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117回医師国家試験Aブロックの振り返り

やたらと長い事前説明の後に試験開始、試験中の見積もりでは80%弱かと思ったが、自己採点すると89.3%であった。自信のない問題が多かったが、予想より多く当たっていた。循環器の似たような問題が多いような気がした。

気になった問題(正答率が低いものや自分の印象に残ったもの、間違った問題)をまとめつつ、禁忌を踏んでいないかチェックしていきます。

117A4 急性好酸球性肺炎(正答率60%)

片側で、が不正解。少し迷って、裏を読みたくなったが「最も自然で、他の受験生が選びそうな選択肢」という基準で選んだら正答していた。急性なので初期に末梢好酸球数が増えないことは知っていた。

117A12 性感染症でないもの(正答率96%)

Fitz-Hugh-Curtis症候群はみんな覚えていることを意外だと感じた。試験中は差がつく問題かと思ったんだけど。

117A19 メニエール病に利尿薬を投与(正答率76%)

利尿薬が正答。かすかな記憶を呼び起こし、また病態からもつじつまのある選択肢として正答はできた。基本知識があいまいになっている自分に気が付いて、少し試験中に不安になった。

117A25 眼に鉄片で外傷(正答率67%)

はじめに大きくMRIを除外した。骨と硬いものを精度よくみるにはCTだろう、という程度で正答した。画像検査の種類を選ぶ問題が近年増えているような印象を受ける。

117A27 心室ペーシングの心電図(正答率84%)

完全自分の勉強不足で間違えた。ペーシングの後に心室の波形が出ているので「心室ペーシング」と呼ぶ。

117A30 妊婦救急搬送で初めに投与するもの(正答率76%)

完全に二択で迷って、外れを選んでしまった。経過と主訴「強い呼吸困難」およびフィブリノゲン数値などから羊水塞栓の想定はできたけれども、もう少し根拠(D-dimerなど)がほしいと感じたため、FFPを選ばなかった。今となれば無理を感じるけれども、発熱や白血球数値がより感染症を想起させた。結果、「呼吸器感染症の重症化で破水した」と解釈してしまった。

117A32 肺高血圧の問題(正答率38%)

「代償性呼吸性アシドーシス」の語句表現の解釈に頭をつかってしまい、間違えた。自分は、「HCO3による代償性変化が存在する、呼吸性アシドーシス」と解釈したのだが、詳細不明。予備校の解説を待つ状態。私には判別つかなかった選択肢Cが予備校の推定正答選択肢になっている。

117A33 アカシジアの問題(正答率96%)

自分はdを完全には切れなかったが、より自分の感覚では正しそうな選択肢eを選んだら合っていた。

117A39 皮膚科病理の問題(正答率36.9%)

悪性ではなさそうな外観と、表皮より下に黒い沈着があることから普通に選択できた。脂漏性角化症は過去問にあったため覚えていたことも効いた。

117A44 妊婦の高血糖(正答率72.6%)

妊婦に運動療法を勧めるのは止めた方がよいと思って除外したのだが、予想正答には含まれていた。食後2時間120mg/dL未満とするのが正答であって、150mg/dLではなかったらしい。この数字を覚えてなかったが、運動療法の除外を確信していたのでいずれにしても正答できていなかったと思う。

117A46 縦隔気腫の対応(正答率52%)

病院実習で術後の気腫に比較的先生たちが落ち着いて様子見していたのを思い出して、「入院安静」でよいのではないかと考えたら合っていた。縦隔ドレナージの侵襲性によるデメリットが主訴「違和感」と比べて高すぎるとも感じたからおおむね確信していた。

117A47 眼の問題(正答率93%)

低矯正眼鏡、の意味がわからなかったが、より妥当そうな完全矯正の方を選んだら合っていた。

117A51 術前の栄養(正答率67%)

二択で迷った結果不正解となった。CV栄養よりも、経腸管が好ましいと思ったが不正解だった。幽門「狭窄」であれば管は通ると解釈したのだが、他の除外理由があったらしい。不明。

117A52 鼻炎(正答率92%)

鼻副鼻腔手術は除外できなかったが、減感作療法は鼻炎の治療として不正解には思えず、こちらの不正解選択肢を選んでしまった。

117A61 掻痒をともなう皮疹(正答率36%)

マイコプラズマとヘルペスで迷ったが、予備校予想では皮膚筋炎が正答。単純ヘルペスは「痛い水疱」のイメージだったので、ことらが正答かと思ったのだが、皮膚筋炎だとは。口コミで「多型滲出性紅斑」とみて納得。Aブロックに皮膚科多すぎ。

117A63 熱帯で感染症

デング熱の熱型を記憶していなかったが、赤血球でマラリアらしくなさを示しているので、デング熱を選んだら正答していた。

117A71 遺伝性QT延長

隅のほうの知識を問うてきたと思った。禁忌が怖かったが、β遮断のほうは自信をもって覚えていた。残念ながらもう一つを覚えておらず不正解。ジギタリスは怖いので除外。ヘパリンも意味不明で除外。硫酸マグネシウムは子癇予防のイメージが強いわりに機序は全く覚えておらず、想定できなかった。

117A73 ASDの問題

心房の問題だから心房細動はあるかな、くらいで選んだ方が合っていた。IEリスクが低いことについてはVSDと好対照であるため覚えていた。



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