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ブラジル音楽から考えた、いい街って?まちづくりって?

暑いですね。暑い夏は昼も夜も、大好きなブラジル音楽が聴きたくなります。
ブラジル音楽が好きで、20年以上前に、一年ほどブラジルに留学(?)していました。
最近、ステキな曲に逢いました。↓まずはどうぞ。

おすすめな曲 Meu Lugar

曲のタイトルは、Meu Lugar
ポルトガル語は、基本、ローマ字読みでいけますので、"メウ ルガール"と発音します。
”meu=メウ=my”
”lugar=ルガール=place”なので、
私の場所=私のふるさと、という曲。その街の名前が「マドゥレイラ」。

ちょっとウザいかもですが、歌詞と和訳の一部抜粋を。

O meu lugar
É caminho de Ogum e Iansã
Lá tem samba até de manhã
Uma ginga em cada andar
私の生まれ故郷は
オグンとイアンサンの散歩道
サンバとジンガが朝まで続くぜ

O meu lugar
É cercado de luta e suor
Esperança num mundo melhor
E cerveja pra comemorar
私の生まれ故郷は
格闘と汗の庭
より良き世界への希望と
(とりま)ビールで乾杯しようぜ

O meu lugar
É sorriso, é paz e prazer
O seu nome é doce dizer :
Madureira, yeah laiá
Madureira, yeah laiá, yeah laiá
私の生まれ故郷は
笑顔と平和、喜び
その名は口にすれば甘い
マドゥレイラ

Ai, meu lugar!
Tem mil coisas pra gente dizer
O difícil é saber terminar
Madureira, yeah laiá
Madureira, yeah laiá
Madureira
ああ、我が故郷!
何千と話すことがある
難しいのはどこで止めるかだ
マドゥレイラ…

Em cada esquina um pagode, um bar
Em Madureira!
Império e Portela também são de lá
Em Madureira!
曲がり角ごとにパゴジやバーがある
マドゥレイラ!
インペイリウやポルテラの出身も
マドゥレイラ!

自分の故郷に置き換えてみる

そのまま訳しても、文化や歴史や言語の響きや色々違うので、しっくりこないかもしれませんが、「マドゥレイラ」という故郷の街のことを歌ってる歌。
なので、私もこれを読んでるあなたも、自分の生まれた街に置き換えてみて、この歌詞を再度眺めてみましょう。

「マドゥレイラ」はそれぞれの街の名前に、
「朝まで続くサンバとジンガ」は、それぞれの故郷の音頭や踊りや祭囃子なんかに置き換えて。
私のいる福島県いわき市だと、「夜遅くまで、”じゃんがら”や”ヤッチキ”の音が聞こえてくる」みたいな感じです。

甘く、ほろ苦いセンチメンタルな思い出だったり、ちょっと胸がキュンとエモくなったり、それは、私が私の故郷を思うのも、あなたがあなたの故郷を思うのも、先のYouTubeで歌ってるおっさんが「マドゥレイラ」という故郷を思うのも、大きく違いはないのかもしれません。

いい街って?!

私は地方公務員で、仕事柄、全国いろんな地域のプロモーションにまつわるWEBや動画やイベントが目についてしまうし、ここ数年は、「郷土愛を子供のうちから育もう」的な取り組みなんかも目にするようになりました。

また、最近、「○○町に移住してきて、○○町には、いい所が多いなと思います」的な文言を目にし、
「いい街ってなんだろう?」
「そもそも、街にいいも悪いもあるんだろうか?」
と漠然と考えるようになりました。

何か立派な建物や施設、有名な観光スポットがあるからいい街なのか、はたまた、「あそこよりはいい街だよね」とどこかのとなり町と比較して相対的にいい街と言うのか。

先の歌に戻りましょう。意訳すると、
サンバが朝まで続く街
ケンカと汗ばっかりの街
とりあえず、ビールで乾杯しようぜ。
曲がり角ごとに、ちょっとした飲み屋があって、そこから音楽が聞こえてくる。

なんてことはない街です。
でも、街の名を口に出したり、ちょっと思いを馳せたりすると、甘く切ない思いになる。と歌っているんです。

駅前を再開発したからいい街だとか、
立派な図書館がある街だなんて、日本でもブラジルでもおそらく、歌の歌詞には出てこないと思います。

まちづくりって?!

もう一つ、関連して。
昔から「まちづくり」って言葉に違和感があります。
メッチャ耳にするし、言葉としての”とおり”がいいのは分かりますが、よくよく考えると、自分よりはるかに先人・先祖・パイセンたちが生まれ、生きてきた地域に、今、暮らしている俺が「まちづくり」って。

いや、もうあるし、まち。
「づくり」って、どうなんだろって思っちゃいます。
「ちょっと俺らっぽく、いじらせてください」
で、それを見た若い世代が、
「イガリさんがいじったとこ、俺ら世代には合わないんで、俺らもいじらせてもらいますね」
ぐらいの感じじゃないですかね。

その地域、その地域の伝統や風習、街のベースはキープしつつ、先人たちに敬意を払いつつ、自分達でこうしたいな、こうなったらもっと楽しくなるなという所はいじる、「まちづくり」なんて不遜な(?)言葉は使わずに。で、自分達がそうしてきたように、次の誰かのアクションも受け入れる。
そうやって、他のなにかと比較したりすることなく、綿々と暮らし、つなぐ。

なんで、暑いからブラジル音楽聴いただけなのに、こんな話になってしまったんだ?!
マジメか(笑)!

もう一曲 おすすめさせて! O Show Tem Que Continuar

最後に、もう一曲。20年以上前から大好きな曲。
O Show Tem Que Continuar
英訳すると、Show Must Go on
こんな大変なコロナ禍だからこそ、ますます、
人生と舞台にハプニングはつきもの、でも、何があっても
Show must go on! O Show Tem Que Continuar!

まとまりも、ヒントもあるわけではない、俺の文章なんてどうでもいいので、是非、この2曲のYouTubeは観て聴いてもらえると嬉しいです。

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