医学部小論文テーマ集⑤・『インフォームドコンセント』について
医学部の小論文では、頻出テーマがあります。年度によって新傾向の出題がされることはありますが、まずは頻出テーマに対する論述には問題なく回答できるように、基本的な知識を身に付け、文章を書く練習をしておくことが大切です。
以前、出題されるテーマをまとめた記事を書きましたが、今回からはそれぞれの項目について詳しく解説していきます。
本記事は、『⑤インフォームドコンセント』についてです。
インフォームドコンセントとは何か?
インフォームドコンセントとは、医師などが医療行為を行う際に、事前に患者に対して医療措置に関する様々な情報をわかりやすく説明し、患者がこれを理解したうえで、その医療措置に同意を与えることです。
インフォームドコンセントの意義
結論としては、インフォームドコンセントは患者参加型の医療を促進して、医療効果を高めます。
患者の自己決定権の尊重とともに、患者の望まない不必要・不当な医療措置から患者を守る役割も果たします。また、これに加え、患者参加型となるため、患者の主体的な関与を促すことになり、医療効果も高まる。例えば、毎日飲まないと効果がない薬を使用することになった場合に、毎日薬を服用してくれるかが医療現場では問題になっているが、インフォームドコンセントの普及で、患者が治療に積極的に参加するようになれば、このような事態も防ぐことができると期待されています。
生活習慣病が主な疾病の現代において、食生活、運動習慣を含めた取り組みが重要であるため、インフォームドコンセントがもたらす医療効果は大きいと思います。
インフォームドコンセントの流れ
① 医師の説明(患者の知る権利)
② 患者の理解
③ 患者の同意、治療方法の選択(患者の自己決定権)
インフォームドコンセントの流れは上記のとおりです。ひとつ前の記事で紹介した患者の権利についても関係してきます。
インフォームドコンセントが必要な場面
・診察や治療
・予防接種や感染症の検査
・新薬開発時の臨床治験
医師が心掛けるべきこと
インフォームドコンセントにおいて、患者が自己決定をするために必要な情報を分かりやすく説明する必要があります。説明すべき内容は以下の通りです。
① 病名や病状
② 医療措置の目的や方法
③ 医療措置のメリットやデメリット、リスク
④ 医療措置をしなかった場合のリスク
⑤ 治療費や入院費用
本日はここまでです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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