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中国で始まっている吸入型コロナワクチン

最近、北京、上海、杭州など多くの場所で新型コロナウイルスワクチンの吸入接種がすでに始まっています。

注射の不要なこのワクチンに対して、一般の人たちは好奇心を持つと同時に、さまざまな不安を抱えています。科学的な情報を広める活動も大規模には行われていないため、一般の方はもちろん、多くの医療従事者もほとんど理解していないのが現状です。

このワクチンは安全か? 効果は? どのようなメリットがあるのか?どのような者がワクチン接種に適しているのか? 副反応や注意点は?

医師である阿宝(アーバオ)氏が、吸入型ワクチンに関連するよくある質問に総合的に回答しています。

読者の中には、医療関係者以外の友人も相当数いることを考慮して、阿宝は記事を「一般の方へ」と「医療従事者の方へ」の2つのパートに分けています。

医学教育を受けていない方は以下の「一般の方へ」、医学教育を受けている方は続きの「医療従事者の方へ」をお読みください。


一般の方へ

1.     新型コロナウイルスの吸入型ワクチンは、新しいワクチンですか? 安全ですか?

吸入型ワクチンは最近新型コロナウイルス感染症に対して認可された新しいワクチンで、陳偉という院士が研究していたものであり、以前は注射が必要だったアデノウイルスワクチンと同様のメカニズムで、安全で有効なものでありです。

2.     吸入型ワクチンのメリットは何ですか?

吸入型ワクチンは注射の必要がなく、ボトルに入っているワクチンをネブライザーで吸引し、ストローで口に吸い込むだけなので、外傷がなく、注射が怖い人や血友病の患者さんでも使用することが可能です。

3.     どの程度効果があるのですか?

論文によると、ワクチンのブースター投与は、注射よりも統計学的に有意に多くの抗体を産生し、理論的にはより優れた予防効果が得られるとのことです。

4.     この吸入型の新型コロナウイルス用ワクチンは、どのような方に適応しますか?

現在、以下を同時に満たすことが求められています。

・18歳以上であること。
・不活化ワクチンの接種を2回終了し、3回目の接種を受けていない方。
・不活化ワクチンの2回目の接種から6ヶ月が経過していること。

過去にアデノウイルスワクチンを2回、遺伝子組み換えタンパク質ワクチンを3回接種したことがある方は、この吸入型ワクチンの接種ができません。

5.     吸入型コロナワクチンの接種を受けるには、どこに行けばよいのでしょうか?

現在、すべての地域病院にこのワクチンがあるわけではありません。接種を希望される方は、地域のお知らせをご覧になるか、お住まいの近くの地域保健センターまたは地域のCDCに連絡して、新型コロナウイルス用ワクチンの吸入接種サービスがあるかどうかを尋ねてみてください。

6. このワクチンの摂取で注意すべきことは何ですか?

・急性疾患や慢性疾患のコントロールができていない患者さんは、接種を控えてください。
・以前に同様のワクチンで重いアレルギー(アナフィラキシー)を起こしたことのある人は、接種を控えた方がよいでしょう。
・息を吐いてから吸い込み、深呼吸してカップからエアロゾルを一気に吸い込みます。
・吸入中に咳き込んだり、早く息を吐いたり、ボトル内のエアロゾルが完全に吸い出されていない場合は、再度吸入する必要があります。

7.     ワクチンの吸入によって、PCR検査の結果に影響しますか?

吸入ワクチンには、新型コロナウイルスの核酸(RNA)は含まれていないため、PCR検査に影響を与えず、陽性となることもありません。

8.     吸入式の予防接種の費用はいくらですか?

吸入型ワクチンは、他のワクチンと同様、無料で一般に提供されています。

9.     吸入型ワクチンは、麻薬のように中毒になることはありますか?

いいえ、吸入は非病原性です。新型コロナウイルスの予防のための改良型アデノウイルスであり、麻薬ではなく、中毒性もありません。

一般の方には十分な情報ですが、私(阿宝)のような医師であれば、以下の質問に目を通すことをお勧めします、これらの免疫学的特性について学ぶことは意味があります。

医療従事者の方へ (続く)
https://mp.weixin.qq.com/s/rtFMZm-1xU_xyF1Nsbb6Cg


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