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医学部学士編入生が、入学後に考えた方がいいことって?

今回は医学部編入生向けに、入学後の本や勉強の流れ、ポリクリ中こんなことを準備しといたほうがいいよってものをまとめてみましたので興味のある方是非ご覧ください。

記事は2年生(場所によっては3年生)の入学年次から5年のポリクリまでの内容を書いてます。

タイトルは医学部学士編入生となってますが、医学生としてやっておいた方がいいよってことを記載していますので一般生、再受験生もぜひぜひ。

記事対象者
・医学部学士編入・再受験合格し入学予定、入学している方
・医学部生
・医学部学士編入受験生で、医学部生活を簡単に知りたい方

それではいきます!

●入学年次

◯その地域の地方銀行口座の開設(入学年度)


バイトする際に、三菱や住友などのメガバンクに振り込まれず、地方銀行に振り込まれるケースや、家賃や光熱費の支払いで地方銀行からの方が手数料が少ない場合が多々あるために、すぐにすべきことです。

◯単位免除申請について大学窓口に問い合わせる


単位免除は大学によっては先生と面談して免除してもらうなど非常にプロセスが多いところもあります。そして期限を設けられているところがほとんどですので、入学してすぐにそれについて問い合わせて、必要書類の確認、面談の調整などを済ませましょう。

◯早いうちに同じ大学の編入先輩と連絡とっておく


早い方が
・どの時期が比較的余裕があるなどを知ってスケジュール管理しやすい
・解剖道具などを借りる
・どのような本を準備すればいいか、図書館で借りるものは借りて、中古でもよさそうなものはメルカリとかで買う
ことができるためですね。

解剖道具くらい買えばいいやんとか思いますかね?

実は解剖道具は基本的に解剖実習でのみしか使わないが、新規で買うと2万円ほどする高価なものなので借りることをおすすめします。僕の大学ではそうでしたが、おそらくどの大学でも同じような状況だと思います。

本に関しても、医学書を全て新品、新版で買うとお金がジャンジャン流れてしまうので、参考程度でいいものは借りたりして節約して行きましょう。
医学部国試予備校代や聴診器などでお金がどんどん出ていくので、できるところで節約を。

◯役に立った・使用した参考書


解剖学をメインに列挙していきます。

・解剖学
📕グレイ解剖学
📕イラスト解剖学
📕ネッター解剖学アトラス
📕プロメテウス解剖学アトラス
📕プロメテウス解剖コアアトラス(これは、上のプロメテウス解剖学アトラスをコンパクトにして、暗記帳にしたみたいなものです。
コンパクトだけど、定期試験に出てくるような内容はほとんど網羅してますので、一度手に取ってみてください)
📕人体の正常構造と機能(解剖と生理学を融合し、図でわかりやすくなっている本)
📱Visible body (アプリ)(3000くらいと高価だった気がしますがとても使える。キャンペーンで120円になることもあるので買うか迷ってる方はその時を待つのもあり。)

・生理学
📕標準生理学
📕シンプル生理学

・病理学
📕シンプル病理学
📕ロビンス基礎病理学

●各診療科のユニット講義期間(3年〜4年CBT前)


◯自分にはどの予備校の講義があっているのか


医学部国家試験予備校には4、5個の大手予備校がありますが、現在圧倒的にQアシかMEDU4でしょう。他にもTECOMも若干名僕の大学にはいますが圧倒的に前述の2校が多数ですね。

僕自身はMEDU4を選んだのですがその理由は

①最初に予備校どれ選んだ良いか相談した友達がMEDU4使ってた
②CBTから国家試験まで同じテキスト
③全診療科通して同じ先生が教えている

の3つですね。

Qアシを使う方選んだ理由を聞いたら

①病気がみえるやイヤーノートと連携がオンライン上で簡単にできる
②MEDU4より安い

が多かったかな。

もちろん一長一短がこれ以外にもあるので、実際にホームページにアクセスしたり、編入の先輩に聞いて意見聞くのもありと思います。

◯各診療科の勉強の進め方


私の大学では1〜2週間で1〜2診療科を仕上げるイメージで、次の週かその次の週に他の診療科のユニット講義のあるなかで試験がありました。

仮に先週の診療科をA、今はB、次の診療科をCとして僕の勉強してたスケジュールを書きますね。

1週目:
・先週A診療科の時に試聴した予備校講義のテキストと大学のユニット講義で配布されるレジュメを参照しながら大学のB診療科の講義を聞く
・B診療科の過去問の解答作成
2週目:
・次週のC診療科を予備校の講義で予習
・B診療科の過去問の勉強

これを基本にして、忙しいそうな科や2、3の診療科が一緒の週はより細かくスケジュールを決め、かつ早めに過去問を作成に取り掛かったり、予備校の講義を試聴してました。要は臨機応変にってことです。

予備校の勉強の方で意識していたのが、

・6、7割くらい理解したらOK、とりあえずテキストを完成させるのを意識する
・演習問題解く時間がなかったらスキップする

スケジュール通りやれてたらおそらく演習問題も少しハイペースですけど、僕はスキップせずにできてました。がどうしても無理なら、スキップしてどこか長期休みなどでやれば全然問題ないと思います。

