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『ハート・オブ・ストーン』全知全能は時として無能? vol.732
ネットフリックスで公開されたばかりの映画『ハート・オブ・ストーン』。
アクション映画であり、その背景には全知全能を詠われるハートという超ハイテクシステムがある。
アクションもさることながら、もし現実にこのハートのようなシステムが当たっとき、私たち一般市民は何をどう考えて過ごしていけばよいのか。
はたまた、それを手にしたときいったい何が正解となるのか、そんなことを考えさせられる映画でした。
『ハート・オブ・ストーン』を見ての感想を書いていきます。
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高い身体能力と天才的な頭脳を持ち合わせるレイチェル・ストーンは、イギリスの諜報機関MI6と世界平和のために活動する秘密組織チャーターという2つの組織を掛け持ちする超一流のエージェント。ある時、彼女の仲間が謎の武装組織に殺されてしまう。組織の目的は、世界中のシステムを操作できる「ハート」と呼ばれるシステムを手に入れること。スマートフォンから航空機まで、あらゆる機械にアクセスできる「ハート」が悪用されれば、世界は多大な危機に陥る。レイチェルは組織の足取りを追うが、その中で予想を超える事態と黒幕の存在を知る。
確率論と感情論
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このシステムの根幹となっているハート。
ハートは絶対的な答えを出してくれるわけではなく、あくまでも確率の話をしてくれます。
〇〇が何%、△△が何%といった具合に。
その確率を何によって編み出しているのかは分かりません。
機械などのシステム化されたものであればある程度確率は絞れるかもしれませんが、世の中には予期せぬことが多々あります。
バタフライエフェクトなんて言葉もありますが、ほんの小さな行動が大きな変化につながる可能性も十二分にある訳です。
人間の感情もその小さな変化を起こすきっかけになっているのかもしれません。
現にこのストーリーはストーンのハートを無視したちょっとした感情の選択から生まれてきたものでもあります。
比較されるトロッコ問題
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ハートがあることによって何がいいのかと言われると一般市民からは大して変化は感じられないかもしれません。
本来であれば起きるはずの大事件や表には出てこないであろうことを処理している訳ですから。
ただ、それでもハートによってしなくてはならない決断は大量に出てきます。
誰を守るのか何人守るのか。
命の価値の話にもつながるような気がします。
そういった時に頭に出てくるのはトロッコ問題。
自分の乗っているトロッコで進路変更をしてどちらかを引かなくてならない時、一体どちらを選ぶべきなのか。
ましてや知っている人間であれば。
命の重さに違いはあるのかどうかと言われれば、私は綺麗事なしにあると答えられます。
世の中にとっても自分にとっても命の価値は異なるはずです。
でもだからといってぞんざいに扱っていいわけではなく、それを踏まえた上でどうするかが問われるのではないでしょうか。
今はなくともいつかは
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こんな夢のようなシステム、今はあるのかどうかすらも分かりません。
そして公表されるかどうかも不明です。
現に映画の中では世の中に公表はされていませんでした。
しかし、人の想像するものは必ず生まれます。
技術革新さえ追いつけば絶対に出来上がってしまう訳です。
そうなった時、果たしてあるのは幸せな未来なのかそれとも不幸な未来が待っているのか。
今はなくとも近い将来に必ずや訪れる現実。
そのとき私たちは何をすれば良いのでしょうか。
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