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MovieReview

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映画を見ての感じたことや想ったことなどをまとめています。
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2021年12月の記事一覧

『ペーパーハウス』正義はどこにあるか vol.214

ネットフリックスのスペインドラマ『ペーパーハウス』 パッと見て見ればただの強盗集団のドラマですが、細かいところまで精巧につくられております。 また、非常に多くの心理戦が仕込まれており、強盗にも警察側にも感情移入してしまう、1話1話食い入るように非常に楽しんで見ることができます。 そんなペーパーハウスもつい先日に最終章がアップロードされ、無事に終了しました。 全話をほとんど一気に見ていって、私の感じたことや想ったことをまとめていきます。 どちらが正義??この映画を見て

本当の友情に遠慮はいらない vol.220

映画会に参加してから、さまざまな映画を見る機会が非常に増えました。 映画には必ずメッセージがあります。 社会へ伝えたい何か、社会へ表現したい自分の思考、問題提起、監督が伝えたい何かがあって映画という形になり、表現されているのです。 そして、映画作成には多大なお金と人、そして環境が必要で、とてつもないエネルギーのこもった表現物なのです。 つまり、映画とは監督者の人生観を乗せた作品の共有物。 映画を見るだけで、一つの人生を併走できるのと同じことになります。 最近見た映

『愛がなんだ』愛がなんだってんだよ vol.217

今度の映画会は『愛がなんだ』です。 比較的新しく、ちょっと見たことのないラブストーリーでした。 なんとも言えない日常の中にありそうな人の恋愛を描いています。 愛は深めるもの、恋は落ちるもの。 恋は盲目。 さまざまな言い方があるとは思いますが、それのどれとも違う、誰にでもありそうなそんなことを感じさせてもらいました。 愛、恋、好き、、、この映画では山田テルコの田中マモルへの徹底した恋心が描かれています。 しかし、それを果たして恋心と呼んでいいのかどうかすら、最後に

『ノートルダムの鐘』を見て vol.216

職場でよくディズニーの歌を口ずさんでいます笑。 そんな私に同僚がおすすめの映画を教えてくれました。 ディズニー映画はほとんど見たことがあると思っていたのですが、実は知らないものもありました。 それは、『ノートルダムの鐘』です。 世界を知り思い込みから抜け出すカジモドは鐘突きとして、ずっと鐘楼の中に閉じ込められていました。 そして、世界はひどく冷たいものと思い込まされていたのです。 フロローはカジモドの母を殺してしまった贖罪のために、仕方なくカジモドを育てていたので

『グリーンブック』友情は金では変えない、偏見は友情で変わる vol.210

定例で参加させてもらっている映画会。 今回はグリーンブックを紹介してもらいました。 ちなみにグリーンブックとは、下の画像のようなものです。 1930年代から60年代にかけて、人種隔離政策がとられていた米国で発行された黒人のための旅行ガイドが「グリーンブック」なのです。 胸糞の悪くなる人種差別を痛烈に描きながらも、そこから生まれる友情を美しくもはかなく描いている友情映画です。 見終わったあとには胸が打たれ、自分の偏見や思い込みなどをつい疑ってしまうような思考にもなりま