テキストを大学の診療科の講義が始まる前に完成させて、大学での講義で気になることやメモを予備校の講義にも書き込む形にしてました。

わからなかった時に見る資料で一番最初に取り出すものを予備校のテキスト、その次に病みえ、その次に成書という形にしたかったのです。

今でも私の講義、ポリクリでのメモ書きは基本予備校のテキストにしています。

◯おすすめ、使った本


・画像診断
📕レジデントノート 画像診断クイズ
💻画像診断カフェ(WEB) 

・心電図(心電図検定受ける方はぜひ)
📕心電図検定 公式問題集
📕実力心電図

・薬学系(薬学卒向けかな)
📕薬の比較と使い分け100
📕レジデントノート 同効薬の使い分け
📕NEW 薬理学
📕📱薬がみえる

・全診療科共通
📕病気がみえる
📕標準◯◯シリーズ

CBTの勉強は各予備校のコラム等を参考にした方がいいと思うので割愛させてもらいます。使った本をリストアップしておきます。

💻QB CBTオンライン
📕MEDU4 テキスト
💻テコム 問トレ CBT

●ポリクリ(病院実習)


◯病院見学の準備


夏休み、冬休みにどれくらい見にいくのか早いうちに意識しておくのがいいでしょう。レジナビというサイトでどのように病院見学をスタートするのか、アポの取り方など色々書いております。

最低限聞いといた方がいい内容を簡単にリストアップしてみましたので、これを参考に病院見学で研修医や診療科の先生に質問してみましょう。

  • 立地(最寄り駅、駐車場、近くのスーパーなど)

  • 研修医の机、部屋

  • 寮(手当有無含む)

  • 編入生・再受験生は研修医にいるか、過去にいたか

  • (研修医に)見学行ってどんなところ見てたか

  • (研修医に)見学行ってなぜここを選んだか、何回見学に来たか

  • (聞けるのであれば)給料


◯どのように国試の勉強をポリクリと並行して進めるか計画しておく


ポリクリは基本2週間かけて一つの診療科を回ります。
今回ってる科をA、次に回る科をBとして僕が実際行ってたスケジューリングを書きます

1週目:
A科の予備校のテキストの問題演習
A科のテストゼミ(予備校のテスト問題)
A科が出されたレポートおよび発表資料(性格上出された課題はその日のうちにある程度終わらせないと気になるためすぐ取り掛かります)に手を付ける

2週目:
B科の予習(テキストパラパラ見る)
B科で使いそうな参考書を図書館で借りる
A科のレポート、発表資料を完成させる

簡単そうですが、大学の医局によっては1つの医局に3つの診療科が一緒になってたり(例:第一内科が血液内科・呼吸器内科・膠原病内科)しますので、上記の問題演習が終わらず、計画通り行かなかったりもするものです。

逆に暇な診療科や循環器領域は循環器内科と心臓血管外科など内科外科に分かれている領域も多数あるので、その時に終わらなさそうな診療科の勉強を分けたりして、ポリクリ中の勉強がスムーズに進めましょう。


また予備校の講義も普通の診療科のテキストの他にも、上記のようなテスト形式の講義や、輸液に焦点を絞った講義などもあるので、どれをポリクリ中にやるのかも考えておきましょう。

◯自分が将来考えている診療科回ってる時に、将来の進路相談


専門医機構とか医局の事情ってやっぱりその診療科の先生に聞く方が色々どういうところが忙しい、難しいなどの事情が聞けたり、実際はどうなのかとか聞けたりと時間短縮かつわかりやすく説明してくれたりします。

興味ある診療科の給料、第一線から退いた時の身の振り方、専門医までの過程、実はこんなこともできるんだよ等、どんなことを聞くのかまとめておいたらよかったなとポリクリ終わった今は思います。

◯役に立った本

・内科
📕内科診断リファレンス (鑑別診断などで参考図書として使用)
📕治療薬使い分け レジデントノート(薬剤師の知識を今後にも活かしたいと思い僕は診療科に沿って読んでいました。薬学出身でなくても読んでて損ないです、内容はそこまで難しくないです)

・外科(ポリクリ中)
📕レジデントノート 外科の基本 
📕診察と手技が見える1、2
📕ねじこのヒミツ手技

●そのほか全学年通じて

◯男性は筋トレ


男性の方は各診療科で超音波検査、身体診察などの模擬患者になるため上半身を脱ぐ機会が非常に多いです。
ポリクリ班には基本女性もいるので、余裕がある方は鍛えておいて損ないでしょう。笑 適度な運動はストレス軽減、メリハリある勉強もできるでしょうし。

◯お金の勉強


僕が語るよりこの本を読む方が早いと思います。

📕医学生、若手医師のためのおカネの話

医師は他の職種より給与が高いので、散財する方も多いでしょう。医師のほとんどがお金があると思って、いろんな不動産屋や銀行から連絡がきて、知識がない人はあっさり騙されちゃいそうになってしまいます。

