい理想を妄想すれば、
・本人にとってもプラス
・本人のリフレッシュとプラスのフィードバックを得て、本来業務の部署にとってもプラス
・ワンチャン、トライしてみた別の課題領域でも解決やそのヒントが得られようものなら、そちら側でもプラス
という、夢のようなwin-win-winがなるかもしれません。

Googleでは「20%ルール」といって、業務時間のうち20%の時間を、本来業務とは別の自分のプロジェクトに充てるルールがあるそうです。
弊社も、5日勤務のうち1日は、別の課題解決チャレンジに充ててもよいとなったら、、、
皆さんはどう思われますか?

ヒト・モノ・カネのリソースが今後ますます厳しくなる。
一方、社会課題といわれるものは、どんどん複雑・多様化していく。
こんな相反するなかにあって、興味・関心・意欲・夢中を活用してみる。
そして、大事なことは、誰にもに一律的に強いるのではなく、そういうこともできますよという「選択肢」を整えておく。

カネやモノのコストをそれほどかけない「未来への投資」として、こんな方法の検討もいかがでしょうか。

職場の仲間からもらったレモンから、こんなことをふと考えてみました。
話が長くなりました。明日は休みだ、焼酎の炭酸割りに早速、レモン使わせてもらいますね。カンパーイ!

焼酎の炭酸割りに使わせてもらいました。乾杯!


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