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『tick,tick. . .Boom!』人生全てがかけがえのない宝 vol.236

正月のゆったりとした時間を過ごす中で、映画を見ました。

見た映画は『tick,tick. . .Boom!』

個人的に初めてのミュージカル映画でした。

1990年のニューヨーク。食堂のウェイターとして働きながらミュージカル作曲家としての成功を夢見るジョナサンは、オリジナルのロックミュージカルの楽曲を書いては直しを繰り返していた。もうすぐ30歳を迎え、これまでともに夢を見てきた仲間たちも現実に目を向け始め、焦りを覚えるジョナサン。自分の夢に価値はあるのか、時間を無駄にしているだけではないかと自らに問いかけながらも、時だけが過ぎていき……。

年齢的にも今の自分の年齢と近いのでとても親近感を持ってみることができました。

夢を追い続けることの焦り

主人公のジョナサンは30歳を手前にして、まともな職についておらずミュージカル作家として夢を追い続けていました。

始まりからミュージカル全開で彼の半生を描いているので、最初は時系列がぐちゃぐちゃでわかりませんでしたが、徐々に物語の中には言いていくことができました。

30歳というのは日本においても、三十路と言われるように一つの区切り点。

同世代は結婚をして、子供もでき始めといった中での自分の夢追いの生活です。

これだけを聞けば、よくあるような夢を追いかけるのは素晴らしいことだというだけの映画なのですが、この映画は実話。

さらには所々でsing&danceが入るので、楽しんでみることができます。

夢を追い続けることは大事ですが、何を犠牲にして何を選択するのか。

この選択が定まっていなければ、とても難しい決断になるのでしょう。

果たして、私が来たる30歳前の週になった時、一体同じように焦らないかどうか。

迫られる選択

ジョナサンは2度大きな選択に迫られます。

今の仕事を諦め、自分の能力を最大限活かせる仕事に転職するかどうか。

そして、彼女と一緒に別の地へと引っ越し、心機一転新たに生活を送っていくのか。

大きな選択ではありましたが、期日ギリギリの極限の中ジョナサンは自分のミュージカル作家としての夢を追い続けることに決めます。

追い込まれていたから、それしか選択できなかったのかもしれません。

結果として、それを選択したのが良かったのかどうかはわかりませんが、たとえ別の選択をしたとしても、彼は後悔をしてまたこの職に仕事に戻ってきたのかもしれません。

信念や覚悟を貫き通すこと

最終的にジョナサンのミュージカルは大ヒットします。

映画の後の話ですが。

でも、8年間かけてようやく作り終えたミュージカルが成功したものの、誰からも仕事が来ず、次の作品を作り上げていけと言われた時の彼の絶望感といったらどれほどのものだったのでしょうか。

それでも彼は、新しい作品を作り続けました。

素直に人の言うことを聞いて、自分の半生についてもミュージカルにして。

夢を叶えるためには紆余曲折や、大きな山を乗り越えなければいけないかもしれません。

しかし、それらを超えた先にとてつもなくいい眺めが広がっているのです。

いや、その景色は本来は自分で描いているものなのかもしれません。

先にあるものをより良く鮮明にしていくのは、信念を持ち続けてこれた人の特権なのでしょう。

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