また賢くお金について知らなければすぐなくなってしまいますので、税金のシステムやできる方は株の知識などはあって損ないと個人的に思ってますので是非。


◯留学


僕は短期ですがとある国に1ヶ月ほどだけ留学に行きました。留学に行ったことある方ならわかると思いますが、たった1ヶ月でも他の国の文化、言語はもちろん、パスポートの取得の仕方、海外保険について、日本と違う海外でのマナー、食について、荷物のパッキング、海外のお友達を作ったり、衛生環境の違いなど非常にたくさんのことを学ぶことができます。

やっぱりその国の言葉でしかコミュニケーションが取れない環境に置かれないと言語って習得は難しいものですね。

どの大学にも交換留学先があると思うので、チャレンジできる方はぜひ行きましょう!奨学金が出るところがほとんどだと思いますよ!成績の基準とかもありますので試験も手を抜かずに頑張りましょう。


もう1つ言っておくべきことといえば、検定試験ですね。TOEICとかIELTS、TOEFL。タイなどのアジア圏で英語を使うところでは要件は必要ないと思いますが、アメリカとかイギリスになるとIELTSやTOEFLが一定水準以上必要となってきます。
そしてこれらの試験対策は1週間、2、3ヶ月とかでうまくいくものではないので、留学を視野に入れている人はできるだけ早く取得に向けて動いていきましょう。

私はアジア圏だったので特にIELTSなどは必要なく、TOEICと事前の英会話の勉強をして留学してきました。

◯薬剤師免許など資格持っている方は積極的に使おう

薬剤師免許持ってる方は、積極的にパートで使って行きましょう。

入学前に薬剤師経験ある方はもちろん働くことに抵抗はないと思いますが、薬剤師免許取得後、臨床経験なくそのまま医学部に編入する方もぜひ薬剤師免許活用していきましょう!

初めは薬剤師したことないのにいきなりパートできるのかと心配になると思いますが、ある診療科の門前薬局とかだったら扱う薬も限られるのですぐ覚えられるので心配しなくていいですよ。

薬を知ってることはもちろんプロフェッショナルとして大事ですけど、それよりも一生懸命業務に励む姿勢や、処方箋をスムーズに捌くようにどうしたらいいかを考えながら調剤、服薬指導、薬歴を記載することが個人的には重要と考えています。

現場に出ている先輩薬剤師も初め誰しもが薬剤師1年目で、知らないことだらけだったので大丈夫です!せっかく取得した薬剤師免許を医師免許取得するギリギリまで使っていきましょう!

薬剤師免許以外にも、資格が使える方はどんどん使っていきましょう。医学部にいるからといって医学の勉強だけしなければいけないってこともないですし、医学以外の資格の知識などが将来医師になった際にも別視点で医学を見れたりして良いこともあるでしょう。(僕が言わなくてもわかるかw)

◯YOUTUBEを活用してみよう


最近は現役ドクターの方もYOUTUBEで僕たち医学生の勉強や、臨床や研究のこと、その先生のキャリアパスなどを色々知ることができて非常に参考になります。

TwitterなどのSNSで発信している先生で結構YOUTUBEしている先生もいますよ。

勉強で参考書、ググってあまりピンとこない時に調べたり、ポリクリ前でガウンテクニックや手洗い、糸結びに自信のない方はYOUTUBEで検索してみましょう。

◯iPadを買っておく


記事『医学部学士編入試験合格後、入学前に準備することって?』にも記載していますが、買ってない方向けにこれはここにも買いておいた方がいいと思い記載しました。

合格者の中には勉強をiPadを使わず、紙媒体のもので励んでいる方もいますよね。

もちろん紙派を否定するためにこの記事を書いているのではありませんが、できるだけ医学部に入る前に1台買っておいて損はないと思います。

理由を挙げますと

①医学部の本がどの教科も分厚くて、全てを持ち歩くのは非常に困難でiPadなら全てを軽々持ち運べる
②スクショなどを駆使してノートも作れる
③MEDU4やQAなどの医学部予備校は講義、レジュメが基本PDF、オンライン講義式になっているので対応しやすい
④新刊でも電子書籍の方が安いことが多い
⑤ポリクリでも分厚い本を外来や病棟に持ち運ばなくてもiPadなら簡単に持ち運べる
⑥(あくまで予想というかそうだと思うが)大学の過去問はクラウド上で保管されているので、iPadで保存、編集した方が印刷するより安く済む

などたくさんあります。

それでも紙で勉強したいという方は、参考書など少しだけ見るものをiPadにして、メインで書き込むノートだったりを実際の紙にするなど二刀流にするのも1つの手だと思います。全て紙にするのは相当キツイですよ…。

僕の学年でそれしている方は1人いるかいないかだと思いますね…。


以上です!


次からスーパーポリクリが始まるので、6年生の内容やおすすめの本なども追加で記載していきたいと思います!


転載はご遠慮ください。


それでは楽しく身のある医学部生活を送ってください!

※この記事がちょっと参考になって、研修でへとへとになってる僕に缶コーヒー代くらい恵んであげてもいいぞって思ってる方、投げ銭よろしくです笑

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